SIMカードの入れ替えが必要なくなる「ポータブルSIMカードアプリ」を開発!

NTTドコモは2日、スマートフォン(スマホ)などに挿入されたSIMカードに記録されている電話番号などを機器同士のタッチでSIMカードを搭載しないタブレットやIoT機器などに切り替えるソフトウェアを開発したと発表しています。

これにより、スマホなど(親機)の電話番号などのSIMカード情報を機器同士のタッチだけで子機に切り替えることを可能にし、従来のSIMカードの抜き差しによる切り替えの手間を省くことができるようになるとのこと。

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このソフトウェアは電話番号をもつ親機と切り替え先となる子機との接続や、電話番号などのSIMカード情報の送信を行うAndroid向けのアプリ(以下、ポータブルSIMカードアプリ)です。

NTTドコモの協力で、Qualcomm Technologies(以下、クアルコム)が新たに開発したポータブルSIMカードアプリと連携してSIMカードを制御するソフトウェアと組み合わせることによって電話番号などの切り替えが実現するということです。

◯ポータブルSIMカードアプリの機能
1)「親機」と「子機」の接続にあたり、接続相手を特定するためにNFCで通信する機能
2)電話番号などの情報を親機から子機へ渡すためのBluetooth®の接続機能
3)ユーザが「ポータブルSIMカード」機能を操作するためのユーザインターフェース機能

◯クアルコムが開発した携帯機器・小型通信機器向けチップセットのソフトウェア機能
4)「親機」において、電話番号などの情報をSIMカードから読み出す機能
5)「子機」において、「親機」から受け取った電話番号などの情報を利用する機能

親機を子機にタッチすることで、簡単に電話番号の切り替えが可能です。切り替え及び解除の操作には、親機側のポータブルSIMカードアプリを利用します。

なお、クアルコムが開発したソフトウェアは同社が2015年夏に提供する携帯機器・小型通信機器向けのチップセットに搭載される予定。このチップセットでは電話番号を送信する親機側の機能だけではなく、受信する子機側の機能も搭載しているため、クアルコムのチップセットを機器に搭載することで、親機や子機を容易に開発でき、多様な対応機器が今後提供されることが期待されるとしています。

今回の開発は2014年6月にNTTドコモが開発したカード型の小型認証デバイス「ポータブルSIMカード」と同等の機能をスマホなどで実現するものでm将来、ポータブルSIMカード機能を活用し、カーナビなどの車載器を子機としてスマホなどから電話番号などを切り替えることで、例えば、運転者の特定やスマホで利用している音楽などのクラウドサービスを車のステレオでも聴いたり、検索した目的地の情報をカーナビへ引き継いだりすることなどが可能になります。

ポータブルSIMカード機能をスマホなどで実現することで、スマホなどと複数のIoT(Internet of Things)機器との連携を身近なものとし、SIMカードの情報による認証を用いたより便利なサービスや商品の早期普及が促進されます。

NTTドコモでは利用者ごとのスマートライフのパートナーとして2020年までに急速に普及するあらゆるモノがつながるIoTの世界で、より生活が簡単で便利になるよう取り組んでいくということです。

記事執筆:memn0ck


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報道発表資料 : スマホの電話番号を多様なIoT機器に簡単に切り替えるソフトを開発 | お知らせ | NTTドコモ