違うのは大きさだけじゃない! |
既報の通り、ソフトバンクモバイルは18日、ソフトバンクグループとして戦略的な製品や新サービスを披露する「新商品発表会」を都内で開催し、Android 4.4(開発コード名:KitKat)を搭載したスマートフォン(スマホ)「AQUOS CRYSTAL X」(シャープ製)を発表しました。発売時期は2014年12月以降の予定です。
AQUOS CRYSTAL Xは、ソフトバンクモバイルと、ソフトバンクグループ傘下で米国(アメリカ)の携帯電話会社のスプリントが共同開発したスマートフォン「AQUOS CRYSTAL」を日本国内向けに改良したプレミアムモデルという位置付けのモデルです。
そもそも開発や部品調達に掛かるコストの削減や海外市場のスケールメリットに重点を置いたAQUOS CRYSTALですが、これを再び日本向けにカスタマイズした意図とは何でしょうか。発表会のタッチ&トライコーナーではモックのみが展示されていましたので、その外装デザインと共に端末の特徴をご紹介したいと思います。
AQUOS CRYSTAL Xの最大の特徴は、グローバルモデルであるAQUOS CRYSTALでも採用されたフレームレスデザイン「クリスタルディスプレイ」です。
ここ最近、シャープがAQUOSブランドのスマホやタブレットに採用してきた「EDGEST(エッジスト)」デザインをさらに進化させ、液晶周囲のフレーム(ベゼルまたは額縁)部分をより薄くすることに成功し、その名の通りフレームがほとんどないデザインを実現しています。
本体カラーはホワイト、レッド、ブラックの3色
ディスプレイを大きく見せるディスプレイガラスのエッジ処理もAQUOS CRYSTALと同様で、本体よりもガラス面が盛り上がったデザインとなっており、エッジ部分が斜めにカットされています。
この加工によって画面からの映像がエッジ部分で屈折され、本来フレームが存在する部分にも液晶画面の映像が映し出されるようになっています。
フレームレスを実現するための繊細な工夫(画像はAQUOS CRYSTAL)
画面サイズはAQUOS CRYSTALよりも大きな5.5インチを採用。解像度もフルHD(1080×1920ドット)に向上しており、大きな画面と高精細を好む日本人の嗜好に合わせた仕様となっています。
画面の大型化により本体サイズも約139(H)×73(W)×11(D)mmと大型化している点は好みが分かれる部分。フレームを極限まで薄くした本機であっても片手で持つとやはり大きい印象が強く、両手での利用がメインとなるサイズ感です。
しかしながら、大画面スマホを望む人やタブレット的な利用を含めて1台で何でも済ませたいという人には魅力的な機種です。
AQUOS CRYSTAL(左側)とのサイズ比較。持ってみると縦の長さよりも横幅の大型化が気になった
性能面でもAQUOS CRYSTALからアップグレードされており、CPUはQualcomm製Snapdragon 400内蔵「MSM8926」からQualcomm製Snapdragon 800内蔵「MSM8974AB」へ、内蔵ストレージ容量は8GBから16GBへ、内蔵メモリー(RAM)容量は1.5GBから2GBへ、背面カメラも有効約800万画素から有効約1310万画素へとそれぞれ強化されています。
また、日本国内向けらしくワンセグやおサイフケータイ(FelicaおよびNFC)といった機能、シャープ製のAV家電と接続が可能なスマートファミリンクにも対応。グローバルモデルでは難しいローカルカスタマイズが施された仕様となっています。
正面。照度センサーやインカメラの位置がAQUOS CRYSTALと逆になっている
背面。AQUOS CRYSTALの背面とあまり変わりがないが、おサイフケータイのためのFelicaマークが追加されている
上面。イヤホンジャックや電源ボタンの配置がAQUOS CRYSTALと逆になっている
下面。こちらもmicroUSB端子とマイクの位置がAQUOS CRYSTALと逆になっている
左側面。特に機能はない
右側面。AQUOS CRYSTALでは左側面にあった音量ボタンがこちら側にある
