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低価格なスタンダードモデル「OPPO Enco Buds」を試す(モデル:有里彩さん、撮影:筆者) |
既報通り、オウガ・ジャパン(旧:オッポジャパン)は、日本市場向けに左右独立型の完全ワイヤレスイヤホン「OPPO Enco Buds(オッポ アンコー バッズ:型番 ETI81)」(以下、Enco Buds)を2021年8月27日(金)に発売した。
メーカー希望小売価格(金額はすべて税込)は4,480円。取り扱いは、大手Webストア「Amazon.co.jp」や、ひかりTVショッピング、OPPO公式PayPayモール店、OPPO公式楽天市場店といったECサイトの他、量販店の上新電機、ビックカメラグループ、ヤマダ電機、ヨドバシカメラ、仮想移動体通信事業者(MVNO)のIIJmio。なお、取り扱う量販店のすべてはWebのみで販売する。
今回、メーカーからの貸し出し機で試してみたので、写真や動画を交えながらレビューする。
■開封、同梱品をチェック
個装箱裏面の主な特徴や製品の仕様などは英語表記。日本の技適マークなども記載されている。ちなみに製品の型番はイヤホンがETI81、充電ケースがETI82となっている。
イヤホン本体の他に、
・充電ケース
・イヤーピース (S/M/L:Mサイズは本体に装着済)
・クイックスタートガイド(取扱説明書)
・安全ガイド
これらの付属品が同梱する。USB Type-Cケーブルは同梱していないため、別途用意する必要がある。クイックスタートガイドは全36ページの冊子で、日本語を含めた10言語で記載されている。
日本語表記は全3ページで、
・各部名称
・同梱物
・接続する(Bluetoothのペアリング)
・自動再接続
・他のデバイスとのペアリング
・充電する
・操作する
・タッチコントロールをカスタマイズする
・初期設定にリセットする
・仕様
これら10項目に渡って説明などが記載されている。冊子はそれほど小さくはないが、少ないページ数に内容が詰め込まれている印象で、全体的に文字があまり大きくない。特に注釈の文字はかなり小さく見えにくいので、こうした点が今後改善されるよう期待したい。
こちらもクイックスタートガイドと同様に、全36ページで日本語を含む10言語に対応している。
日本語表記は全3ページで、
・安全の手引き
・電子機器
・医療機器への影響
・聴覚保護
・交通安全
・お子様の安全について
・アクセサリに関する要件
・バッテリーの安全性について
・動作環境
・お手入れと保守
・警告
・環境保護
・高周波曝露(こうしゅうはばくろ)に関する情報
・保証ポリシー
これら14項目に渡って安全に関する内容や注意事項が記載されている。
■充電ケースやイヤホンをチェック
ここからは、充電ケースとイヤホンをチェックしていく。まずは充電ケースの外観や仕様などをみていこう。
光沢のある楕円形の充電ケースは、前面にLEDランプを、背面に充電用のUSB Type-C端子を搭載している。底面には製品型番やバッテリー容量などの仕様、日本の技適マークなどが記載されている。内面は「L」「R」の表記とイヤホンとの接点があるだけで、ボタンなどは搭載されていない。
小さく、シンプルかつ光沢のあるホワイト、楕円形という形状からカプセル剤のように清潔感とかわいさを感じる充電ケースだ。なお、ワイヤレス充電には対応していないため、USB Type-Cケーブルで充電することになる。
充電ケースに搭載しているLEDランプ(インジケータ)はバッテリー残量を表示する。
蓋を開閉した際
・赤色…残りわずか
・黄色…半分程度
・緑色…充電完了
最初からイヤホンが充電ケースに収められている状態だが、イヤホンの充電接点部分に保護シートなどはなく、すぐに使用できる。初めて使用する場合は、イヤホンを充電ケースにセットした状態で充電ケースの蓋を開けると自動的にペアリングモードになるため、スマートフォン(スマホ)やパソコン(PC)、音楽プレーヤーなどBluetooth対応の機器で「OPPO Enco Buds」を選択する。
WindowsのPCでは「設定」→「デバイス」→「Bluetoothとその他のデバイス」→「Bluetooth またはその他のデバイスを追加する」→「Bluetooth マウス、キーボード、ペン、オーディオ、またはその他の種類の Bluetooth デバイス」を選択し、「OPPO Enco Buds オーディオ」が表示されたらクリック(タップ)する。次の画面で「接続」を選択して正常に接続できれば「完了」をクリック(タップ)すればペア設定が完了する。
