ahamoのサポートを有償で店頭でも実施へ!総務省開催の会合で明らかに |
総務省は16日、昨年4月より実施している「電気通信市場検証会議 競争ルールの検証に関するWG」の第16回会合を開催し、その中でNTTドコモがオンライン専用の料金プランとして今年3月に提供を開始した「ahamo」についてドコモショップなどの店頭でのサポートサービスを有償で提供する予定であると説明しています。
NTTドコモでは現在実施している「解約金留保」を今秋をめどに撤廃し、定期契約プラン(いわゆる「2年縛り」プラン)の新規受け付けの停止を検討していることも明らかにしました。一方、auやソフトバンクが提供していた「アップグレードプログラムEX」や「半額サポート」において端末の買い替えが必要な点を問題だと指摘し、牽制しました。
加えて、スマートフォン(スマホ)の単体販売についても「スマホおかえしプログラム」を利用しない一括購入や分割購入(12回・24回・36回)も可能にするよう検討中だとのこと。また単体購入した場合についても「ケータイ補償サービス」を今年の夏頃をめどに提供予定としました。
その他、総務省による覆面調査によって移動体通信事業者(MNO)のNTTドコモおよびKDDI、ソフトバンクにてスマートフォン(スマホ)などの製品を店頭にて単体で購入する場合に一部で拒否するケースがあったことに対しては各社ともにそうしたことがないように各店舗に注意喚起などを行って再度起きないように尽力するとしています。
競争ルールの検証に関するWGの第16回会合にはNTTドコモ 取締役常務執行役員 経営企画部長の藤原 道朗氏やNTTドコモ 経営企画部 料金企画室長の田畑 智也氏、KDDI 渉外・広報本部 渉外統括部長の山本 雄次氏、KDDI 渉外・広報本部 相互接続部長の関田 賢太郎氏、ソフトバンク 渉外本部 通信サービス統括部長の吉岡 淳氏、楽天モバイル 執行役員 渉外部長の鴻池 庸一郎氏がそれぞれ参加して説明を行いました。
この中で、NTTドコモではahamoをメインブランドのうちの1つの料金プランとして提供しており、サービスのシンプル化やオンラインに特化することによって月20GBと5分以内の国内通話無料で2,970円(金額はすべて税込)という低廉な料金を実現し、デジタルネイティブ世代を中心に大変好評となっているとのこと。
一方で手続きの問題や故障などの対応などでチャットなどのオンラインだけで対応しきれない、もしくは対応が余計に困難になっている事例もすでに多く出てきており、同社が提供する料金プランのうちの最適なものを店頭で案内できていないことから店頭でのahamoの取り扱いを有償で導入することにしたということです。
これにより、ahamo契約者の故障などへのサポートのほか、ahamoへの料金プラン変更やahamoの新規契約なども店頭で行えるようになるとのこと。後日、正式に発表することを明らかにしました。なお、FNNプライムオンラインでは4月22日(木)からahamoの取り扱いを開始し、料金は3,300円になると伝えており、新規契約や機種変更などでは別途事務手数料がかかると見られます。
解約金留保は定期契約(解約金)のある旧料金プランから更新月以外のタイミングで解約金のない新料金プランに移行した場合に変更前の旧料金プランの解約金を留保し、旧料金プランの更新月まで新料金プランを契約していれば払わなくて済むというもの。
NTTドコモでは利用者からわかりにくいといった声があったなどを踏まえて今年の秋頃をめどに見直しを予定しているとのこと。さらに解約金の見直しに合わせて定期契約(解約金1,000円)自体の新規受付を終了予定。なお、同社の5G向け新料金プラン「5Gギガホ プレミア」や「5Gギガライト」、「ahamo」では定期契約(解約金)はありません。
また覆面調査に対してはNTTドコモでは利益提供の上限(税込22,000円)を超過する割引額の提示や非回線契約者向けの端末販売拒否が発生したことを重く受け止めて再演防止に尽力するとし、KDDIでは事例を把握したので再発防止策として対象店舗に対して個別にスタッフへの教育・指導を即時実施、ソフトバンクでもクルー知識不足などによって一部店舗にて不適切な案内を行った事例が発覚したとして全店舗に対して再度注意喚起を実施済みだと説明しています。
なお、電気通信事業法の改正によってこれらの割引額の上限などが設定されたことによる端末販売台数への影響についてはNTTドコモでは減少傾向だとして改正前と比べて今年2月までに1割程度減り、KDDIでも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響も含めて減少しており、ソフトバンクでは改正後に一時的には減少したものの、直近においては特段大きな変化はなく、端末販売数に大きな変化はないとしています。
またソフトバンクではCOVID-19の拡大による1回目の緊急事態宣言下においては一時的に店舗の営業時間を短縮してオンライン販路への誘導を行っていたこともあり、オンライン販路での販売が増加傾向にはありましたが、それ以降は基本的に通常営業のため、ピーク時の販売比率よりは減少しているものの、回復傾向にあるとしています。ただし、KDDIやソフトバンクでは中〜低価格帯端末の構成比が増加しているとのことです。
記事執筆:memn0ck
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