楽天が2020年度第3四半期決算を発表!楽天モバイルの累計申込数は160万に

楽天は12日、オンラインにて「2020年度第3四半期決算説明会」を開催し、売上が前年同期比+13.2%(+420億円)の3,614億円となったものの、営業利益は前年同期比-3720%(-409億円)の-398億円となったと発表しています。

赤字になった最大の原因は同社が現在最も力を入れている事業の1つである子会社の楽天モバイルが提供する携帯電話サービスが含まれる「モバイルセグメント」における設備投資を加速させた影響だとしています。

楽天モバイルでは5年前倒しで2021年夏に人口カバー率96%を達成する計画としており、設備投資額も2020年度第3四半期は前年同期比+442億6,600万円、前期比+327億1,300万円の913億5,200万に増加しているということです。

また同社は楽天モバイルが移動体通信事業者(MNO)として自社回線(以下、楽天回線)を構築して提供している携帯電話サービス「楽天モバイル」の正式プラン「Rakuten UN-LIMIT V」( https://network.mobile.rakuten.co.jp/ )の申込数が2020年11月時点で160万件に達したことを明らかにしました。

楽天モバイルではRakuten UN-LIMIT Vを300万人までは1年間無料で提供するキャンペーンを実施しており、今年6月に100万件の申込を超えたことを発表していたほか、今年9月には申込数が143万件に達したことを案内していました。初期事務手数料などの手数料を無料化した「ZERO宣言」や各種キャンペーンでさらに申込数の増加をめざすとのこと。

なお、それぞれ申込数であり、実際の契約数とは異なるとし、100万件を超えた時点では契約数はかなり少ないとされ、契約数は60万とも70万とも言われていますが、AIを利用したオンライン本人確認「eKYC」の導入でよりスムーズに契約できるようになり、契約数も計画的に伸ばしていくとしています。

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楽天の2020年度第3四半期「業績ハイライト」

モバイルセグメントでは楽天モバイルが正式プランのRakuten UN-LIMITを新たに5Gに対応したRakuten UN-LIMIT Vにリニューアルし、5Gでも追加料金0円で楽天回線ではデータ通信を無制限で利用できるようにし、さらに初期事務手数料や他社から乗り換え(MNP)の転出手数料、SIM交換・発行手数料などの各種手数料を無料化するなど、積極的に新規獲得施策を展開しています。

これらの5Gを追加料金なしでデータ通信無制限にしたり、手数料を無料化できたのは世界初の「完全仮想化ネットワーク」を実現したことだとし、基地局の設備コスト・運用コストを大幅に削減できてきており、これにより、契約者に対して「還元」することが可能となっているためだとしています。

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またオンラインを中心とするシンプルな申し込みプロセスや楽天エコシステムを活用した顧客獲得戦略が奏功し、マーケティング費用をコントロールしながら計画的かつ順調に申込件数を獲得しており、累計の申込数は2020年11月には160万件を超えたとのこと。

さらに初期事務手数料やMNP転出料などの無料化は11月4日より実施されており、1日当たりの申込者数が順調に推移しているため、今後はさらに申込件数が伸びていく見込みだとし、このような利用者の増加に伴い、ローミング費用も増加することから楽天回線エリアの拡大状況などを加味しながら時期をコントロールしながらバランスをとって顧客獲得を加速させていくということです。

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一方、4Gの基地局整備計画を当初目標の2026年3月末から約5年前倒し、2021年夏頃に4Gネットワークの人口カバー率96%をめざしており、基地局展開速度は2020年6月の月間750局から2020年12月には月間1500局に増加する見込みだとしています。

このような基地局建設の前倒しや申込件数の獲得増加によってモバイルセグメントにおけるネットワーク関連のオペレーティング費用や基地局の建設に伴う減価償却費の増加、マーケティングコストなどの計画的なモバイル事業への先行投資を行った結果、楽天の2020年度第3四半期営業利益が前年同期比-433億円となったものの、最終的に計画している設備投資計画の変更はないとのこと。

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さらに楽天モバイルが日本に構築している4Gおよび5G用の完全仮想化されたクラウドネイティブな通信網をベースにした携帯電話会社などの通信事業者向けに開発しているプラットフォーム「RCP(Rakuten Communications Platform)」のグローバル展開によって日本のテックカンパニーからグローバル通信業への進化をめざします。

このRCPを使えば、4Gや5Gネットワークを構築する際に必要な機能やネットワークを活用するために必要なサービスをアプリケーションのように必要な時に必要な分だけ組み合わせて導入する(クリックして選んで購入可能)ことができるということです。なお、楽天モバイルの顧客満足度は日本の移動体通信事業者(MNO)の4者の中で最も高い80.0%(MMD研究所調べ)となったことが紹介されました。

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その他、モバイルセグメント以外ではスマホなど向け決済サービス「楽天ペイ(アプリ決済)」にて非接触IC機能「FeliCa」によるタッチ決済「Suica」との連携を提供していますが、今後、このSuicaに楽天ポイントからのチャージを提供することが明らかにされました。

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記事執筆:memn0ck


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