Androidスマホも「設定」からBluetoothの項目に進み、使用可能なデバイスに表示される「OPPO Enco Buds」をタップしてペア設定をするだけだ。
1度でも機器とペア設定を完了すると、次にペアリングモードを起動する時は、
・すでにペアリングしている機器との接続をすべて解除する
・両方のイヤホンのタッチコントロールエリアを4秒間長押ししてぺリングモードを起動する
このいずれかの方法で別の機器とペアリングができる。
また、イヤホンを初期状態にリセットする場合は、
・イヤホンと機器の接続を解除する
・両方のイヤホンを充電ケースにセットする
・充電ケースの蓋を開けた状態にする
・左右どちらかのイヤホンのタッチコントロールエリアを長押しする
・充電ケースのLEDランプ(インジケータ)が赤く3回点滅
この手順でリセットが完了する。
イヤホンは8mmダイナミックドライバー(スピーカー)を搭載し、再生周波数帯域は20Hz~20kHz、Bluetoothのバージョンは5.2、対応コーデックはAACおよびSBC。外側の丸い部分にタッチコントロールセンサーを搭載している。タッチ操作は軽く叩いても優しく触れる程度も反応してくれる。
装着方法は、縦の状態で耳に入れ横向きになるように少しひねる。筆者の場合、ほぼ横向きになるまでひねっても問題なかったが、フィットする角度までひねれば固定される。装着感は悪くなく、また重量も片方が約4gと軽量のため、長時間装着していても疲労感はほとんどない。
アクティブノイズキャンセリング(ANC)や外音取り込み、装着検出機能には対応していない。ANCには対応していないものの、フィット感は良いためある程度の外音はシャットアウトでき、音質もクリアに聴こえる。また、低音が強めの設計に加え音量も大きめとなっている。そのため、音量MAXで長時間利用すると、かなり聴き疲れする。特に音量についてはある程度セーブしたほうが良いと感じた。
ちなみに安全ガイドにも「耳を傷める可能性があるため、長時間にわたって大音量で聴かないでください。」との記述があるが、比較的低音や大音量好きの筆者も実際に使ってみてそう思ったので注意してほしい。
なお、デフォルト(初期値)状態のタッチ操作は以下の通り。
・左右ともに1回タップ…再生/一時停止
・左右ともに2回タップ…曲送り
・左右ともに2回タップ(着信/通話時)…受話/終話
・右側を長押し…音量を上げる
・左側を長押し…音量を下げる
・左右ともに3回タップ…ゲームモードのON/OFF
通話時のノイズキャンセリングには対応しており、クリアな通話環境を実現する。また、最大80msの低遅延で音ズレを軽減した「ゲームモード」にも対応する。イヤホンを3回タップすると「Game Mode On」「Game Mode Off」と女性の声のアナウンスと共に切り替わる。
音量調整は長押し操作のため、押し続ければ連続で音量調整ができて便利だ。
内蔵するリチウムイオン電池の容量はイヤホンが40mAh、充電ケースが400mAh。利用可能時間は、音量50%の音楽再生の場合、イヤホン単体で最長6時間、充電ケース併用で最長24時間、音量50%の通話の場合、イヤホン単体で最長4時間、充電ケース併用で 最長15時間。充電時間の目安は、イヤホンが約120分、イヤホン+充電ケースが約150分となる。なお、イヤホンはIP54の防水および防塵性能にも対応している。
■HeyMelodyアプリでの操作
Enco Budsは、Android向けの専用アプリ「HeyMelody」に対応しており、ファームウェアの更新やタッチ操作のカスタマイズなどができる。アプリ自体はApp Storeでも配信されているが、Enco Budsのアプリ対応はAndroidのみとなっている。
Androidスマホでアプリをダウンロード、インストール後、対応モデルを選択する画面で「OPPO Enco Buds」を選択するとトップ画面に推移する。なお、スマホとEnco BudsをBluetoothで接続した状態でないとトップ画面に推移しないので注意が必要だ。
トップ画面右上の(i)ボタンをタップすると「概要」画面に推移する。トップ画面の「イヤホンコントロール」をタップすると画面が推移してタップ操作のカスタマイズができる。「ゲームモード」のON/OFF切り替えがトップ画面からもできる。
「イヤホンコントロール」の画面では、シングルタップ、ダブルタップ、トリプルタップ、長押しの各操作をカスタマイズできる。カスタマイズといっても、あまりバリエーションはなく、簡素なカスタマイズ機能となっている。
