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総務省がソフトバンクの5G基地局開設の遅れに対して指導! |
総務省は2日、ソフトバンクに対して「700MHz帯に係る特定基地局の開設計画」および「3.4GHz帯に係る特定基地局の開設計画」に関する「5G(第5世代移動通信システム)」の特定基地局開設(以下、5G特定基地局)が2020年度に遅延していることに対して指導を行ったと発表しています。
ソフトバンクが申請した開設計画(計画値)に対して同社が2020年3月末時点における5G特定基地局の開設状況(実数値)が遅延していることが判明したとのこと。このことから同省ではソフトバンクに対して開設計画が確実に履行されるように文書で指導し、引き続いて必要な指導・監督に努めていくとしています。
ソフトバンクは「3.9世移動通信システム(3.9G)の普及のための特定基地局の開設計画」および「第4世代移動通信システム(4G)の普及のための特定基地局の開設計画」の変更申請を行い、総務省では2020年10月23日にこの変更を認定していました。
これにより、ソフトバンクでは700MHz帯および3.4GHz帯の周波数を使用しての特定基地局(以下「5G特定基地局」という。)を開設することが可能となり、同社では既存の4Gに用いていたこれらの周波数帯において5Gを提供開始しています。
変更認定されたソフトバンクの開設計画では700MHz帯については計画値3181局、3.4GHz帯については計画値2425局となっていましたが、ソフトバンクが総務省に2021年3月末時点の5G特定基地局の開設状況について報告をした結果、実績値は700MHz帯が2728局、3.4GHz帯が1125局と進捗状況に遅れが見られたとのこと。
総務省ではこれらの進捗の遅れの原因について5G特定基地局の開設工事などのスケジュールの遅延、5Gネットワークの設計の見直しの中で基地局のエリアカバレッジ設計の変更を行ったことによる当初想定の基地局設置場所の見直しなどの複合的な要因によるものであったとしています。
ただし、総務省では5Gは今後の経済社会や国民生活にとって重要なインフラ基盤であり、その整備を加速化して早期に全国展開を実現することは喫緊の重要課題であるとの認識であるため、これを踏まえてソフトバンクに対して以下の取り組みやその他の必要な措置を着実に実施することによって開設計画を確実に履行するように求めています。
1. 2020年度の700MHz帯および3.4GHz帯に係る5G特定基地局の開設不足数については早期に修復計画を策定し、2021年中に不足数を解消すること
2. 5G特定基地局に係る工事スケジュール、工事人員の確保・配置、工事会社および社内関係部署間の意思疎通、工事などの一元的な進捗管理把握のための体制確保等について改めて見直し、改善策を実行して新型コロナウイルス感染症(COVID-19)などによる外部的な要因下でも柔軟に対応できるように2021年度以降においてあらかじめ十分余裕をもった開設工事を行うこと
記事執筆:memn0ck
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・総務省|報道資料| ソフトバンク株式会社に対する700MHz帯に係る特定基地局の開設計画及び3.4GHz帯に係る特定基地局の開設計画における令和2年度5G特定基地局の開設遅延の改善に関する指導