ソニーの新スタンダードスマホ「Xperia 10 VII」をファーストインプレッション!

既報通り、ソニーは2日、同社が展開する「Xperia」ブランドにおける新商品として5G対応スタンダードスマートフォン(スマホ)「Xperia 10 VII」を日本市場にて2025年10月9日(木)に発売すると発表しました。日本ではオープン市場向けメーカー版(いわゆる「SIMフリーモデル」)「Xperia 10 VII(型番:XQ-FE44)」のほか、NTTドコモ向け「Xperia 10 VII SO-52F」、KDDIおよび沖縄セルラー電話の携帯電話サービス「au」向け「Xperia 10 VII(型番:SOG16)」、ソフトバンクの携帯電話サービス「SoftBank」向け「Xperia 10 VII(型番:A502SO)」が発売されます。

販路はメーカー版がソニーの公式Webショップ「ソニーストア」やソニーの直営店「ソニーストア 銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神」、量販店、ECサイト、仮想移動体通信事業者(MVNO)など、NTTドコモ版がドコモショップや量販店などのドコモ取扱店および公式Webストア「ドコモオンラインショップ」など、au版がauショップやau Style、量販店などのau取扱店および公式Webストア「au Online Shop」など、SoftBank版がソフトバンクショップや量販店などのSoftBank取扱店および公式Webストア「ソフトバンクオンラインショップ」など。

価格(金額はすべて税込)は各社ともにオープンながらメーカー版がソニーストアでは74,800円、NTTドコモ版がドコモオンラインショップでは82,720円(2,684円+2,678円/月×22回+21,120円)、au版がau Online Shopでは82,800円(2,214円+2,213円/月×22回+31,900円)、SoftBank版がソフトバンクオンラインショップでは88,560円(1~12回:1,880円、13~24回:1,880円、25~48回:1,810円)で、MNOでは各販売施策によって返却した場合の実質負担額がNTTドコモ版では61,600円、au版では50,900円、SoftBank版では55,560円となっています。

なお、Xperia 10 VIIのメーカー版はXperia 10シリーズとしては初めて企業や自治体によって局所的に構築された独自の5Gネットワーク「ローカル5G」に対応しているほか、ソフトバンクではすでに紹介しているように同日より5Gによる音声通話サービス「VoNR」を提供開始し、Xperia 10 VIIが初のVoNR対応機種となるということです。今回はそんなXperia 10 VIIをソニーストア銀座にて実機をタッチ&トライしてきましたので、外観を中心に写真や動画で紹介したいと思います。

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Xperia 10 VIIの正面。画面のアスペクト比が一般的な9:19.5に変更されたものの、引き続いてノッチやパンチホールといった切り欠きはありません

Xperia 10 VIIはソニーのXperiaブランドにおけるスタンダードスマホ「Xperia 10」シリーズの2025年モデルで、前機種「Xperia 10 VI」に続いて5Gや大容量5000mAhバッテリーに対応しつつも軽量でスリムな持ちやすいボディーとなっており、省電力設計によって電池の持ち時間が長く、フル充電から追加の充電なしで約2日間使用可能なため、外出先でも電池切れを気にすることなく安心して使えます。

また新たにカメラアプリの起動と撮影を同一ボタンで操作可能な「即撮りボタン」を搭載し、本体を持ち替えることなく、構えると同時にシャッター操作が可能となっています。さらに使用開始から4年が経過しても劣化しにくいバッテリーを搭載しているほか、セキュリティアップデートの適用期間やOSバージョンアップの保証期間を従来モデルより延長・拡充し、6年間のセキュリティアップデートと最大4回のOSバージョンアップに対応したことによってより長く愛用できるようになりました。

一方、画面は従来モデルのような映画のスクリーンのアスペクト比2.35:1とほぼ同じ9:21のシネマワイドディスプレイを廃止し、同じ6.1インチながらもアスペクト比が9:19.5になったことで表示領域が広がっており、ノッチやパンチホールなどの切り欠きのない約6.1インチFHD+(1080×2340ドット)有機EL(OLED)「トリルミナスディスプレイ for mobile」で、リフレッシュレートは最大120Hzに向上し、最大120HzタッチサンプリングレートやDCI-P3 100%などに対応しています。

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Xperia 10 VIIのカラーバリエーション。左からホワイト、ターコイズ、ブラックで、リアカメラモジュールのカメラバーが印象的に

