グローバルモデルのハイスペックスマホ「Mi 11 Ultra」をチェック!

既報通り、Xiaomi(シャオミ)はグローバル市場向けに5Gに対応したハイエンドスマートフォン(スマホ)「Mi 11 Ultra(ミー イレブン ウルトラ:型番 M2102K1G)」(Xiaomi Communications製)を海外にて4月より順次発売している。

価格は欧州では1,199ユーロ(約156,000円)からとなっており、同社のフラッグシップモデル「Mi 11(ミー イレブン)」シリーズにあたる「Mi 11 Pro(ミー イレブン プロ)」や「Mi 11」に比べても高価格帯で、同シリーズにおける最上位モデルの位置付けとなる製品だ。

そんなMi 11 Ultraのグローバル版をXiaomiからお借りしたので、外観や同梱品、基本的な機能を中心に写真や動画を交えてレビューしていく。なお、Xiaomiによると、現時点でのMi 11 Ultraの日本での発売は未定となっているという。

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個装箱の表面(画像=左)、個装箱の底面(画像=右)


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個装箱を手に持ったところ


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個装箱側面に本体スペックや同梱品の記載

個装箱は黒をベースにゴールドでXiaomiのロゴマークや「11」の文字、機種名が入っている。底面には何も記載されておらず、余分な装飾のないシンプルさが高級感を醸し出している。上蓋の下部側面には機種名やカラー、同梱品などが英語で記載されている。

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内容物一式


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USB Type-Cと3.5mmイヤホンジャックの変換ケーブル


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Warranty Cardの目次ページ


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User Guideの目次ページ

本体の他には
・Adapter(ACアダプター)
・Protective Case(保護ケース)
・USB Type-C Cable(USB Type-Cケーブル)
・Type-C to 3.5mm Headphone Adapter(Type-Cと3.5mmイヤホンジャックの変換アダプター)
・SIM Eject Tool(SIM取り出しツール:SIMピン)
・User Guide(ユーザーガイド:取扱説明書)
・Warranty Card(保証書)
が同梱する。

ACアダプターは海外向けのものなので、このままでは日本国内で利用できない。純正品ではない市販品のACアダプターとUSB Type-Cケーブルを使って充電することは可能だ。

またグローバルモデルのため、取扱説明書や保証書に日本語表記はないが、販売国などの対象国に合わせて14カ国語で表記されている。Mi 11 Ultra本体自体は日本語表示に対応している。

保護ケースはソフトタイプのクリアケース。右側面の音量(上下)ボタンおよび電源ボタン(スリープキー)部分と下部側面のSIMカードスロット部分は閉じており、それ以外のマイク、スピーカー、USB Type-C端子、背面のカメラ部分は開いている。

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本体正面(画像=左)と背面(画像=右)


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Mi 11 Ultraを手に持ったところ


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本体正面下部

本体サイズは高さ約164.3mmx幅74.6mmx厚み8.38mm、重量は約234gと大きめかつ重めのスマホである。またリアカメラ部分は出っ張りや重さがあるため、本体上部に重量感があるように感じた。

約6.81インチの有機ELディスプレイは解像度がQHD+(1440×3200ドット)、コントラスト比が500万:1、輝度が最大1700nits(平均900nits) 、リフレッシュレートが120Hz、タッチサンプリングレートが480Hzに対応。10億色表示(TrueColor)、HDR 10+、Dolby Vision、SGS Eye Care Display Certification、DCI-P3、JNCD≈0.38、⊿E≈0.41などにも対応している。

またディスプレイ前面は強化ガラスの「Corning Gorilla Glass Victus(コーニング ゴリラ ガラス ヴィクタス)」で覆われており、上下左右がわずかに丸みを帯びたクアッドカーブドットディスプレイを採用。強化ガラスに加え、はじめから保護シートが張り付けられている仕様はXiaomiのスマホではほぼ標準となっており、Mi 11 Ultraも同様だ。

本体のカラーバリエーションは「Ceramic White(セラミックホワイト)」と「Ceramic Black(セラミックブラック)」の2色展開で、今回紹介するのはセラミックホワイトだ。セラミックホワイトの背面は光沢のあるつるつるとした質感となっている。

