KDDIが弓削丸を災害時の船舶型基地局として2023年度末を目途に運用開始!

KDDIは14日、同社の携帯電話サービスにおいて災害時の迅速なエリア復旧体制を構築するために愛媛県越智郡にある独立行政法人 国立高等専門学校機構 弓削商船高等専門学校が新造する「弓削丸(ゆげまる)」に2022年12月14日(水)より携帯電話基地局を設置すると発表しています。

これにより、2023年度末を目途に弓削丸を活用した船舶型基地局の運用を開始し、携帯電話サービス「au」や「UQ mobile」、「povo」に加え、au回線の仮想移動体通信事業者(MVNO)の携帯電話サービスおいて災害時などにおけるエリア復旧に利用できるようになるということです。

なお、KDDIと弓削商船高等専門学校は12月14日に「災害発生時における船舶型基地局の設置に関する連携協定書」を締結するとのこと。またKDDIでは今後も船舶事業者と連携し、日本海側への船舶型基地局の設置も進めていくとしています。

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船舶型基地局は災害時に船の上に設置されている基地局から島や沿岸部に向かって電波を発射することでエリア復旧に努めるための基地局となり、同社はこれまでも南海トラフ地震に備えて太平洋側を中心に船舶型基地局を4機設置しており、今回の弓削丸への設置により5機目となります。

弓削丸は外洋での航海術を習得するために建造された練習船で、海運界の将来の担い手の育成に活用されており、これまで実習目的のみで使用していた練習船に携帯電話基地局を設置することでによって練習船の有効活用をめざすということです。

<KDDIの災害対策>
・基地局が災害の影響を受けた際に車載型基地局などを用いてエリアの応急復旧対応を実施しています。また土砂崩れによる道路の寸断など、車載型基地局では応急復旧まで時間を要する場合、船舶型基地局を活用したエリア復旧を行っています。
・大規模災害などの影響で陸上の基地局が十分に機能していない周辺地域においても船舶型基地局によりau・UQ mobile・povoを利用中の場合に携帯電話サービスを利用できるようになります。
・KDDIは「KDDIオーシャンリンク」など、4隻の船舶に船舶型基地局を設置しています。2018年の北海道胆振東部地震や2019年の台風15号の際には被災地における通信設備への電力供給が不透明であったことから「KDDIオーシャンリンク」の船舶型基地局によるエリア復旧を実施しました。





記事執筆:memn0ck


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