ZenFone Go TVのレビュー最終回は国内モデルより上位仕様となるカメラをチェック!

ASUSTeK Computer(以下、ASUS)が主に海外向けモデルとして台湾などで発売しているSIMフリーのAndroidスマートフォン(スマホ)「ZenFone Go TV(型番:ZB551KL)」。日本国内で発売されている「ZenFone Go」と同じ型番で外観デザインを基本的に同じながら、TVチューナー搭載によりワンセグの視聴に対応。日本の技適マークも表示でき、国内でも利用可能な1台です。

先日台湾にて同機種を購入し、これまで外観デザインソフトウェアおよびベンチマークテレビ視聴機能国内向けZenFone Goとの比較を紹介していきました。今回、同機種のレビュー最終回として最後にカメラ機能をチェックしていきます。

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ZenFone Go TVのカメラ画面

海外向けモデルとして、日本向けのZenFone Goとは異なる仕様で発売されているZenFone Go TVですが、前回比較したとおり、基本的にソフトウェアやユーザーインターフェース(UI)といった基本的な構成は大きく変わらず、カメラのUIもシンプルなデザインとなっています。

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設定画面は写真、ビデオ、共通項目の3グループで分類

設定項目は写真、ビデオと共通項目の3くくりで分類されています。ただ基本的には項目を下へスクロールしていけば「写真」→「動画」→「共通項目」と順に表示されるため、上に表示されるアイコンはショートカット(見出し)として活用できる機能といったところです。

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有効画素数はMAXで1300万画素

国内向けモデルで最大800万画素となっていた有効画素数は、このZenFone Go TVでは1300万画素まで拡張。画素数は最低200万画素より、ユーザー側で選択できます。

また海外向けモデルならではの特徴として、カメラやスクリーンショットの撮影音オン・オフにも対応。この設定もカメラの設定項目内に設けられています。

ではさっそく、ここから実際に撮影した写真を例にカメラをチェックしていきます。以降紹介する写真にはリサイズ加工のみを施しています。

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昼間にHDRオフで撮影した街の景色


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昼間にHDRオンで撮影した街の景色

まずは昼間の屋外で撮影した例。太陽に雲こそかかっていたものの、空にうっすら明るさも感じられる状態で、HDRオフでもデッキ下など含めそこそこ記録はできました。続いて同条件にてHDRオンで再度撮影してみると、全体的により見やすい写真に。一方で雲は影が強くなり、厚みが感じられる仕上がりになりました。

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仙台駅内で撮影した七夕かざり

続いては屋内にあったカラフルな七夕かざりを撮影。青、赤、黄、緑、ピンクと色鮮やかな飾り付けは気持ち程度寒色気味にも感じたものの、目に見えている景色と大きく変わりなく切り取ることができました。背景にあるステンドグラスの細かい模様も綺麗に撮影できています。

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撮影環境によって写真全体の色味が大きく変わることも

ただ前回の国内向けモデルとの比較記事でも紹介した通り、万能に扱いやすいカメラかといえば決してそうとは言い切れない印象も。日中の屋外など、明るさが十分に確保できる環境においても、背景などの色により、写真全体の色味が大きく変わってしまうケースも散見されました。

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夜にHDRオフで撮影した街の景色


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夜にHDRオンで撮影した街の景色

次に夜景を撮影。有効画素数などスペック表で確認できる数値は決して低くないものの、暗所での撮影を試すとノイズによる粗さも感じられます。HDR撮影は夜景に対しても有効で、オンにすることで電飾など明るい部分とそうでない部分をよりバランスよく撮影することが可能でした。ただしリアルタイムで合成できるわけではなく、撮影時は少し長めにカメラを固定する必要があります。

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うっすら明るい屋内で撮影したサンドイッチ

続いては食べ物を被写体に撮影テスト。こちらはうっすら明るい喫茶店内で撮影した写真ですが、パンの焦げ目や卵の黄身などが比較的綺麗に記録できている印象。ただ全体的には若干、青みがかっているようにも感じます。

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少しだけ寄って撮影してみると印象が大きく変わった

同じ環境にて、少しだけ被写体に接近して撮影したのが上の写真。撮影角度を若干低くし、接近して撮影すると全体的に淡い色合いに仕上がってしまいました。簡単にいつでもおいそうに撮れるといった感じではなく、撮影時にはいろいろな角度をテストしてみるとよいかもしれません。

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背景はそこそこボケる

こちらも前回紹介した写真ですが、国内向けモデルと比較すると、背景は結構ボケてくれる印象です。接写もそこそこ近くまで寄れるだけに、撮影角度と距離を少し意識するだけでも、食べ物の写真の撮れ方は大きく変わってきそうです。

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撮影モードは14種類を搭載


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エフェクトをかけて少し違った印象の写真に仕上げることも

なお、 通常撮影(オート撮影)も含め、14種類の撮影モードを搭載。HDRをオンにする際もこのモード切り替えが必要という点はやや手間を感じることも。とはいえ、いろいろな撮影を楽しく試すことができるという意味では、国内向けモデル同様、特にスマホ初心者に優しい1台といえそうです。

カメラも含めた総評として、国内向けのZenFone Goも高いコスパで非常に人気となっていますが、このZenFone Go TVでもその特徴は大きく変わらないと感じました。

国内では正規に販売されていない機種ですが、現在はAmazon.co.jpのマーケットプレイスなどで、国内向けモデルと大きく変わらない価格で新品を購入することが可能です。

国内向けモデルには8月8日よりau VoLTEに対応するソフトウェアアップデートが配信され始めているので、併せて使うSIMカードや欲しい機能によって、選び分けてみるのがよいのではないかと思います。



記事執筆:そうすけ


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