EARINの最新モデル「A-3」を試す |
既報通り、オーディオ製品やライフスタイル製品などの輸入販売を手がけるモダニティは、スウェーデンのオーディオメーカー「EARIN(イヤリン)」の完全ワイヤレスイヤホン「A-3(エースリー)」を2021年5月中旬以降に日本市場で販売する。
全国の量販店や専門店、ライフスタイルストア、オンラインショップなどで販売する予定。カラーバリエーションはブラック(Black)とシルバー(Silver)の2色展開。希望小売価格(金額は税込)は27,800円。
A-3は、グローバルで今年1月に発売しているEARINの3世代目となる最新モデル。今回、サンプル機を提供いただき試してみたので、写真や動画を交えながらレビューする。
■開封、同梱品をチェック
EARINは2014年に世界初となる完全ワイヤレスイヤホン(TWS:True Wireless Stereo)を発表し、2015年に初代製品の「M-1」を発売した。その後、2017年には2世代目の「M-2」を発売しており、A-3はそれからおよそ3年ぶりとなる最新のモデル。
テクスチャの入った四角い個装箱は、サラサラとした手触りの良い質感で、裏面には主な特徴などが英語で記載されている。なお、今回はサンプル機ということでグローバル版がベースになっているようだが、日本市場向けに発売される製品は、個装箱や同梱の取扱説明書も日本語表記になるとのこと。
個装箱の蓋の内面にはスマートフォン(スマホ)とのペアリング方法が記載されている。
充電ケースと台紙を取り外すと中に黒いコードが巻かれた台紙が出てくる。この黒いコードがなんなのかがわからなかったが、実はUSB Type-Cケーブルだった。イヤホン本体は充電ケースに収納された状態で入っていた。
イヤホン本体の他には
・充電ケース
・USB Type-Cケーブル
・保証カード
・USER GUIDE(取扱説明書)
が同梱する。ACアダプタは同梱していない。また、A-3はオープンデザインタイプ(インナーイヤー型)のため、イヤーピースも同梱していない。とてもシンプルな内容物となっている。
USER GUIDEは薄く、見開き4ページでペアリング方法や充電方法、充電ランプの説明など使用方法が記載されている。日本市場向け製品ではこれらもすべて日本語での表記に変更される予定。
■充電ケースや本体をチェック
ここからは充電ケースやイヤホン本体をチェックしていく。まずは外観などのチェックとスマートフォン(スマホ)とBluetoothでペアリングするまでを紹介する。
充電ケースのサイズは約58.5×47.2×21.2mm、重量は約50g。アルミ製のボディで上部の蓋部分は外側に「EARIN」のロゴが、内側には製品の仕様などが記載されている。背面の黒い部分は樹脂製で、ボタンが搭載されている。ボタンを1回押すと正面のLEDランプが点灯して充電状態を知らせてくれる。
イヤホンを充電ケースにセットした状態で充電ケースの蓋を開けて、充電ケース背面のボタンを2秒間押し続けるとペアリングモードが起動する。充電ケースのボタン部分にもペアリングモードの起動方法が記載されたシートが貼られている。もちろんこのシートを剥がしてもよいが、そのまま貼っておいても操作や充電には問題ない。
充電ケースの下部側面にはUSB Type-Cの端子が搭載されており、USB Type-Cケーブルを接続して充電する。また、ワイヤレス充電にも対応している。フル充電した場合、イヤホン単体で約5時間、充電ケースと併用で約30時間の連続再生が可能。
アルミ製のため、サラサラとした手触りでとても質感が良い。蓋部分も片手で開閉しやすくとても好印象だ。下部側面は丸みを帯びたデザインのため立たせることはできないが、蓋部分は平面のため蓋部分を下向きにすれば立てることもできる。
イヤホン本体のサイズは約20×17×15.8mm、重量は1個(片方)が約3.5gなので2個(両方)合わせても約7g。IP52の防水および防塵性能に対応している。
イヤホン外観の突起部分には「TOUCH AREA」と記載されたシートが貼ってあるので、まずはこれを剥がす。シートを剥がすと「EARIN」のロゴがあらわれる。この部分をタッチすることで各種操作ができるが、詳細は後述する専用アプリ「Earin A-3」の項目で解説する。
イヤホン本体に「装着センサー」を搭載しており、イヤホンを耳から取り外すと一時停止、再度イヤホンを耳に装着すると自動で再生する機能がデフォルトでオンになっている。装着センサーによる一時停止、再生機能は、片耳および両耳とも有効で、音楽プレーヤーだけでなくYouTube動画でも利用できた。
14.3mmのカスタムダイナミックハイエンドドライバーを搭載しており、中高音に強くとても綺麗にまとめられた音質といった印象を受けた。全体的な印象としては決して低音重視な音質ではないが、低音の強い音楽を視聴したところ、低音もきちんと再生されていた。
また、前述のようにA-3はオープンデザインタイプ(インナーイヤー型)となっており、イヤーピースは装着しない。軽量かつオープンデザインタイプでイヤホン自体の装着感はとてもよく、長時間利用でも耳への負担は大きくないように感じた。一方で、オープンデザインタイプのため、カナル型に比較すると密閉感が少なくなることで、無音状態であれば周囲の音が聞き取りやすいが反面、音漏れが気になる。
筆者も自宅で視聴していたところ、家人に音漏れが酷いと指摘された。試しに他のカナル型イヤホンと比較してみたが、家人によるとA-3の方が音漏れが激しいとの感想だったため、周囲に人がいる場合は注意が必要だろう。
