使ってみて気が付いたdocomoのAndroidタブレット「dtab d-41A」のアレコレを紹介!

NTTドコモが同社オリジナルのタブレットブランド「dtab」シリーズにおいては初となるシャープ製の新機種「dtab d-41A」を8月28日に発売しました。価格は公式Webストア「ドコモオンラインショップ」などの直営店では49,896円(1,386円/月×36回)。なお、スマホおかえしプログラムは対象外。

久しぶりのdtabシリーズかつ初のシャープ製ということで筆者もさっそく購入し、前回は開封して外観やプリインストールアプリなどの紹介を行いましたが、今回はレビュー後編ということで実際にdtab d-41Aを使ってみて気が付いたポイントや感想などをお送りしていこうと思います。

【dtab d-41Aを買う&使う前に抑えておきたいポイント】

・アプリは(割と)なんでも器用にこなせる

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前回の記事でも紹介していますが、dtab d-41Aの主な仕様としては以下の通りとなります。基本性能としてはミドルレンジど真ん中のスペックであり、非常に処理の重いゲームアプリや非常に凝った作りの(ファイルサイズの巨大な)オフィスファイルを扱うには厳しいものの、ゲームアプリであれば、設定の見直しを、オフィスアプリなどであれば、そこまで大きくない比較的軽めのファイルの程度なら問題なく扱えるはずです。

ディスプレイ10.1インチWUXGA(1920×1200ドット)液晶
SoCSnapdragon 665
内蔵メモリー(RAM)4GB
内蔵ストレージ64GB
外部ストレージmicroSDXCカードスロット(最大512GBまで)
リアカメラ約800万画素CMOS
フロントカメラ約800万画素CMOS
バッテリー容量6500mAh

アプリの動作や快適性についてはAndroidのハイエンドモデルと比べると、やや苦しいものの、大抵のアプリはなんでもそこそこに動かせるといったところでしょうか。今回試したアプリはオフィスアプリ「Microsoft Exel」やゲームアプリ「マジカミ」および「アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ」で動作チェックしています。

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キチンと設定を見直せば、ゲームやオフィスアプリも実用レベルで扱える(表示されている画像は実機で実際に動作させたもの)

Microsoft Exelはそのままでスムーズに動作し、テンプレートの読み込みも問題ありませんでしたしたし、軽めの表計算なら大丈夫そうです。

またゲームの方では描画設定を調整する必要がありますが、例えば、マジカミでは「グラフィック設定:中・演出設定:高」、アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージでは「3Dリッチ+標準画質+観客シルエット2D表示(あるいは観客シルエットなし)」あたりの設定で快適に遊ぶことが確認できました。

もちろん、ゲームによっては最低負荷設定でないとダメなものもあるかもしれませんが、いろいろと遊んで試してみた感じでは、おおむね各ゲームともに“標準よりもちょっと上”くらいの設定で遊べるのではないかと思われました。

・「基本」以外のスペックを考えると決して値段は高くない

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お風呂へ持ち込めるタブレット

これまでに発売されてきたドコモタブレットやdtabシリーズと同様にdtab d-41Aも防水(IPX5/IPX8)や防塵(IP6X)機能はキッチリ対応しているほか、浴室内でのメディア試聴を想定したと思われる「浴室対応」などのユニークな機能を備えています。

このあたりまで加味すると決して約5万円という本体価格は決して高くはないと思いますし、実際に現在、日本国内で出回っているAndroidタブレットにおいて防水・防塵に対応したミドルレンジタブレットの種類は少なく、dtab d-41AはAndroidタブレットを選ぶ際の選択肢として十分候補に入れられる存在でしょう。

ただ個人的にですが、“お風呂対応”を謳うのであれば、過去にNTTドコモが発売した「arrows Tab F-02K」(富士通コネクテットテクノロジーズ製)のような浴室の壁に立てかけて使うためのゴム足を実装して欲しかった気もします。

・カメラ機能は必要最低限

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タブレットということもあってか、カメラ機能は必要最低限です。リアカメラおよびフロントカメラともに約800万画素CMOSのAF(オートフォーカス)対応とはいえ、プリインストールされているカメラアプリでは動画撮影時のタイムラプス撮影程度しか目立った機能はなく、シーンの自動判別どころかシーン選択・切り替えのないシンプルなものとなっています。

