MWC 2016にてGalaxy S7やGalaxy S7 edgeなどが展示! |
Samsung Electronics(以下、サムスン電子)がスペイン・バルセロナにて2016年2月22日(月)から25日(木)に開催された「Mobile World Congress 2016(MWC 2016)」に合わせてプレスカンファレンス「Galaxy UNPACKED 2016」を開催し、Android 6.0(開発コード名:Marshmallow)を採用した約5.1インチWQHD(1440×2560ドット)Super AMOLED搭載のフラッグシップスマートフォン(スマホ)「Galaxy S7」および左右両側面に湾曲ディスプレイを搭載した5.5インチWQHD Super AMOLED搭載の派生モデル「Galaxy S7 edge」を発表しました。
当初案内された予定通り、先日、2016年3月11日に韓国や米国、欧州、シンガポール、オーストラリアなどの約50カ国・地域で発売され、価格は全モデルの「Galaxy S6」および「Galaxy S6 edge」よりも少し安くなり、Galaxy S7が約8万円から、Galaxy S7 edgeが約9万円からとなっています(ともに通常価格約1万2千円のVR HDM「Gear VR」が付属)。
そこで今回は少し遅くなりましたが、MWC 2016でのサムスン電子のブースで実際にGalaxy S7およびGalaxy S7 edgeなどの実機を試した模様を写真を交えて紹介したいと思います。
なお、日本での発売については明らかにされていませんが、Galaxy Sシリーズは各社から販売されてきましたし、すでにGalaxy S7およびGalaxy S7 edgeについても日本語ページ( http://www.samsung.com/jp/product/galaxy-s7/ )も用意されていることからなんらかの形で販売されるのではないかと予想されます。
【Galaxy S7 edge】
Galaxy S7およびGalaxy S7 edgeは最新プラットフォーム「Android 6.0(開発コード名:Marshmallow)」を採用した同社のフラッグシップ「Galaxy S」シリーズの最新モデルです。
Galaxy S7 edgeがGalaxy S6 edgeと同様に両左右湾曲有機ELディスプレイ「エッジスクリーン」を搭載しており、Galaxy Sシリーズでは最大の約5.5インチWQHD(1440×2560ドット)有機ELディスプレイ(約534ppi)を搭載しています。また、背面も左右が湾曲しており、上または下から見るとラグビーボールのような形状に。
Galaxy S7 edgeとGalaxy S7の違いは他にバッテリー容量があり、Galaxy S7 edgeは3600mAh。両機種ともにWPC(Qi)およびPMAといった規格と互換性のあるワイヤレス充電に対応。また、有線(Quick Charge 2.0)および無線(最大9W)ともに充電は急速充電に対応。なお、電池パックは取外不可。
サイズは約150.9×72.6×7.7mm、質量は約157g。カラーバリエーションはGoldおよびSilver、White、Blackの4色展開。
画面はCorning製の強化ガラス「Gorilla Glass 4を採用し、新しくディスプレイをピクセル単位で光らせることで時計などを部分的に表示して常時点灯させてもバッテリー減りが非常に少ない「Always-On Display」機能に対応。これにより、1日100回以上画面を付けて時間を確認したりする場合には、Always-On Display対応機種のほうが1時間以上電池が持つとのこと。
また、画面の横側に表示される「エッジパネル」が2列になり、アプリやスケジュール、タスクなどを簡単に利用できるようになっているほか、新たにゲーム向けの機能を強化しており、ゲームのプレイ時にパフォーマンス制限や通知制限、バックボタンの一時無効化、プレイ動画の録画などの機能のほか、ゲーム向けの専用ランチャーやフローティングアイコンなどのUIを導入しています。
外観は、Galaxy S6シリーズやGalaxy Note5などを継承し、メタルボディーとガラスによる高い質感となっており、新たにIP68準拠の防水に対応。これにより、microUSB端子およびイヤホンマイク端子はともにキャップレス防水になっています。また、背面にあるリアカメラ部分がGalaxy S6シリーズと比べて出っ張りが少なくなっています。
カメラは光学手ブレ補正(Smart OIS)対応でF1.7レンズの約1200万画素CMOSリアカメラ(4:3)およびF1.7レンズの約500万画素CMOSフロントカメラを搭載。
