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シャープが新製品説明会を開催 |
シャープは18日、都内で「国内市場向け スマートフォン夏モデル 新製品説明会」を開催し、同社の通信システム事業本部 グローバル商品開発センター 副所長 兼 プロダクト企画部長の河内厳(コウチ イツキ)氏が、今夏モデルとして各キャリアから順次発売される予定の同社製スマートフォンを中心とした事業展開について説明を行った。

河内氏はまず、国内向けに発売予定の今夏モデルはスマートフォンと従来型のケータイ・PHSを含め12機種あることを紹介。スマートフォンマーケットの変化や買い替えのタイミングであることを意識し「ユーザーの立場に立った物づくりを行っていく必要があると認識している」と述べた。

今夏モデルについては、ユーザーの多様なニーズに応じた「ハイパフォーマンスライン」「スタンダードライン」「ベーシックライン」の3大ラインで展開していくのだという。
■コラボモデルから従来型のPHSまで幅広いラインナップ


ハイパフォーマンスラインにおいては、NTTドコモ向けの「AQUOS PHONE ZETA SH-09D」「AQUOS PHONE sv SH-10D」、au向けの「AQUOS PHONE SERIE ISW16SH」、ソフトバンクモバイル向けの「AQUOS PHONE Xx 106SH」の4機種となっており、ハード面での新技術としては大きく4つ「S-CGシリコン液晶システム」「画像調整技術SVエンジン3」「ProPixエンジン×裏面照射CMOSセンサーカメラ」「最新SoC SnapDragonS4」が搭載されていることを解説。
この中で、S-CGシリコン液晶システムは、液晶モジュールの中にメモリを搭載し、消費電力をコントロールすることで、美しい表示に加えこれまでの液晶ディスプレイよりも省エネ効果を実現しているのだという。


スタンダードラインはNTTドコモ向けの「AQUOS PHONE st SH-07D」、au向けの「AQUOS PHONE SL IS15SH」、ソフトバンクモバイル向けの「PANTONE 5 107SH」の3モデル、ベーシックラインは従来型のケータイに加えウィルコム向けのPHS端末「WX01SH」を加えた3モデルとなっている。
ウィルコム向け端末は、シャープとしては過去にWindows Mobileを搭載したスマートフォン「W-ZERO3」シリーズを供給していたが、従来型の折りたたみタイプのPHSは初めてとなる。河内氏は「スマートフォン普及につれPHSを持つユーザーが増えてきているのでこのタイミングでPHSも開発した」と説明。
さらに、今夏モデルとしてはau向けの「AQUOS PHONE CL IS17SH」とNTTドコモ向けに開発した映画「ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:Q」とのコラボモデル「SH-06D NERV」を含め全12機種となる。
■グローバル市場参入を見据えたFeel Logic


そして、今夏モデルの主にスマートフォンについて「Feel Logic」と名付けられた共通開発思想について解説。Feel Logicには、誰にでも直感的に操作できる「Feel Operation」、匠の技のようにきめ細やかな技術で快適さを提供する「Feel Meister」、新しい体験を次つぎと簡単に楽しめる「Feel Creation」の3つを元に構築された開発思想だという。
Feel Operationの中核をなすのが「Feel UX」という今夏モデルから搭載された新しいUIだが「シャープとしてはグローバルに通用するUIを目指した」(河内氏)とし、グローバルイノベーションカンパニーのfrogと共同開発したことを明かした。
Feel Meisterにおいては、「エコ技」「文辞技」「ダイレクトトラッキング技術」を挙げ、これまでにもシャープ製のAndroidスマートフォンに搭載されてきた機能をより進化させており、シャープらしい使いやすさを提供することをアピール。
Feel Creationでは「SVエンジン3」「HDRカメラ」「約0.4秒 ON速カメラ起動」を挙げ解説。SVエンジン3においては、スマートフォン利用ではネットショッピングをするユーザーも多く、ディスプレイ表示の色表現が重要と認識したうえで国際規格sRGBに準拠したもので色表現をしているのだという。「実物と同じ色ではないが、自然な色表現をすることで、より実物に近い色で商品選びができるのではないか」と河内氏は語った。
そのほかにも、機器間の連携による新しいライフスタイルの提案ができる「スマートファミリンク」や7日からサービスを開始している「おしえてリモコン」といった機能を紹介。家電製品との連携や"安心をあたえるスマートフォン"というテーマで放射線測定機能を搭載したモデルや健康や環境への対応としてNTTレゾナントとA&Dと共同開発したという健康機器およびクラウド型の健康サービスへの取り組みを紹介した。

スマートフォンにおける開発思想Feel Logicを基に「次はこの思想をグローバルに」(河内氏)と述べグローバル市場参入への意欲を見せた。
また、質疑応答では現在海外向けには中国市場が中心だが、その他の国については展開する予定はあるのか?という質問に対し河内氏は「ヨーロッパやアメリカなど中国以外の国でも商談中」とした。
さらに国内でのシェアについても、「ジャパニーズフィットをきちっとする、グローバル水準を実現する、この2点で早期にシェア挽回を図る」(河内氏)と説明した。
■新技術や家電製品との連携をデモ
会場には今夏モデルの展示やFeel Logicにおける各種機能や連携サービスの展示やデモを行っていた。

今夏モデルで注目の新UI「Feel UX」

省電力化を図った「S-CG Silicon液晶システム」

健康機器とスマートフォンを使った「クラウド型健康サービス」

Bluetooth内蔵の体組成計とスマートフォンの連携

Bluetooth内蔵のパーソナル血圧計とスマートフォンの連携
NTTレゾナンドの「gooからだログ」とエー・アンド・デイのコンティニュア規格に対応した体組成計やパーソナル血圧計との連携したサービスを紹介。事前に一度だけ機器とスマートフォンのBluetoothのペアリングを行っておくだけで、それ以降は体組成計や血圧計で測定したデータを自動的にスマートフォンに転送する。最大5個までのスマートフォンを個別認識できるため家族で利用した場合、他の人のデータが自分のスマートフォンに転送されることはないという。
また、こうした健康管理などへの取り組みは従来型のケータイや他社でも行われてきた経緯があるが「もちろん技術的には従来型のケータイでもできるが、従来のケータイであれば都度開発を行わないといけない。この機種は対応しているがこの機種は対応していないであったり、サービスを利用したいために対応機種へ買い換えないといけない。しかし、Androidのスマートフォンであれば汎用性が高くどの機種にも対応させることができるうえに作りやすい」(説明員)という。

ロボット家電「COCOROBO」専用アプリ「COCOROBO SQUARE」

カメラを搭載したシャープ製のCOCOROBOを遠隔操作

外出先から静止画で家の様子を確認できる
他にも、シャープ製のロボット家電「COCOROBO」を外出先からスマートフォンで遠隔操作できるアプリケーション「COCOROBO SQUARE」も紹介されていた。COCOROBOに搭載されているカメラを外出先から操作して撮影、撮影画像の確認ができる。
COCOROBOは無線LANを搭載し、宅内無線LANと接続することでデータを送信することができる仕組み。COCOROBOを基点としてさまざまな家電製品との連携を考えているとのことだが、技術的に可能か不可能かというよりも、セキュリティの観点から操作できる機能の実装を慎重に検討しながら開発しているのだという。
記事執筆:2106bpm(つとむびーぴーえむ)
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