上の本体各側面を写した写真を見ていただければ分かるかと思いますが、カメラや音量ボタン、電源ボタンなどの配置がAQUOS CRYSTALと正反対になっています。これだけを見ても単なるグローバルモデルのローカライズではなく、基板レベルから設計し直されていることが伺えます。
これらの仕様変更や機能強化から、廉価なグローバル仕様のAQUOS CRYSTALだけでは国内市場では勝ち残れないという同社の戦略が垣間見えます。それは日本の消費者の嗜好やトレンドの反映でもあり、非常に興味深いところです。
同社はこれまでにも「全部入り」のハイエンドモデルから非常に安価なエントリーモデルまで幅広くラインナップしてくる傾向がありましたが、この新たなAQUOS CRYSTALシリーズでも同様の販売戦略を打ってきたことになります。
スマホ市場の企業淘汰が激化し発売される端末数やメーカーそのものも激減する中、現存メーカーは生き残りを賭けて様々な戦略を打ち出しています。シャープが推し進めるグローバルモデル化とそのジャパンローカライズという戦略は、どこまで消費者に受け入れられるでしょうか。
◯主な対応サービス・機能
◯主な仕様
■関連リンク
・エスマックス(S-MAX)
・エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
・S-MAX - Facebookページ
・5.5インチ液晶搭載のフレームレススマホ「AQUOS CRYSTAL X」を開発 | 企業・IR | ソフトバンク
・AQUOS CRYSTAL X | SoftBank スマホ | 製品情報 | モバイル | ソフトバンク
・主な特長|AQUOS CRYSTAL X|SoftBank製品ラインアップ :SHSHOW
ここ最近、シャープがAQUOSブランドのスマホやタブレットに採用してきた「EDGEST(エッジスト)」デザインをさらに進化させ、液晶周囲のフレーム(ベゼルまたは額縁)部分をより薄くすることに成功し、その名の通りフレームがほとんどないデザインを実現しています。
本体カラーはホワイト、レッド、ブラックの3色
ディスプレイを大きく見せるディスプレイガラスのエッジ処理もAQUOS CRYSTALと同様で、本体よりもガラス面が盛り上がったデザインとなっており、エッジ部分が斜めにカットされています。
この加工によって画面からの映像がエッジ部分で屈折され、本来フレームが存在する部分にも液晶画面の映像が映し出されるようになっています。
フレームレスを実現するための繊細な工夫(画像はAQUOS CRYSTAL)
画面サイズはAQUOS CRYSTALよりも大きな5.5インチを採用。解像度もフルHD(1080×1920ドット)に向上しており、大きな画面と高精細を好む日本人の嗜好に合わせた仕様となっています。
画面の大型化により本体サイズも約139(H)×73(W)×11(D)mmと大型化している点は好みが分かれる部分。フレームを極限まで薄くした本機であっても片手で持つとやはり大きい印象が強く、両手での利用がメインとなるサイズ感です。
しかしながら、大画面スマホを望む人やタブレット的な利用を含めて1台で何でも済ませたいという人には魅力的な機種です。
AQUOS CRYSTAL(左側)とのサイズ比較。持ってみると縦の長さよりも横幅の大型化が気になった
性能面でもAQUOS CRYSTALからアップグレードされており、CPUはQualcomm製Snapdragon 400内蔵「MSM8926」からQualcomm製Snapdragon 800内蔵「MSM8974AB」へ、内蔵ストレージ容量は8GBから16GBへ、内蔵メモリー(RAM)容量は1.5GBから2GBへ、背面カメラも有効約800万画素から有効約1310万画素へとそれぞれ強化されています。
また、日本国内向けらしくワンセグやおサイフケータイ(FelicaおよびNFC)といった機能、シャープ製のAV家電と接続が可能なスマートファミリンクにも対応。グローバルモデルでは難しいローカルカスタマイズが施された仕様となっています。
正面。照度センサーやインカメラの位置がAQUOS CRYSTALと逆になっている