Androidスマホであれば「設定」→「接続済みのデバイス」→「新しいデバイスとペア設定する」と進み、使用可能なデバイスに表示される「Earin A-3」をタップしてペア設定をする。とくに迷うこともなくスムーズにペア設定ができたので、決して難しい操作ではないだろう。
なお、1度ペアリングした後、別の機器でペア設定する場合は、ペアリング済デバイスのBluetoothを一旦オフにした状態で、イヤホンを充電ケースにセットし直して、充電ケースの蓋を開けて、充電ケース背面のボタンを2秒間押し続けてペアリングモードを起動。その後、別の機器側のBluetooth設定で「Earin A-3」を選択してペアリングすればよい。
■専用アプリをチェック
A-3にはiOSおよびAndroid向けの専用アプリ「Earin A-3」が配信されている。アプリをスマホにインストールした後に起動すると接続中のイヤホンを認識して、左右それぞれのバッテリー残量を表示したトップ画面が表示される。イヤホンが接続されていない状態では「Disconnected」「Retry」と画面に表示され「Control」や「Settings」の操作はできない。
イヤホンが正常に接続できている状態であればトップ画面の「Control」をタップしてみよう。
「CONTROL」ではイヤホンでの操作の設定ができる。デフォルトでは「Classic」の状態になっており、
ミュージックコントロール
1回タッチ…再生/一時停止
2回タッチ…曲送り
3回タッチ…曲戻り
コールコントロール
1回タッチ…受話
2回タッチ…終話
ロングタッチ(長押し)…音声アシスタント
の各種操作が割り当てられている。各種操作の設定変更はできない。
一方「Hybrid」では、
2回タップ…再生/一時停止
ロングタッチ(長押し)…音声アシスタント
のみとなっており、いずれの割り当ても「off」を選択することができる。
また、Hybridの2回タップにおいては、イヤホン先端のタッチエリアだけでなくイヤホンを装着した状態でどの部分でも2回タップすると「再生/一時停止」ができる。
なお、ClassicおよびHybridのいずれにも「Automatic Ear Detection」がオンになっているが、これはイヤホンを耳から取り外し、もしくは装着した際の再生/一時停止機能のことで、オン/オフ設定がここでできる。この機能が必要ない場合はオフにしておこう。
すべての設定をした後、画面右下の「Save」をタップすることで設定が反映される。Saveを押し忘れないように気を付けよう。ちなみに、音量調節をイヤホンで操作することはできない。
トップ画面の下部中央の3本線メニューをタップすると「About Earin」「Support Chat」「Help Center」「Online Store」の4つの項目が表示される。「Help Center」ではUSER GUIDEを見ることができ、イヤホンの仕様なども確認できる。
なお、アプリはすべて英語表記となっており、日本語表記のアプリが今後リリースされるかどうかは現時点では不明。
最後にA-3を開封してペアリングまでを試した動画と専用アプリを操作した動画を紹介する。
ブランド名 | EARIN |
製品名 | A-3 |
イヤホン本体サイズ | 約20×17×15.8mm |
イヤホン重量 | 約3.5g(片方) |
充電ケースサイズ | 約58.5×47.2×21.2mm |
充電ケース重量 | 約50g |
動作環境 | 0-40℃ |
連続使用時間 | 約5.0時間/充電ケース併用で約30時間 |
ドライバー型式 | 14.3mm、カスタムダイナミック |
周波数特性 | 20Hz-20kHz |
インピーダンス | 32Ω |
出力音圧レベル | 105dB(1kHz/0,179V RMS) |
サポートコーデックス | SBC/AAC/Apt-X |
サポートプロファイル | HFP/A2DP/AVRCP/RFCOMM/SDP/L2CAP |
Bluetooth | Ver. 5.0(True Wireless Stereo +) |
防水・防塵 | IP52 |
内蔵マイク | 4基 |
カラーバリエーション | ブラック(型番 EAN:7350088600283) シルバー(型番 EAN:7350088600269) |
発売時期 | 2021年5月 |
希望小売価格 | 27,800円(税込) |
その他 | Qualcomm QCC5121チップ採用 タッチ式操作センサー採用 専用アプリ対応 自動左右配置認識機能搭載 装着センサー搭載 自動スタンバイモード |
アプリ名:Earin A-3
価格:無料
カテゴリー:
開発者:
バージョン:3.3.1
Android 要件:8.0以上
Google Play Store:https://play.google.com/store/apps/details?hl=ja&id=com.earin&hl=ja&gl=US
アプリ名:Earin A-3
価格:無料
カテゴリー:ミュージック
開発者:Earin AB
バージョン:1.0.4
iTunes Store:https://itunes.apple.com/jp/app/id1510151301?mt=8
記事執筆:2106bpm(つとむびーぴーえむ)
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