光の当たり方で色に変化があるという仕様ではなく、よどみのない綺麗なホワイトカラーだ。テクスチャーもなく本当につるっとした質感のため、落としやすいかもしれないという不安もあり、今回は付属の保護ケースを取り付けた状態で利用した。

また同社製スマホとしては初のIP68等級(水深1.5mで30分静置)の防水性能および防塵性能にも対応している。同社の独自の検査では水深42mでも問題なく動作したとのこと。日本ではエントリーモデルでも防水・防塵に対応していることも多いため、グローバルモデルで対応していれば、日本向けでも対応していることになるため、今後のXiaomi製品にも期待したい。

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本体正面向かって左側面(画像=上)と右側面(画像=下)


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上部側面(画像=上)と下部側面(画像=下)


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SIMカードトレイを取り出したところ


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SIMカードトレイの裏面は「SIM2」スロットになっている

本体正面に向かって左側面にはボタンやスロット、端子類などはなく、右側面には音量(上下)ボタンと電源(スリープ)ボタンを搭載する。上部側面にはマイク、スピーカーを、下部側面にはSIMカードトレイ、USB Type-C端子、マイク、スピーカーを搭載している。

デュアルスピーカーは、オーディオブランドの「Harman Kardon(ハーマン・カードン)」によってチューニングされている。SIMカードはnanoSIMカード(4FF)を2枚セットできるデュアルSIMに対応し、SIMカードトレイは表面がSIM1、裏面がSIM2となっている。なお、microSDカードなどによる外部メモリーには対応していない。

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前面左上部にフロントカメラを搭載

前面上部左隅のパンチホール部分には、約2000万画素CMOS(1画素0.8μm)/広角カメラ(F2.2、画角78°)を搭載。極小サイズのフロントカメラでありながら高画素かつ背景をボカして被写体を際立たせる「ポートレートモード」や「ビューティー」機能のほか、「タイムラプス」「スローモーション」「マルチカメラ」といった動画モードなど多彩な撮影モードに対応する。

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リアカメラおよび背面ディスプレイ


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リアカメラ部分は厚みのある仕様

背面上部には3つのカメラ、フラッシュライト、有機ELディスプレイを搭載している。いずれのカメラも約4800万画素以上という高画素カメラを揃え、望遠カメラでは光学5倍、デジタルで最大120倍までの超ズーム撮影を可能にしている。

・約5000万画素CMOS「Samsung GN2」(1/1.12型、1画素1.4μm)/広角レンズ(F1.95、35mm換算で24mm相当、OIS、8P)
・約4800万画素CMOS「Sony IMX586」(1/2.0型、1画素0.8μm、PDAF)/超広角レンズ(F2.2、画角128°、6P)
・約4800万画素CMOS「Sony IMX586」(1/2.0型、1画素0.8μm)/望遠レンズ(F4.1、35mm換算120mm相当、光学5倍ズーム、ハイブリッド10倍ズーム、デジタル120倍ズーム、OIS)

AIによる最適化はもちろん、背景をボカして被写体を際立たせる「ポートレート」モードや「プロ」(マニュアル)モードをはじめ、「夜景」「ショートビデオ」「パノラマ」「スローモーション」「タイムラプス」「50M」「長時間露光」「スーパームーン」「マルチカメラ」「クローン」といった様々な撮影モードに対応。

またフロントおよびリアの各カメラともに、4画素を1つにまとめて暗い場所でも明るく撮影できる「4-in-1 Super Pixel」にも対応している。

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背面ディスプレイの比較。右に並べたのはグローバル版の「Mi Smart Band 5」

カメラの横に搭載されている背面ディスプレイは、時計や通知、著名、画像表示ができる約1.1インチ(126×294ドット)の有機EL。ダブルタップで表示のON/OFFができるほか、リアカメラの「写真」モードで撮影する際にはプレビュー表示に対応しており、セルフィー(自撮り)がしやすい。

なお、この背面ディスプレイについては、今年4月に開催された「Mi Fan Open Day」において、Xiaomi CEOの雷軍(Lei Jun:レイ・ジュン)氏が、2020年6月に中国で販売を開始したスマートバンド「Mi Smart Band 5」(型番:XMSH10HM)のディスプレイと「同じものである」と言及したことが複数のメディアで伝えられている。

