低価格でコンパクトなQC2.0対応急速充電器3製品をまとめてチェック!

最新のAndroidを搭載したスマートフォン(スマホ)やタブレットは「Quick Charge 2.0(急速充電2)」という対応充電器を使った最新の急速充電に対応しています。ただ、少し前の「Xperia Z2」など、初期のQuick Charge 2.0対応機種が出た当初は、対応充電器が2,000円台とやや高額で大きい製品しかなく購入を見送った人も多いのではないでしょうか。

ですが、ここ最近になって各メーカーから1,000円台で購入できる低価格で、しかもコンパクトなQuick Charge 2.0対応の充電器が増えてきました。また、Quick Charge 2.0対応のモバイルバッテリーや車載用の充電器などとバリエーションも増えつつあります。

そこで、実際に大手Webストア「Amazon.co.jp」で購入してみたQuick Charge 2.0対応機器のレビューをお届けします。

◯最新スマホはQuick Charge 2.0に標準対応
はじめにQuick Charge 2.0を簡単におさらいしておくと、チップセットメーカーのQualcommが策定した規格で、日本では2014夏モデルのXpeira Z2やGALAXY S4など以降に発売され、現在では日本向けAndroidスマホの多くが対応しています。

対応スマホと対応充電器を接続した場合に限り、最大16W(9V/1.8A)の高出力で充電できるため、従来と比べて短時間で充電できます。なお、非対応のAndroidスマホやUSB機器を接続した場合は、一般的なスマホ向けUSB充電器と同じ最大9W(5V/1.8A)出力で動作します。

実際の充電速度ですが、Xperia Z3 CompactをNTTドコモが販売する純正の充電器で50%まで充電してみた結果が以下の表となります。Quick Charge 2.0(NTTドコモでは「急速充電2」の名称)対応の「ACアダプタ 05」(以前のレビュー)なら、これまでの「ACアダプタ 04」よりも約20%高速に、旧型の「ACアダプタ 03」と比べると約2倍もの速度で充電できました。初期のスマホ向けの充電器を最新スマホで使っている人は、そろそろQuick Charge 2.0対応充電器の購入を考えてみるのも良いのではないでしょうか。

充電器出力50%までの充電時間
ACアダプタ 05
(Quickcharge2.0)
16W(9V/1.8A)41分
ACアダプタ 049W(5V/1.8A)51分
ACアダプタ 035W(5V/1A)84分



◯1,000円台でQuick Charge 2.0対応のUSB充電器
まずは、コンセントに接続する一般的なスマホ向けUSB充電器「Anker 18W クアルコム Quick Charge 2.0 USB急速充電器」を見ていきましょう。Amazon.co.jpでは1,599円前後で販売されています。9月8現在では在庫がなくなっていますが、Aukeyからも近い価格帯(9月8日時点で1,388円)の製品「Aukey Quick Charge 2.0 超急速充電対応充電器 USB充電器 AC充電器PA-U28」が発売されています。



特徴は、NTTドコモやauの純正Quick Charge 2.0対応充電器よりもコンパクトで、さらにUSBケーブルの取り替えにも対応している点です。Quick Charge 2.0対応スマホを急速充電できるのはもちろん、 一般的な10W(5V/2A)出力のスマホ向けUSB充電器としても利用でき、LightningケーブルがあればiPhoneなども充電できます。

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NTTドコモ純正のACアダプタ 05と比べると、コンセントは折りたためませんが、Anker製のほうがコンパクトです。USBケーブルは長いケーブルやLightningケーブルに付け替えることも可能。ちなみに、最大出力は18W(9V/2A)で、純正のACアダプタ 05の出力16W(9V/1.8A)よりもやや余裕を持たせています。

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本体のLEDは、Quick Charge 2.0対応スマホ機器を充電すると緑色に、iPhoneやその他一般的なUSB機器を充電する場合は青色に光ります。Quick Charge 2.0が有効になっているのかがかわかるだけですが、マニアにとってはうれしいところですね。


◯Quick Charge 2.0対応の10000mAhモバイルバッテリー
モバイルバッテリーにもQuick Charge 2.0対応モデルが増えてきました。充電速度が高速なので、外出先でケーブルに繋いだまま操作する時間を減らせるのはメリットといえます。今回購入したAukeyの10000mAhモバイルバッテリー「PB-T1」は、Amazon.co.jpにて3600円前後で販売されています。


USBポートは1つですが、外出先でもQuick Charge 2.0対応スマホなら最大16W(9V/1.8A)の高出力で急速充電できます。スマホ1台だけ持ち歩く人なら、複数のUSBポートを搭載するよりもQuick Charge 2.0対応で素早く充電出来るほうが便利でしょう。

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さらに、PB-T1はモバイルバッテリー自体の充電もQuick Charge 2.0に対応しています。一般的な出力9W(5V/1.8A)のUSB充電器では満充電に約6時間かかりましたが、Quick Charge 2.0対応の充電器なら約5時間で充電できました。


◯車内でもQuick Charge 2.0で急速充電
最後に、車のアクセサリーソケットやシガーソケットからスマホなどを充電できる、Aukey製のカーチャージャー「CC-T1」です。


特徴はUSB2ポートの合計30W出力に対応し、 Quick Charge 2.0対応USBポートの最大18W(9V/2A)出力と、従来のUSBポートの最大12W(5V/2.4A)出力の両方で2台同時に充電できる点です。一部のUSB2ポート製品に見受けられる、Quick Charge 2.0対応スマホの充電中は1ポートしか利用できないといった制限はありません。

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実際の充電で特に問題と感じる部分はなく、2台のスマホを同時充電できるのも便利でした。ただ、充電器が樹脂製で非常に軽いので、車種によってはアクセサリーソケットからやや抜けやすいことがあるかもしれません。

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駆け足で紹介してきましたが、ここ最近ではAmazon.co.jpなどでAuleyやAnker、JDBなど複数のメーカーからQuick Charge 2.0対応充電器が数多く発売されているほか、ソニーなどもQuick Charge 2.0対応モバイルバッテリーの投入を開始しています。今後、USB充電器やモバイルバッテリーを購入するさいはQuick Charge 2.0対応をチェックしてみるのもいいのではないでしょうか。

記事執筆:sureare(島 徹)


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