東京・原宿にあるGalaxyのショールームにおける歴代オリンピックスマホ&ケータイ展示を紹介

第32回オリンピック競技大会(2020/東京)(以下、東京2020オリンピック)が7月23日から8月8日まで開催され、自宅などで画面越しに世界のアスリートの活躍を楽しんだ人も多かったのではないだろうか。

今回のオリンピック・パラリンピックはコロナ禍によって開催延期に加えてイベントも縮小されたが、スマートフォン(スマホ)に関してはオリンピック開催地だからこそ楽しめる部分もある。ここで注目となる施設がサムスン電子の東京・原宿にあるショールーム「Galaxy Harajuku」だ。

この施設では歴代のオリンピック記念スマホ・ケータイとその歴史を展示しており、オリンピック開催地のショールームだからこそ気軽に見られるスマホ好きにとっては見逃せない展示となっているだ。日本ではNTTドコモから東京2020オリンピック限定スマホ「Galaxy S21 5G Olympic Games Edition SC-51B」の販売されている。

本記事ではそんなGalaxy Harajukuにおける歴代オリンピック記念のケータイやスマホの展示ついて紹介していこう。また同施設では先日、海外向けに発表されたばかりの最新フォルダブルスマホ「Galaxy Z Fold3 5G」や「Galaxy Z Flip3 5G」も展示が始まっている。

000
Galaxy Harajukuの3Fにあるオリンピック関連展示

Galaxy Harajukuは竹下通りを抜けた明治通り沿いに設置された地下1F〜6Fまであるサムスン電子のショールームとしては世界最大級の大型施設だ。2019年3月にオープンし、これまでも「Galaxy」シリーズの各製品の展示やxRなどと用いたアトラクションなど、スマホ好きだけでなく、誰でも楽しめる空間作りをめざしている。

オリンピックに関する展示コーナーは「Galaxy Harajuku」3Fにあり、同社がワールドワイドオリンピックパートナーとして提供した携帯電話(ケータイやスマホ)、そして各大会のトーチなどが展示されている

特に1998年2月の長野冬季オリンピック「Samsung N206」はサムスンが初のワールドワイドオリンピックパートナーとして参加し、主催者や関係者に提供したモデルだ。日本の携帯電話の歴史から見ても興味深いモデルだ。

120
長野オリンピックで提供された「Samsung N206」。携帯電話の時代は国やキャリアにより通信方式が異なっていたため、海外の関係者が現地で使う携帯電話の用意という必要性も重視されていたとみられる

当時のサムスン電子は海外向けのGSM方式と、韓国国内向けのCDMA(cdmaOne)方式の製品を開発していた。だが、当時の日本は独自のPDC方式を採用しており、海外の携帯電話を持ち込んでも基本的には使えなかったため、大会の主催者や関係者に対し長野オリンピックオフィシャルスポンサーでもあるNTTドコモのNEC製をベースにしたものを提供したものと見られる。

2010年2月の冬季バンクーバーオリンピックでは、Windows Mobile搭載スマホ「Omnia II」を用意。大画面スマホが注目され、既存OSと新興OSの競争が激しかった時期を象徴するモデルといえる。サムスン電子は同年6月にAndroid 2.1の「Galaxy S」を発売し、これが現在の「Galaxy S21」シリーズへと繋がっている。

130
2010年冬季バンクーバーの「Omnia II」や2008年北京の「SGH-i688」はWindows Mobile
を搭載。スマホも注目されだした時期のモデルだ

この他にも1998年以後サムスン電子がオリンピックに提供してきた携帯電話やGalaxyスマホ、スマホをデザインしたピンバッジなどを一覧できる。9月5日まではピンバッジを集めるイベントも実施しているので訪れてみてはいかがだろうか。

140
初の「Olympic Games Edition」が製造されたのは2002年の冬季ソルトレークオリンピック向け「SCH-T300」からだ


150
2004年アテネオリンピック向けを代表して展示されている「SGH-i530」はPalm OSを搭載した現在のスマホの先祖と言えるモデル。外観は当時の日本のカメラ付きケータイ風だ

もちろんGalaxy Harajukuでは今回の東京2020オリンピック・パラリンピックでアスリートに17200台配られた「Galaxy S21 5G Olympic Athlete Edition」も展示。オリンピックの開会式や閉会式でも手にしているアスリートを見た人も多いだろう。なお、NTTドコモから販売中のGalaxy S21 5G Olympic Games Edition SC-51Bとはロゴなどの仕様が異なっている。

160
アスリートに配られた「Galaxy S21 5G Olympic Athlete Edition」。ドコモから一般向けに販売しているモデルとは、ロゴやアプリの仕様が異なっている


210
Galaxy S21 5G Olympic Athlete EditionとGalaxy S21 5G Olympic Games Edition

Galaxy S21 5G Olympic Games Edition SC-51Bの仕様についても少し紹介しておこう。ベースとなるGalaxy S21との違いはカラーやオリンピックのロゴ、ホーム画面や起動時のアニメーションなどだ。またスリープ時に画面を1度タップすると表示されるAlways On Displayにはミライトワも表示される。

170
Galaxy S21 5G Olympic Games Edition SC-51Bの展示

改めて見てみると、このゴールドのフレームと深いブルーの配色やオリンピック・リング、ベースモデルの開発時に意図したのかは不明だが、3つ並ぶカメラのデザインはオリンピック記念モデルらしさが上手く演出されている。

オリンピック・パラリンピックの話題のきっかけになる一方、普段使いにも適した仕上がりだ。コロナ禍による延期によって販売が中止された「Galaxy S20+ 5G Olympic Games Edition SC-52A」から引き続き企画された製品だが、今回は歴代モデルの中でもベストデザインという印象だ。

180
ロック画面はオリンピック・リングと、今回の新種目のイメージ


190
オリジナルのホーム画面は、アイコンが全て円状になっている。通常の丸みを帯びた四角とはは異なる印象だが、オリンピックに加えて背面カメラとも共通性がありむしろ自然だ


200
スリープ時に画面をワンタップして表示するAlways On Displayにはミライトワも

オリンピック記念のスマホをどういった人が買うのかという視点で見ると、オリンピック・パラリンピックが盛り上がるにつれ、アスリートのファンや家族、関係者などを中心に記念として欲しくなるモデルだなと気づかされる。オリンピック・パラリンピック前に記念として購入し、開催前から終了までアスリートやオリンピックの年の雰囲気を撮影して以後保管するのにこれ以上ない製品なのは確かだ。

これらGalaxy Harajukuオリンピック関連の展示を楽しむなら、コロナ禍ではあるが東京都の感染情報や感染対策に気を付けた上で訪れると良いだろう。国内では珍しいスマホメーカーの展示施設ということで、最新機種を試せるだけでなく最新モデルの設計やサムスン電子の歴代モデル展示も楽しめる。

015
国内販売は未定だが、海外向けに発表されたGalaxy Z Fold3 5GおよびGalaxy Z Flip3 5Gも展示されている


記事執筆:島 徹(sureare)


■関連リンク
エスマックス(S-MAX)
エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
S-MAX - Facebookページ
Galaxy Harajuku 関連記事一覧 - S-MAX
Galaxy Harajuku(Galaxy原宿) | Galaxy公式(日本)