楽天モバイルがRakuten UN-LIMIT VIにて5G SA機能を一部で導入開始!

楽天モバイルは8日、国立大学法人東京工業大学の協力を受けてスタンドアローン(SA)方式の5Gモバイルネットワーク(以下、5G SA)におけるデータ通信の実証を東京工業大学大岡山キャンパスで行い、2021年7月4日(日)に成功したと発表しています。

5G SAは無線アクセスネットワーク(RAN)からコアネットワークまでを5Gの通信技術に基づき構成したモバイルネットワークで、5G SA方式では「超高速・大容量」、「超低遅延」、「多数同時接続」という5Gの特徴を最大限に活かせることが期待されています。

またネットワークに対する高度な制御によってエンドツーエンドのネットワークスライシングを実現することによって幅広いネットワークの用途に合わせて最適なサービスの提供が可能となります。さらに同社は計画通りに2021年6月24日(木)より商用5Gネットワークの一部において5G SA機能の導入を開始しているとのこと。

なお、同社では移動体通信事業者(MNO)として自社回線(以下、楽天回線)を構築して提供している携帯電話サービス「Rakuten UN-LIMIT VI」( https://network.mobile.rakuten.co.jp/ )において5Gサービスを昨年9月よりNSA方式で提供しており、5G SAは2021年第2四半期(4〜6月)に導入予定としていました。

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今回行われた実証では東京工業大学の大岡山キャンパスで5G SAに対応した端末を用いて5G SAネットワークのデータ通信テストを行い、安定した5G SAの稼働を確認し、すでに6月24日に商用5Gネットワークの一部において5G SA機能の導入を開始しているということです。

楽天モバイルの5G SAは完全にクラウドネイティブなモバイルネットワークとして「Rakuten Communications Platform」(以下、RCP)上で稼働しており、コンテナやマイクロサービスが導入され、RANからコアネットワークまでエンドツーエンドでCNF(Cloud-Native Network Functions)として機能しているとのこと。

5G RANでは分散ユニット(vDU)を稼働させ、IP伝送路を通じて集約ユニット(vCU)に接続しており、これらの機能は5G NSA方式ですでにコンテナ化されてCNFとして稼働しており、オープンな規格に準拠したOpen RANによって高い安全性と透明性を確保しています。

今回、5GCは新たにコンテナ化され、マイクロサービスアーキテクチャーに基づき設計された5GCを導入し、CNFとして稼働する5GCによってネットワークの機能向上を短期間かつコスト効率良く進めることが可能となります。

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また楽天モバイルのクラウド技術はCOTSサーバー(商用汎用サーバー)やKubernetes といった汎用技術を用いつつ、独自に開発した高度なネットワークの自動制御によって各ソフトウェアの要件・特性にあった細粒度での資源割当を実施可能です。これによって高い通信の要求品質を満たすことが可能となりました。これらはRCPのソリューションとしてRANや5GCに限らず、楽天モバイル内の他システムでも活用されています。

また実証で得られた結果を5G SAネットワークの品質向上や商用サービスの展開に向けた準備に活用していき、今後は5G SAでネットワークスライシングやエッジコンピューティングなど、5Gで本格的に実現するさまざまな機能の動作検証を順次行う予定だとしています。

さらに楽天モバイルは東京工業大学と協業して5Gネットワークを活用するさまざまな実証実験に向けた取り組みを進めており、引き続き、社会における5G活用に向けて東京工業大学と技術開発を進めていくとしています。



記事執筆:memn0ck


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