選択可能な機能
・シングルタップ…なし、再生/一時停止
・ダブルタップ…なし、再生/一時停止、曲戻り、曲送り
・トリプルタップ…なし、音声アシスタントの起動、ゲームモードON/OFF
・長押し…音量を上げる、音量を下げる、なし
ちなみに、シングルタップはデフォルトで有効になっているが、イヤホンの着脱時にほぼ間違いなく操作してしまうので、わずらわしく感じる人は「なし」に変更しておいたほうがいいだろう。
■OPPOのスマホ(ColorOS 11.0以降)での操作
OPPOの独自ユーザインターフェース(UI)である「ColorOS(カラーオーエス)」のバージョン 11.0以降を搭載したスマホであれば、HeyMelodyアプリを使うことなく、タッチ操作のカスタマイズなどが可能だ。
まず、スマホとEnco Budsをペアリングする際も、わかりやすい表示でさらに簡単にペア設定ができる。ペア設定後「ペアになったデバイス」の「OPPO Enco Buds」の部分をタップすると「ペアリングしたデバイス」の画面に推移して、詳細が表示される。その画面にある「イヤホンの機能」をタップする。
「イヤホンの機能」の画面の「イヤホンコントロール」の部分ではHeyMelodyアプリとまったく同じように、イヤホンのタップ操作のカスタマイズができるようになっている。
ほかにも、クイックガイドを表示させたり、ファームウェアのバージョン確認、自動更新のON/OFF切り替えも可能だ。
簡素なカスタマイズ機能なので、わざわざアプリをダウンロード、インストールしなくてもBluetoothの設定画面から操作できるのは便利だ。OPPOのスマホを利用している人にとっては、こうした点もメリットだ。
Enco Budsは、同梱物やデザイン、操作、機能のすべてがシンプルかつ低価格なエントリーモデルといった印象だ。しかし、チープさはなく、むしろこの価格帯でこのシンプルな構成でしっかりとした音が出て、タッチ操作のカスタマイズができ、防水防塵性能も備えているという点において、普段使いでは十分な製品だと感じた。低音好きな筆者としては、正直なところ思っていたよりかなり満足度が高い。ワイヤレスイヤホンを初めて使うという人はもちろん、色々聞き比べている人にも1度試してみてほしいと思える製品だ。
最後にEnco Budsの開封動画と、同日発売の「OPPO Enco Free2(オッポ アンコー フリーツー)」と外観や同梱品などを比較した動画を紹介する。
製品名 | OPPO Enco Buds |
型番 | イヤホン:ETI81 充電ケース:ETI82 |
イヤホンサイズ | 約22.2mm×約19.6mm×約22.7mm |
イヤホン重量 | 約4.0g(片方) |
充電ケースサイズ | 約67.0mm×約40.4mm×約27.2mm |
充電ケース重量 | 約37.0g |
イヤホン+充電ケース重量 | 約45.0g |
ドライバー | 8mmダイナミックドライバー |
ドライバー感度 | 100.6dB @ 1 kHz |
周波数応答範囲 | 20Hz- 20kHz |
アクティブノイズキャンセリング | 非対応 |
外音取り込み(トランスペアレント) | 非対応 |
通話時のノイズキャンセリング | 対応 |
充電方法 | USB Type-C |
バッテリータイプ | 充電式リチウムイオン電池 |
バッテリー容量 | イヤホン:40mAh 充電ケース:400mAh |
電池持続時間 | イヤホン:最長6時間 充電ケース併用:約24時間 |
Bluetooth | バージョン5.2 |
対応コーデック | AAC、SBC |
着用検知 | 非対応 |
コントロール | タップ |
防水防塵規格 | IP54(イヤホンのみ) |
ゲームモード | 対応 |
カラー | ホワイト |
価格 | 4,480円 |
発売日 | 2021年8月27日(金) |
OPPO
2021-08-27
価格:無料
カテゴリー:
開発者:
バージョン:100.0.21
Android 要件:6.0以上
Google Play Store:https://play.google.com/store/apps/details?hl=ja&id=com.heytap.headset

記事執筆:2106bpm(つとむびーぴーえむ)
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