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UQコミュニケーションズが通信障害についての詳細を公表 |
28日、UQコミュニケーションズは、同社が展開するモバイルWiMAXサービスにおいて、9月21日(水)に日本を縦断した台風15号の影響により大規模な通信障害が発生した経緯や対処などを公表した。同時に「東日本全域のWiMAXサービスにおいて通信が出来ない状況となり、多数のお客様にご不便をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。」と謝罪した。
通信障害は、9月21日(水)の17時45分から発生。その後、翌日9月22日(木)の午前中から順次回復し、同日の13時頃に全面復旧した。通信障害が完全に回復するまでおよそ19時間15分を要し、北海道、東北、関東の東日本全エリアで基地局が停波していたことが分かった。障害発生からおよそ一週間が経過しての詳細公表となった。

アクセス増加によるシステムエラーで基地局がダウン
同社が公表した内容によると、通常トラフィックを上回るアクセスが集中し、アクセス系センター設備の内在するバグによりシステムが停止。制御下にある東日本全域の基地局が停波したという。負荷を制御しつつ復旧措置を行ったため、全面復旧までに時間を要した。
この障害に対し、9月26日(月)時点でシステムの停止を回避する処置を行ったことにより、同様の障害は発生しないという。また、11月上旬を目途にソフトウェアのバージョンアップを行う予定としており、さらに設備障害時の早期復旧に向けて立ち上げ手順の見直しも行うという。
1.障害発生時刻
2011年9月21日17時45分 から 2011年9月22日13時頃 (約19時間15分)
*埼玉県、神奈川県、山梨県 (22日午前8時00分頃に復旧)
*北海道、青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、
千葉県、新潟県 (22日正午頃に復旧)
*東京都 (22日13時頃に復旧)
2.障害発生の経緯
■台風が接近し、交通機関が乱れる状況の下、通常トラヒックを大きく上回るアクセスが発生。
■アクセス系センター設備において、アクセスの増加に加え、大量のリトライ処理を繰り返すことにより異常な負荷が発生。
■内部輻輳状態において、内在するバグにより当該センター設備でシステム停止が発生。
■制御下にある東日本全域の基地局が停波し、通信が出来ない状態が発生。
■該当センター設備の再起動を試みるも、輻輳状況下では内在するバグにより再度システム停止が発生。
■復旧措置中の負荷を抑止しつつ、当該センター設備を順次立ち上げたことにより復旧までに時間を要した。
3.障害発生原因
アクセス系センター設備に内在するバグに起因します。
4.対処
■障害解析の結果、該当設備のバグによるシステム停止が発生したことが判明したため、9月26日時点でシステム停止を回避する処置を行いました。 本対処により、同様の障害は発生いたしません。
■より一層の安定化を目的とし、11月上旬を目途にソフトウェアのバージョンアップを行う予定です。
■設備障害時の早期復旧に向け、立ち上げ手順の見直しを行います。
記事執筆:2106bpm
■関連リンク
・エスマックス(S-MAX)
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