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デフォルト(初期状態:クラシック)のホーム画面は3画面

デフォルト(クラシック)のホーム画面は中央と左右の3画面構成。初回起動時にホーム画面のスタイルの選択ができるが、初回起動後も「設定」→「ホーム画面」→「ホーム画面モード」で「クラシック」か「アプリドロワーを使用」の選択が可能だ。

「クラシック」はiPhoneのようにホーム画面にすべてのアプリアイコンが並べられるスタイルで、「アプリドロワーを使用」はよく使うアプリアイコンをホーム画面に、それ以外はアプリドロワーに入れ、必要な際にドロワーを開いて使うスタイルとなっている。

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デフォルトのコントロールセンターも3画面

画面上部のステータスバーを引き下げると表示される「コントロールセンター」も従来のバージョンと新しいバージョンが用意されており、「設定」→「通知とコントロールセンター」→「コントロールセンターのスタイル」で選択することができる。

また「通知とコントロールセンター」では、「ロック画面」「フローティング通知」「バッジ」のそれぞれの通知表示において、通知のON/OFF設定も可能だ。デフォルトではすべてONになっているため、不要な通知を切りたい場合はここでOFFに切り替える。

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「Google」フォルダのアプリ(画像=左)、「ツール」フォルダのアプリ(画像=中央)、「その他のアプリ」フォルダのアプリ(画像=右)

Googleフォルダには「Google」「Gmail」「マップ」「YouTube」「ドライブ」「YT Music」(YouTube Music)「Playムービー&TV」「Duo」「フォト」「連絡帳」「カレンダー」「ニュース」「Google One」「Podcasts」の14個のアプリアイコンが収められている。

ツールフォルダには「電卓」「時計」「レコーダー」「スクリーンレコーダー」「スキャナー」「ダウンロード」「コンパス」「ShareMe」「フィードバック」「Mi リモート」の10個のアプリアイコンが、その他のアプリフォルダには「Facebook」と「WPS Office」のアプリアイコンが入っている。

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「設定」画面(クリックで画像拡大)


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「デバイス情報」の画面(クリックで画像拡大)


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「すべての仕様」の画面(クリックで画像拡大)


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「デバイスの状態」の画面(クリックで画像拡大)


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「ストレージ容量」の画面(クリックで画像拡大)


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「認証」の画面(クリックで画像拡大)

OSはAndroid 11をベースにした独自のユーザーインターフェース(UI)「MIUI(ミーユーアイ)」のバージョン12を搭載している。初回起動時のバージョン情報では「MIUI Global 12.0.3 安定版 12.0.3.0(RKAEUXM)」となっている。ロック解除方法は、生体認証として指紋認証と顔認証に対応。

チップセット(SoC)はQualcomm製「Snapdragon 888 5G Mobile Platform」を搭載し、最大2.84GHz駆動オクタコアCPUとAdreno 660などを備える。内蔵メモリー(RAM)は12GB、内蔵ストレージは256GBを搭載。内蔵バッテリーは5000mAhの大容量バッテリーを搭載し、最大67Wの急速充電およびワイヤレス充電に対応している。

その他、NFCやWi-Fi 6E、赤外線リモコンなどもサポートしている。最後に開封した様子、初回起動時、簡単な操作、標準カメラアプリの操作方法や解説などの動画を紹介する。


開封動画



初回起動おさわり動画


カメラ機能と標準カメラアプリの操作方法、本体外観チェック


製品名Mi 11 Ultra
型番M2102K1G
ディスプレイ約6.81インチQHD+(1440×3200ドット)有機EL(約515ppi)
サイズ約164.3×74.6×8.38mm
質量約234g
本体カラーCeramic White、Ceramic Black
チップセット(SoC)Qualcomm Snapdragon 888 5G Mobile Platform
CPU2.84GHz Kryo 680 Prime(Cortex-X1ベース)コア×1+2.42GHz Kryo 680 Gold(Cortex-A78ベース)コア×3+1.8GHz Kryo 680 Silver(Cortex-A55ベース)コア×4
GPU840MHz Adreno 660
内蔵メモリー(RAM)12GB
内蔵ストレージ256GB
バッテリー容量5000mAh
ネットワークデュアルSIMデュアル5G、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2
システム(OS)Android 11、MIUI 12




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