背面。AQUOS CRYSTALの背面とあまり変わりがないが、おサイフケータイのためのFelicaマークが追加されている
上面。イヤホンジャックや電源ボタンの配置がAQUOS CRYSTALと逆になっている
下面。こちらもmicroUSB端子とマイクの位置がAQUOS CRYSTALと逆になっている
左側面。特に機能はない
右側面。AQUOS CRYSTALでは左側面にあった音量ボタンがこちら側にある
上の本体各側面を写した写真を見ていただければ分かるかと思いますが、カメラや音量ボタン、電源ボタンなどの配置がAQUOS CRYSTALと正反対になっています。これだけを見ても単なるグローバルモデルのローカライズではなく、基板レベルから設計し直されていることが伺えます。
これらの仕様変更や機能強化から、廉価なグローバル仕様のAQUOS CRYSTALだけでは国内市場では勝ち残れないという同社の戦略が垣間見えます。それは日本の消費者の嗜好やトレンドの反映でもあり、非常に興味深いところです。
同社はこれまでにも「全部入り」のハイエンドモデルから非常に安価なエントリーモデルまで幅広くラインナップしてくる傾向がありましたが、この新たなAQUOS CRYSTALシリーズでも同様の販売戦略を打ってきたことになります。
スマホ市場の企業淘汰が激化し発売される端末数やメーカーそのものも激減する中、現存メーカーは生き残りを賭けて様々な戦略を打ち出しています。シャープが推し進めるグローバルモデル化とそのジャパンローカライズという戦略は、どこまで消費者に受け入れられるでしょうか。
◯主な対応サービス・機能
Hybrid 4G LTE | ○ | ULTRA SPEED | - | プラチナバンド | ○ |
---|---|---|---|---|---|
世界対応ケータイ | ○ | テザリング | ○ | 緊急速報メール | ○ |
S!メール(MMS) | ○ | NFC | ○ | おサイフケータイ | ○ |
GPS | ○ | Wi-Fi | ○ | Bluetooth | ○ |
赤外線通信(IrDA) | - | フルセグ | - | ワンセグ | ○ |
防水 | - | SoftBank HealthCare | ○ | 子育てサポート | ○ |
◯主な仕様
通信方式 | 国内 | W-CDMA方式(900MHz/2.1GHz) FDD-LTE方式(900MHz/1.7GHz/2.1GHz) AXGP方式(2.5GHz) |
---|---|---|
海外 | W-CDMA方式(900MHz/2.1GHz) FDD-LTE方式(1.7GHz/2.1GHz) GSM方式(900MHz/1800MHz/1900MHz) | |
サイズ(幅×高さ×厚さ)/重さ | 約73×139×11mm[暫定値]/未定 | |
連続通話時間/連続待受時間 | W-CDMA網 | 未定 |
GSM網 | 未定 | |
FDD-LTE網 | 未定 | |
AXGP網 | 未定 | |
ディスプレー | 約5.5インチフルHD(1920×1080ドット) S-CG Silicon液晶(最大1677万色) | |
モバイルカメラ(画素数/タイプ) | メイン | 有効画素数約1310万画素/CMOS(F値1.9・AF・手ぶれ軽減) |
サブ | 有効画素数約120万画素/CMOS | |
外部メモリー/推奨容量 | microSDXCカード/未定 | |
内蔵メモリー | ROM | 16GB |
RAM | 2GB | |
CPU(クロック数/チップ) | 2.3GHzクアッドコア/MSM8974AB | |
電池容量 | 2610mAh | |
Wi-Fi(対応規格、周波数) | IEEE 802.11 a/b/g/n/ac(2.4GHz、5GHz) | |
Bluetooth | Ver.4.0 | |
プラットフォーム | Android 4.4.4(開発コード名:KitKat) | |
カラーバリエーション | レッド、ホワイト、ブラック |
記事執筆:あるかでぃあ
■関連リンク
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