docomoが3Gサービス「FOMA」を2020年代半ばに終了へ! |
NTTドコモは31日、都内にて「2019年3月期 第2四半期決算発表」の説明会を行い、登壇した同社 代表取締役社長の吉澤和弘氏が3G(第3世代携帯電話システム)サービス「FOMA(フォーマ)」について「できれば、2020年代半ば終了したい」という方針を明らかにしました。
これにより、早ければ2025年頃にFOMAのみに対応する製品が使えなくなることが判明しました。同社では来年の2020年に次世代の「5G(第5世代携帯電話システム)」を導入予定で、その後、2世代前の3Gをシュリンクしていくことになります。
NTTドコモでは2020年春に5Gを導入予定で、その前に2019年9月より5Gのプレサービスを開始する計画です。また現在、そのプレサービスに向けたネットワーク構築・開発を行っており、まずプレサービスに向けてさらに追加投資で100億円を投入します。
さらに5Gの商用サービスのため、インフラ構築などに2019〜2023年にかけて1兆円を投資。そのため、現行の3Gや4Gサービス「Xi(クロッシィ)」については徐々にコスト削減を行っていき、3Gについては2020年代半ばに終了したい旨を表明しました。
5Gではスタジアムソリューションや医療格差解消のためなどに活用することが計画されているほか、防災・減災といった災害対策においてもAI(人工知能)を活用した都市映像解析によって渋滞や火災、人の動きなどの異常検知を行うことが期待されています。
災害対策については2011年の東日本大震災を踏まえて日々強化しており、大ゾーン基地局・中ゾーン基地局の設置や伝送路の多ルート化、無停電化・バッテリー24時間化などをはじめ、ドローンの活用や衛星携帯電話の充実、移動基地局などの増配備がすでに実施。
さらに利用者向けにも無料充電サービス・無料無線LAN(Wi-Fi)サービスの提供に加え、復旧エリアマップの拡充や災害伝言板の音声ガイダンスへの対応などの取り組みが行われてきましたが、さらに5Gの前に今後、2年間で200億円規模の災害対策を追加実施するとのこと。
追加内容としては、ドコモショップへの蓄電池や太陽光発電システムの設置、基地局やその設置ビルの非常電源強化、中ゾーン基地局の充実、重要基地局の水害対策などによる信頼性強化、伝送路多ルート化の促進、非常用基地局配備(可搬衛星設備など)、衛星回線帯域の拡大、復旧エリアマップの高度化、貸出携帯電話の総配備などとなっています。
一方で現在のネットワークにおいて中心となっている4Gについては順調に対応基地局増加しており、2017年上期に17万900局だったものが2018年上期には19万3800局に増え、さらにそのうちの「PREMIUM 4G」の対応基地局は同じく8万6300局から12万3000局となっています。
さらに高速化・安定化においても受信時では5波のキャリアアグリゲーション(CA)や4x4 MIMO、256QAMによって来春に国内最速となる下り最大1288Mbpsが導入されます。対応機種はすでに発表されているようにモバイルWi-Fiルーター「Wi-Fi STATION HW-01L」のみ。
また送信時においてもCAが導入されて64QAMとともに上り最大131.3Mbpsに増速されます。こちらの対応機種はWi-Fi STATION HW-01Lに加え、スマートフォン(スマホ)「Xperia XZ3 SO-01L」の2機種。これらの高速化についてはすでに公開している『NTTドコモが1Gbps超の下り最大1288Mbpsを2019年春に提供開始!上りも最大131.3Mbpsに高速化。2018-2019冬春モデルの最大通信速度やCAの組み合わせをまとめて紹介 - S-MAX』をご参照ください。
記事執筆:memn0ck
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