また画面は耐落下性と耐擦傷性の強い強化ガラス「Gorilla Glass Victus 2」(Corning製)で覆われて丈夫さも備え、引き続いて防水(IPX5およびIPX8)や防塵(IP6X)に対応し、外観もリアカメラの配置を変えて背面のデザインが一新され、背面パネルにはスムーズな手触りのマットな質感のコーティングを施し、リアカメラ部分の一体感とマットな質感を両立しています。サイズは約153×72×8.3mm、質量は約168g、本体色はターコイズおよびホワイト、チャコールブラックの3色展開です。

実際に手にしてみると、いい意味で少し“おもちゃ”感のある某無印なんちゃらのような素朴な質感といった印象があり、個人的にはシンプルで好きな感じではあります。ただし、特にホワイトはマットかつ純白となっているため、ケースなどを使わないでそのまま使っていると手の汚れなどで変色などが気になってくるかもしれません。この辺りは長期で使ってみないとわかりませんが、そんな質感ではあります。

またアスペクト比の変更で幅がXperia 10 VIの68mmから4mm大きくなりましたが、並べてみるとかなり違うものの、持ち心地としてはそれほど気になりませんでした。とはいえ、手の小さい人は4mm変わると、かなり違うかもしれませんので、気になる人はモックなどでも良いので購入前に確認してみたほうが良さそうです。逆に縦はXperia 10 VIの155mmから2mm短くなっているので、持ち心地が問題なければ、片手操作はしやすくなっているのでないかと思われます。

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Xperia 10 VIIのリアカメラの出っ張り具合。かなり出っ張りは少なめ

チップセット(SoC)はQualcomm製「Snapdragon 6 Gen 3 Mobile Platform(型番:SM6475-AB)」を搭載しており、Xperia 10 VIのQualcomm製「Snapdragon 6 Gen 1 Mobile Platform(型番:SM6450)」と比べるとグラフィック性能では30%向上しているとのこと。基本スペックは8GB内蔵メモリー(RAM)および128GB内蔵ストレージ(UFS)、microSDXCカードスロット(最大2TB)で、急速充電「USB PD」をサポートしています。カメラの構成は以下の通り。

<フロントカメラ>
・約800万画素CMOS(1/4型)+広角レンズ(F2.0、焦点距離26mm、画角78°)

<リアカメラ>
・約5000万画素CMOS(1/1.56型「Exmor RS for mobile」、4in1)+広角レンズ(F1.9、焦点距離24mm、画角84°)
・約1300万画素CMOS(1/3型)+超広角レンズ(F2.4、焦点距離16mm、画角123°)

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Xperia 10 VII(左)とXperia 10 VI(右)を並べてみたところ。背面のデザインが刷新されたほか、縦は若干短くなっています


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Xperia 10 VII(左)とXperia 10 VI(右)を横にして並べてみたところ。幅は4mm増えたのでそこそこ違いがわかる感じに

背面の広角カメラと超広角カメラによる2眼のリアカメラは3つの焦点距離(16mmおよび24mm、48mm)で撮影でき、焦点距離24mmの広角カメラはXperia 10 VIと比べて約1.6倍の1/1.56型のセンサー、焦点距離16mmの超広角カメラもよりXperia 10 VIより大判の1/3型のセンサーを採用し、低照度のシーンでも明るくクリアに撮影できます。なお、生体認証は右側面にある電源キーに内蔵されたセンサーによる指紋認証に対応してますが、顔認証は非対応です。

またデザインが刷新されたXperia 10 VIIに合わせた新しくデザインされた純正カバー「Style Cover for Xperia 10 VII(型番:XQZ-CBFE)」も販売され、本体色に合わせた3色のグラデーションデザインを展開し、好きなステッカーや写真などを挟んで自分ならではのアレンジを楽しむこともできるほか、カバーの側面にはボタンを押しやすいデザインを採用し、背面には黄変しにくい素材を使用しており、さらに頑丈な設計により安心して日常的に使用できるようになっています。

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Xperia 10 VIIの純正ケースは本体色に合わせた3色が用意されており、全体的に透明ですが、部分的にXperia 10 VIIの本体色と同じカラーリングが施されています


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Xperia 10 VIIの純正ケースを装着してみたところ。ケースは硬めですが、装着したり外したりはそこまでしにくくはない感じ