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標準のカメラアプリは非常にシンプル

別でメインとなるスマホなどを持っていれば、そちらを利用すると思われるのですが、dtab d-41Aのカメラを使って凝った写真を撮ってみようというのであれば、詳細設定の可能なサードパーティー製のカメラアプリを別途インストールしておくといいでしょう。

また公式の仕様表には「QRコードの読み取り機能に対応していない」との表記がありますが、QRコードを読み取る機能を持ったアプリがプリインストールされていないだけで、QRコード読み取りアプリを追加すれば、問題なくQRコードの読み取りも可能です。

・サードパーティー製の専用周辺機器が少ない

日本国内におけるAndroidタブレットの普及数が少ないこともあり、専用の周辺機器はかなり少ないです。どれくらい少ないかというと「ブックタイプでない本体の画面以外の部分を覆うだけのシンプルなカバーを探すだけで手間がかかった」ほどです。

画面の保護フィルムや汎用のブックタイプカバーはいくつか出回っていますが、それでもiPadやSurfaceなどと比べると圧倒的にバリエーションはありません。

一応、Amazon.co.jpやYahooショッピング、楽天市場などのECサイトを探すと見つかるので、ドコモショップ(オンラインショップ含む)で気に入ったものがなければ、そちらをチェックしてみてください。

【実際に使ってみたまとめ】

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特筆すべきクセのないミドルレンジゆえ、弱いところもあるのは確かですが、それでも防水などの付加機能を加味して考えるとコスパは結構良い

dtab d-41Aを数日使ってみた感想としてはミドルレンジクラスのスペックということもあり、Androidタブレットとしてはびっくりするほど「普通」という印象を持ちました。そして、NTTドコモやGoogle、Amazonなどが提供している動画や書籍などのメディアコンテンツを大きな画面で楽しむことができるのはやっぱり大きな魅力です。

また“そこそこ使えるスペックで防水・防塵に対応している”という点も個人的な利用はもちろん、このサイズとスペックのタブレットとしては安価であることを活かした屋外での利用を想定した法人向けへのフォローも十分にいけそうです(この分野はライバルの非常に多いのも確かですけども)。

その他にも指紋認証センサーの精度も上々で、RAMも上記のような使い方であれば十分だと感じましたし、快適に使っていく上での必要最低限のスペックを維持しつつ、全体的にソツのないAndroidタブレットにまとめられていると思われます。

ただ個人的に1つだけもったいないと感じた点は内蔵ストレージの容量が64GBと少いことです。microSDカードでストレージ容量は拡張できるとはいえ、外部ストレージに対応していないアプリやゲームなどは意外と多いため、128GBくらいは欲しかったところです。それ以外には(よほどコアな使い方をしない限りは)不満点は今のところありません。

dtab d-41Aは決して高い性能を持つタブレットではありませんが、モバイルネットワークのほか、防水・防塵に対応した中価格帯のミドルレンジタブレットとしては十分に推せるのではないでしょうか。というか、この価格帯でこの性能の防水・防塵タブレットは旧機種を除くと他にありませんが……。

大画面で動画や書籍・画像のコンテンツ楽しむにもいいし、車載対応させてカーナビ機能を持たせるのにもいいでしょう。アプリの追加で出来ることを増やして、いろいろと試してみるのもオススメですよ。

【余談】

最後にちょっと横道へ逸れてしまいますが、筆者が本機を使ってみて一番思ったのは「今のシャープが改めて本気で開発したシャープブランドのタブレット『AQUOS PAD』が見てみたい」ということでした。

NTTドコモの独自ブランド扱いで、過不足ない性能のタブレットを比較的安価に提供しているdtabシリーズですが、AQUOS RシリーズやAQUOS senseシリーズのリリース以降、着実に支持を得ている今のシャープが開発した現世代のAQUOS PADが出てきたらどういったものに仕上がってくるか期待してしまうんですよね。



記事執筆:河童丸


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