KDDIが衛星通信サービス「Starlink」をバックホール回線として利用する基地局の運用を開始!

KDDIは1日、衛星通信サービス「Starlink」をau通信網のバックホール回線として利用する基地局の運用を静岡県熱海市初島で2022年12月1日(木)より開始したと発表しています。合わせて初島にあるリゾートエリア「PICA初島」にてセレモニーを開催しました。

今後はStarlinkをau通信網のバックホール回線として利用する基地局を全国約1200カ所に順次提供を拡大していき、これまでサービス提供が困難とされていた山間部や島しょ地域、災害対策など、auの高速通信を日本中どこででも体験できることをめざしいくということです。

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StarlinkはSpace Exploration Technologiesが開発している高速・低遅延な衛星ブロードバンドインターネットサービスで、世界中にて運用されており、今年10月からは日本でもサービスが提供されています。Starlinkの通信衛星は現在、高度550Kmの低軌道上に配置されており、従来の静止軌道衛星に比べて地表からの距離が65分の1程度と大きく近づくため、大幅な低遅延と高速伝送を実現しています。

KDDIは2021年9月から日本国内にてStarlinkとauの音声通話やデータ通信のサービス品質を確保するためのau基地局のバックホール回線として利用するための契約合意を行い、au基地局のバックホール回線には遅延の量や揺らぎ、上りと下りの帯域容量など、技術的なガイドラインを満たすことが求められるため、これまでこれらの一連の技術検証を行ってきました。

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そうした中で今回、KDDIではStarlinkを利用したau基地局の品質検証を完了し、光ファイバー回線を利用したau基地局と比較して遜色ない品質を提供できることを確認したため、まずは静岡県熱海市初島にStarlinkを利用したau基地局の運用を開始しました。なお、KDDIでは今年7月よりさまざまなテクノロジーを活用してグランピング体験での地域の魅力を拡張する取り組み「PICA初島 RESPECT YOU, au」を順次開始しています。

今後は光ファイバー回線を利用した通常のau基地局で展開するエリアに加え、Starlinkを利用したau基地局によって山間部や島しょ地域など光ファイバー回線を敷設しづらい地域を補完することで、auの高速通信エリアを日本中に展開できるようになります。

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またKDDIでは今年10月12日に法人・自治体向けにStarlinkの提供を行うための契約も合意していましたが、新たに日本国内の法人企業や自治体向けにStarlinkをバックホール回線としたau基地局の構築ソリューション「Satellite Mobile Link」( https://biz.kddi.com/service/satellite-mobile-link/ )を2022年12月1日から提供開始するということです。

2022年内開始予定のStarlinkの法人・自治体向け提供と併せて16000以上の山々と6000以上の島々を有する日本において新しい手段によって企業や社会に持続的かつ信頼ある通信サービスを提供していくとしています。

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KDDIは新海誠監督の最新アニメ映画「すずめの戸締まり」に特別協賛してコラボレーションコンテンツ「すずめと旅する日本」を提供しており、コラボレーションCMにはStarlinkを使った基地局も登場






記事執筆:memn0ck


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スペースXの「Starlink」をau通信網で利用開始 | 2022年 | KDDI株式会社
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