従来よりもセンサーの1画素当たりのサイズを大きくすることによってGalaxy S6シリーズと比べて面積比で56%大きくなり、キヤノンに続いてデュアルピクセルを採用したことで位相差オートフォーカス(AF)にも対応し、コントラストオートAFとともにハイブリッドAFとなったため特に暗い場所での撮影に強くなっています。
チップセットは64bit対応のサムスン電子製オクタコアCPU「Exynos 8 Octa(Exynos 8890)」(2.3GHz×4コア+1.6GHz×4コア)またはQualcomm製クアッドコアCPU「Snapdragon 820(MSM8996)」(2.15GHz×2コア+1.6GHz×2コア)のどちらかを搭載し、性能がGalaxy S6シリーズと比べてCPUで約30%、GPUで約60%向上しています。また、発熱を抑えるための水冷ヒートパイプも内蔵しているとのこと。
さらに、Androidが採用する「Open GL ES」が互換性や標準性を重視しているため、これまで十分なGPU性能を発揮できなかったとし、新たに「Vulkan」という3D CG描写APIに対応し、今後、GoogleではVulkanをAndroidで標準サポートしていくと表明しています。Vulkanによって対応アプリではCPU負荷が約20%の軽減されるなどのパフォーマンス向上が得られます。
内蔵メモリー(RAM)が4GB(LPDDR4)、内蔵ストレージ(UFS 2.0)が32GBおよび64GBの2モデルが用意されており、Galaxy S6シリーズでは省かれていたmicroSDカードスロットも復活し、XC規格に対応した最大200GBまで利用可能です。
携帯電話ネットワークは4G(LTE方式)ではLTE UE Category 9による下り最大450Mbpsおよび上り最大50MbpsのLTE-Advancedなどに対応。SIMカードはnanoSIMカードサイズ(4FF)のシングルSIMもしくはデュアルSIM。なお、デュアルSIMの場合にはmicroSDカードスロットと排他。
その他の仕様は最大620Mbpsまでの2.4および5.xGHzデュアルバンド対応IEEE802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LAN(Wi-Fi)、Bluetooth 4.2、NFC Type A/B、MST(磁気テープ)、ANT+、microUSB 2.0、位置情報取得(GPSなど)、加速度センサー、環境光センサー、ジャイロスコープ、近接センサー、電子コンパス、気圧センサー、指紋センサー、磁気センサー、心拍センサー(HRM)など。
【Galaxy S7】
一方、Galaxy S7はGalaxy S5やGalaxy S6、Galaxy S6 edgeと同じ約5.1インチで、Galaxy S6、Galaxy S6 edgeと同じWQHD(1440×2560ドット)有機ELディスプレイ(約577ppi)を搭載し、Galaxy S6 edgeやGalaxy S7 edgeとは異なって湾曲ディスプレイは採用していません。
その代わりにGalaxy S7では「Galaxy Note5」のように背面側の左右両端が湾曲したデザインを採用しています。
サイズは約142.4×69.6×7.9mm、質量は約152g、バッテリー容量は3000mAh。本体色はGalaxy S7 edgeと同じGoldおよびSilver、White、Blackの4色展開。Galaxy S6シリーズとの違いについては「Samsung、新フラッグシップスマホ「Galaxy S7」と「Galaxy S7 edge」の紹介動画を多数公開!既存モデル「Galaxy S6」シリーズとのカメラやスペックの比較も - S-MAX」を参照してください。
【その他の「Gear 360」など】
その他、新たに発表された約1500万画素裏面照射型CMOSセンサーの魚眼レンズ(F2.0)やマイクを前後に搭載したカメラ「Gear 360」なども展示されていました。全方位の静止画・動画を一度で撮影できる360°カメラで、Wi-Fi(ac対応)やBluetooth 4.1、NFC、USB 2.0に対応し、Galaxyシリーズのスマホなどと連携して全天球の静止画または動画として合成され、手軽にSNSなどに共有できるようになっています。
また、作成された全天球の静止画・動画は、Gear VRなどで楽しめるほか、スマホでセンサーに応答して各方向にかざしながら表示させたりできるとのこと。単体でも利用でき、その場合には搭載するmicroSDカードスロットに保存されます。
サイズは約66.7×56.2×60mm、質量は約153g。主な仕様は約0.5インチ72×32ドット有機ELディスプレイや1GB RAM、ジャイロセンサー、加速度センサー、1350mAhバッテリー、チップセット「DRIMe5s」など。
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