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GALAXY S IIの動画における傾向と対策。

GALAXY S IIのCMOSセンサーとパワフルな処理能力のおかげで、解像度1920×1080ピクセルのフルHD動画撮影が可能となっている。

このフルHD動画撮影機能を使いこなす上で、一つの課題が手ブレだ。今回は三脚を用いた撮影のテストを行ってみた。

GALAXY S IIのフルHD動画は、解像感があり記録として残すには最適な映像で撮影が出来る。ただし、オートフォーカスが常に働くため、時折ピンボケになるなど挙動が怪しいことがある。これは、オートフォーカスを制御できるカメラアプリの登場に期待したい。

さて、GALAXY S IIをはじめとするスマートフォン、コンパクトデジカメ、デジタル一眼レフなどの撮像素子の大半がCMOSセンサーとなっている。CMOSセンサーには、ローリングシャッターという読み出しの仕組み故に、像がゆがむ現象がおこる。このローリングシャッターによる像の歪みはは、静止画でも多少現れることもあるが、連続で映像が続く動画では顕著に見られる。

像がゆがむ例。
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手前の高速で横切る外灯はCMOSの読み込みの時間差で、上と下で位置が変わってしまっている。


ローリングシャッターによる像の歪みは、上記の高速で移動する歪みの他に手ブレによっても発生する。この手ブレによって発生する歪みは、画面全体が高速で移動したような状態となるため、画面全体がグニャグニャにゆがんでしまうのだ。結果、手ブレと歪みで映像はかなり酷い物となる。

手ブレによる歪みをソフトで抑制したiPhone用カメラアプリSteadyLens(http://s-max.jp/archives/1325942.html)もあるので、アプリの作り込み次第では今後解決していくのかも知れない。とはいえ、現状では手ブレをなくして撮影することが、最大の改善策なのではないだろうかと言う事で、三脚を使用しての撮影を試みた。三脚に固定するにあたって、スマートフォンを三脚に固定するためのアダプターを秋葉原のイケショップで¥580で購入。

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アダプターは、スマートフォンをバネの力で押さえ込むと言うシンプルな構造となっている。iPhone4のように側面がフラットな端末ならフィット感があるのだが、側面が丸いタイプは多少ぐらついてしまう。アダプター側にゴムなどを貼るなど工夫をすると良いかもしれない。


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三脚にスマートフォンをセットすると、下を向いた状態となるため、縦位置撮影用に三脚座を起こすことが出来るタイプの三脚が必要となる。
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この動画へのリンク:http://youtu.be/h4K3-gXvhdQ
こちらが手持ちの動画。ぶれないように意識をしてはいるが、風などもあり小刻みに揺れてしまっている。



この動画へのリンク:http://youtu.be/PijTV9t7wvI
三脚を使って撮影。ブレのない映像が撮影できた。

作例は、圧縮が一番難しい水辺の映像のためブロックノイズや圧縮による画像の劣化がみられるが、帯域内に上手く映像が収まれば、200万画素相当の綺麗な映像が記録される。


動画の中から一枚を切り出してみた。細かい文字も記録されている。
91644e76.jpg


常に三脚を用いて撮影することは現実的に無理があるが、スマートフォンをテーブルや地面などに固定して撮影できるクリップ状の物などを利用することで、フルHDならではの綺麗な動画を撮影できる。GALAXY S IIユーザーだけではなく、スマートフォンで綺麗な動画を撮りたいと思っているなら、是非試してみて欲しい。

記事執筆:mi2_303


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