その他の仕様ではUSB Type-C(USB 2.0)および3.5mmイヤホンマイク端子、Wi-Fi 6Eに対応したIEEE802.11a/b/g/n/ac/ax準拠(2.4および5、6GHz)の無線LAN(Wi-Fi)、Bluetooth 5.4、おサイフケータイ(FeliCa)、NFC Type A/B、フロントステレオスピーカー、ハイレゾ音源、位置情報取得(A-GNSS:GPS、GLONASS、Galileo、BeiDou、QZSSなど)、加速度センサー、ジャイロセンサー、近接センサー、地磁気センサーなど。

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Xperia 10 VIIの下側面にはUSB Type-C端子と送話口(メインマイク)が配置されています


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Xperia 10 VIIの上側面には3.5mmイヤホンマイク端子とサブマイクが配置されています


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Xperia 10 VIIの右側面には音量上下キーと指紋センサーを内蔵した電源キー、カメラキーが配置されています


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Xperia 10 VIIの左側面にはSIMカードやmicroSDカードのスロット(トレイ)と「XPERIA」ロゴが配置されています。なお、カードスロットはSIMピンを必要とせず、爪などで引っ掛けて開けるタイプです

OSはAndroid 15がプリインストールされており、前述通りに最大4回のOSバージョンアップと6年間のセキュリティアップデートを保証しています。SIMはnanoSIMカード(4FF)スロットが1つとeSIMのデュアルSIMで、携帯電話ネットワークの対応周波数帯は以下の通り。その他、パッケージ(箱)と本体トレイにはソニー独自開発のオリジナルブレンドマテリアルを使用し、個装パッケージのプラスチック使用量ゼロを実現しているほか、本体の内外に用いる部品の一部原料には環境配慮型プラスチックSORPLASを含んだ環境対応樹脂(再生樹脂や植物由来樹脂など)を約77%使用しているということです。

[Xperia 10 VII - XQ-FE44]
5G NR: n1, n3, n28, n77, n78, n79
4G LTE: Band 1, 3, 4, 5, 8, 12, 18, 19, 21, 28, 38, 39, 41, 42
3G W-CDMA: Band I, IV, V
2G GSM: 850, 900, 1800, 1900MHz

[Xperia 10 VII - SO-52F]
5G NR: n1, n28, n77, n78, n79
4G LTE: Band 1, 3, 5, 8, 18, 19, 21, 39, 41, 42
3G W-CDMA: Band I, IV, V
2G GSM: 850, 900, 1800, 1900MHz

[Xperia 10 VII - SOG16]
5G NR: n3, n28, n41, n77, n78
4G LTE: Band 1, 3, 4, 5, 8, 18, 19, 21, 39, 41, 42
3G W-CDMA: Band I, IV, V
2G GSM: 850, 900, 1800, 1900MHz

[Xperia 10 VII - A502SO]
5G NR: n1, n3, n28, n77, n78
4G LTE: Band 1, 3, 4, 8, 12, 18, 19, 41, 42
3G W-CDMA: Band I, IV, VIII
2G GSM: 850, 900, 1800, 1900MHz


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Xperia 10 VII XQ-FE44のアプリ一覧(ドロワー)


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Xperia 10 VII XQ-FE44の設定(第1階層目)


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Xperia 10 VIIはAndroid 15をプリインストールし、最大4回のOSバージョンアップを保証


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Xperia 10 VIIのバッテリー情報。いたわり充電に対応し、使用開始から4年が経過しても劣化しにくいバッテリーを搭載しています


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Xperia 10 VIIのストレージ情報。合計128GBで、展示機では36GBが利用されていました


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Xperia 10 VII XQ-FE44の認証情報。モデル名は「XQ-FE44」で、タイプは「PM-1513-BV」となっており、中国製であることが記載されています。なお、日本向けの認証(いわゆる「技適」)の番号は電波法に基づく工事設計認証(R)が「003-250109」、電気通信事業法に基づく技術基準適合認定(T)が「HP250105003」


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Xperia 10 VIIの標準カメラアプリの撮影画面(ファインダー)。ズームは最大6倍まで対応


22br />Xperia 10 VIIの標準カメラアプリの簡易設定画面。この「メニュー」から詳細な設定が可能です。撮影モードは「写真」や「動画」、「ぼけ」(ポートレート)、「パノラマ」、「スロー」(スローモーション)が用意されています










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記事執筆:memn0ck


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