docomo 5Gがさらなるパケ止まり対策を実施!

NTTドコモは4日、快適に「5G(第5世代移動通信システム)」を利用できるように日頃から通信品質向上に取り組んでいますが、新たに2021年10月中旬までにさらなる対策を全国で順次実施すると発表しています。

なお、同社では今年6月に5Gエリアの端などの電波品質の悪い環境において通信速度が極端に低下することでアプリやWebブラウザーがエラーとなる事象(いわゆる「パケ止まり」)が起きていることを明らかにし、この事象の改善のために6月末までに必要な対策を実施する予定だとしていました。

今回もこのパケ止まりへの対策となっており、新たに10月中旬までにネットワーク装置のチューニングを行っていくとのこと。これにより、すでに実施済みエリアでは5Gへの接続成功率が約10%改善し、5Gと4Gを組み合わせる環境での5Gに流れるデータ量が約30%改善したことを確認しているということです。

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NTTドコモでは総務省より5G向けに割り当てられたSub6のSub6の3.7GHz帯(n78)および4.5GHz帯(n79)とミリ波(mmWave)の28GHz帯(n257)にてエリア展開をしており、ともに浸透度が低く電波が届きにくいこともあって現在の5Gはエリアが連続していません。

そのため、5Gではエリアの端になる場所が多く、このような5Gの電波品質が悪い環境において電波品質の良い4Gではなく5G単独の通信を継続する場合があり、そうした状況でパケ止まりが起きやすくなっているとのことで、エリア拡大期の5Gにおける課題のひとつとしています。

これまでもNTTドコモではこの課題に対してエリアの端を減らしていくための「5Gエリアの積極的な拡大」と電波品質の悪い環境下でも通信を保つための「ネットワーク装置のチューニング」の両面で対策を進めてきました。

5Gエリアの積極的な拡大については2021年度末までに5G基地局2万局、人口カバー率55%の達成をめざしており、この目標を着実に達成していくことで5Gエリアを面的に広げ、エリアの端を減らしていく予定です。

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東京都府中市付近の2021年9月26日時点のNTTドコモの5Gエリア。完全に“面”になっている4Gエリアと比べ、5Gエリアは点在しているので“端”が多い

一方、ネットワーク装置のチューニングについては10月中旬までに装置の設定変更を2種類実施し、ひとつは5Gの電波品質の悪い環境において5Gと4Gを最適に組み合わせるチューニングとなります。

さらに5G基地局配下のスマートフォン(スマホ)などの接続している端末当たりに割り当てる周波数帯域を最適化するチューニングも行うということです。

これらのチューニングの実施によってすでに対策が完了している地域では5Gへの接続成功率が約10%改善し、5Gと4Gを組み合わせる環境での5Gに流れるデータ量が約30%改善したことを確認しているとのこと。

なお、通信品質向上の取り組みには終わりがなく、これらの対策に限らず各種取り組みを継続して実施することで、今後も利用者への一層のサービス向上に努めていくとしています。




記事執筆:memn0ck


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