楽天モバイルがパートナー(au)回線について10月以降新たに23道県の一部地域で順次終了!

楽天モバイルは4日、同社が移動体通信事業者(MNO)として自社回線(以下、楽天回線)を構築して提供している携帯電話サービスの正式プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」( https://network.mobile.rakuten.co.jp/ )において提供しているパートナー(au)回線について新たに北海道や沖縄県などの23道県の一部地域で2021年10月以降順次終了するとお知らせしています。

また大阪府や埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県、富山県、石川県、愛知県、滋賀県、兵庫県についてはauローミングを2023年3月末にかけて原則終了予定だとしています。auローミングが終了する地域についてはau回線が停波され、楽天回線に切り替えとなります。

なお、auローミングが終了した地域であっても地下鉄や地下街、トンネル、屋内施設や観光名所などの一部地域は引き続いてauローミングを提供しているエリアもあるとのこと。合わせて同社の公式Webサイトに掲載している「サービスエリア」を2021年10月中旬頃に更新予定だとしています。

同社では2021年10月以降にRakuten UN-LIMIT VIを利用の際に電波がつながりづらいなどの不便が生じた場合、大変手数をかけるとしながらも「楽天モバイルコミュニケーションセンター」(050-5434-4653)または「楽天モバイルご利用者様用電波改善・調査依頼」に連絡するよう案内しています。

連絡後に個別に状況を調査した上でスマートフォン(スマホ)の一時貸し出しなどの対応を早急に行っていくとしています。なお、影響の出る可能性がある地域の利用者に対しては2021年9月中旬より案内を開始しているということです。

02

楽天モバイルでは楽天回線のサービスエリアについて昨年後半から総務省に提出した基地局開設計画を5年前倒しして急ピッチで展開しており、今夏までに人口カバー率96%を目標としていましたが、世界的な半導体不足などの影響によってこれを断念し、現在は年内96%超えを目標としています。

ただし、すでに契約締結済基地局を含む見込み人口カバー率はすでに96%を達成しており、半導体供給の不足が解消次第達成の見込みだとしているほか、8月末時点で人口カバー率92.6%となっていることを明らかにしており、基地局数も直近で毎月3000〜4000局ペースで基地局を設置し、すでに実際に電波を発射している基地局は3万局近くになっているとのこと。

08

目標としている日本全国の人口カバー率96%についても当初は約2万7000局で達成する計画でしたが、現在は約4万4000局としているということでもうひといきといった段階まで来ているようです。一方、楽天回線がエリア化していない地域についてはau回線のローミングが提供されていますが、このローミング費用によるコストが非常にかかっていることが問題とされています。

そうしたことから同社ではエリア展開を加速されることでau回線によるローミングサービスの提供地域を少しでも早く終了したいと考えており、今回、新たに23道県の一部地域で2021年10月以降にau回線のローミングサービスが順次終了することが案内されました。これにより、岩手県・山形県や山梨県、和歌山県、島根県、高知県、長崎県、鹿児島県を除く全国39都道府県の一部地域においてau回線によるローミングを順次終了して楽天回線によるサービスへ切り替えていくことになりました。

03
現在公開している北海道・札幌市周辺における楽天モバイルのサービスエリアマップ(9月6日時点)


04
現在公開している北海道・札幌市周辺における楽天モバイルのサービスエリアマップ(9月6日時点における2021年11月末の予定)


05
現在公開している北海道・札幌市周辺における楽天モバイルのサービスエリアマップ(9月6日時点における2022年1月以降の予定)

なお、au回線によるローミングサービスは当初より2026年3月31日までは「東京23区、名古屋市、大阪市および局所的なトラヒック混雑エリアを除く全国エリア」および「地下鉄、地下街、トンネル、屋内施設や観光名所等の一部」で使えるとしていたものの、都道府県ごとに楽天回線エリアの人口カバー率が70%を上回った時点でKDDIとの協議をもってローミング提供の継続・終了が決定されます。

すでに昨年10月22日時点で大阪府(大阪市除く)や奈良県の一部にて順次ローミングを終了しているほか、東京都(一部除く)では今年3月末にローミングサービスを終了し、さらに宮城県や埼玉県、千葉県、神奈川県、新潟県、静岡県、愛知県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、広島県、奈良県、愛媛県、福岡県でもローミングが順次終了される予定とされていました。

ローミング切替開始時期対象都道府県
サービス当初から提供なし東京23区、大阪市、名古屋市
2020年4月1日より順次東京都(23区除く)
※東京都(一部地域を除く)については2021年3月末に原則切り替え済み
2020年10月1日より順次大阪府(大阪市除く)、奈良県
※大阪府(一部地域を除く)については2023年3月末にかけて原則切り替え予定
2021年4月1日より順次宮城県、埼玉県、千葉県、神奈川県、新潟県、静岡県、愛知県(名古屋市除く)、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、広島県、愛媛県、福岡県
※千葉県および神奈川県については2022年3月末にかけて原則切り替え予定
※埼玉県および愛知県、滋賀県、兵庫県(それぞれ一部地域除く)については2023年3月末にかけて原則切り替え予定
2021年10月1日より順次北海道、青森県、秋田県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、富山県、石川県、福井県、長野県、岐阜県、三重県、鳥取県、岡山県、山口県、徳島県、香川県、佐賀県、熊本県、大分県、宮崎県、沖縄県
※茨城県および栃木県、群馬県、富山県、石川県(それぞれ一部地域除く)については2023年3月末にかけて原則切り替え予定

一方で「一部除く」とされている地下鉄や地下街、トンネル、屋内施設、観光名所などにおいても楽天回線のエリア展開が進んでおり、例えば、この10月には東京地下鉄が運営する地下鉄「東京メトロ」の9割のエリアでau回線によるローミングが終了することも明らかにされました。

地下鉄は移動通信基盤整備協会が一括して基地局整備を行っていますが、楽天モバイルも加盟済みで、他の路線についても楽天回線のエリア化を順次行っているとしています。また地下街や屋内施設などについても半径30mほどをカバーするスモールセル基地局を1日300から500のペースで設置してエリア化を進めているということです。

06

07

なお、早期にau回線のローミングを終了し、楽天回線のみに切り替えるメリットとして楽天回線とau回線が混在した場合にau回線に接続してしまう場合があり、そのときには月5GBを超えると最大1Mbpsに制限されるほか、au回線と楽天回線の電波をサーチしたり切り替えたりでスマートフォン(スマホ)などの電池持ちが悪くなるケースもありうるとしています。



記事執筆:memn0ck


■関連リンク
エスマックス(S-MAX)
エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
S-MAX - Facebookページ
楽天モバイル 関連記事一覧 - S-MAX
パートナー回線エリアから楽天回線エリアへの切り替えについて | その他のお知らせ | 楽天モバイル
楽天モバイル