専用アプリにも対応した「EarFun Air Pro 3」 |
EarFunテクノロジーが展開するオーディオブランド「EarFun(イヤーファン)」において左右独立型の完全ワイヤレスイヤホン「EarFun Air Pro 3(イヤーファン・エアー・プロ・スリー)」(型番:TW500)が2023年1月から販売されている。
同社の公式Webサイトや大手Webストア「Amazon.co.jp」で取り扱われており、メーカー希望小売価格(金額はすべて税込)は8,990円。Amazon.co.jpでは執筆時点(2023年3月7日)において1,500円オフのクーポンが利用できるため7千円台で購入できる。
今回はこのEarFun Air Pro 3をメーカーから提供いただいたので、外観や特徴などを写真や動画を交えながらレビューする。
■開封、同梱品をチェック
EarFunのワイヤレスイヤホンを大別すると「Free(フリー)」と「Air(エアー)」の2シリーズを展開している。今回のEarFun Air Pro 3は、Airシリーズにおける上位モデルの位置付けで、「EarFun Air Pro 2(イヤーファン・エアー・プロ・ツー)」(型番:TW303)の後継モデルにあたる。
従来Freeシリーズは低音重視、Airシリーズはバランス重視のチューニングが施されていたが、「EarFun Air Pro SV(イヤーファン・エアー・プロ・エスブイ)」(型番:TW306)以降に発売された製品は、専用アプリ「EarFun Audio(イヤーファン・オーディオ)」に対応しており、アプリ内のイコライザー機能によって、好みの音質に調整できるようになったため、大きな差はなくなってしまった。
ただ、イヤホンの形状に関しては、Airシリーズは棒状の柄が伸びたいわゆる「スティック型」や「うどん型」と呼ばれる形状で、Freeシリーズはスティック部分がない丸形ないし楕円型となっており、外観においてシリーズによる違いは見受けられる。
イヤホン本体の他に、
・充電ケース
・イヤーピース(XS/S/M/L:Mは本体に装着済み)
・USBケーブル(USB Type-C)
・クリーニング棒
・クリーニング棒説明カード
・保証カード
・ユーザーマニュアル(取扱説明書)
これらが同梱する。
2つ折りの保証カード内面の「Dislike?」には、これまでの製品と同様、
・30-day Money-back Guarantee for Any Reason(理由を問わず30日間の返金保証)
・18-month Replacement Warranty(18カ月の交換保証)
と記載されている。
同梱物は、ほぼこれまでの製品と同様のものとなっており、取扱説明書はEnglish(英語)、日本語、Deutsch(ドイツ語)、Español(スペイン語)、Polski(ポーランド語)、繁体中文(中国語)の6言語で記載されている。
こちらの取扱説明書は、後述する専用アプリ内の「製品チュートリアル」もしくはEarFun公式の製品ページの「仕様」→「取扱説明書」→「ダウンロード」からPDFデータを閲覧することも可能だ。なお、取扱説明書内では専用アプリの操作についての説明は用意されていない。
■本体の操作や仕様をチェック
丸みを帯びコロンとした充電ケースは、つや消しでサラサラとした質感だ。正面には3つのLEDインジケーターを搭載し、背面には充電用のUSB Type-Cコネクタを備える。ワイヤス充電にも対応しているため、ケーブルを接続することなく充電も可能だ。
充電ケースのバッテリー容量は520mAh、イヤホンは54mAh×2(両耳)、再生可能時間はANC(アクティブノイズキャンセリング)機能オフで最大9時間、充電ケース併用で最大45時間、ANCオンで最大7時間、充電ケース併用で最大37時間と長時間の利用が可能だ。
充電ケースの上蓋は、持ち方によっては片手で開けることはできるが、片手での開閉がしやすいとは言い難い。両手で開けて閉めるが基本となるだろう。一方、上蓋を閉じた際にパチン!という大きな音は鳴らず、閉まり方も閉じた際の音も優しめとなっている点はとてもおすすめできる。
この辺りの上蓋の開けやすさや閉じた際の上品さは前モデルのEarFun Air Pro 2に比べさらに心地よい使用感が得られるよう改善されており、意図的に設計されたものだと感じることができる。
まずは、イヤホン内側の充電コネクタ(接点部分)に貼ってある白いシールを剥がして、再度イヤホンを充電ケースに収めて蓋を閉じる。これでイヤホンが充電され、Bluetoothのペアリングもできるようになる。
スティック上部の丸い形状をした部分にタッチセンサーを搭載しており、指で軽く触れるもしくは軽く叩くことで各種タッチ操作ができる。また、そのさらに上部にLEDインジケーターを搭載しており、Bluetooth接続のためのペアリングモードが起動している際や、充電ケースにセットした際に点滅や点灯して状態の確認ができる。一方、ペアリングが完了して音楽プレイヤーとなる機器と接続中や音楽再生中はLEDインジケーターは消灯する。
他社の製品で、再生中でも何故かLEDが点滅するワイヤレスイヤホンがある。自分では見えないためあまり気にはならないが、他人から見た時に気になったり、暗い場所などLEDが光ってほしくない場所で利用する際にも安心して使用可能だ。
もちろん、タッチでの操作の反応は悪くなく、初めて利用する人でも迷わずに操作はできるだろう。デフォルト(初期値)で割り当てられている操作は取扱説明書にも記載されているが、後述の専用アプリでの確認およびタッチ操作のカスタマイズも可能な点も魅力だ。
イヤホンの装着方法は、耳穴に入れ少しひねって固定させる。イヤホンを耳穴に必要以上に押し込む必要はなく、本当に少しひねる程度で固定されるため、イヤホンの脱着はとても簡単だという印象を受けた。
イヤホンのベースカラーはブラックだが、スティックの外側部分は上品なシルバーカラーを採用しており、安っぽさが感じられないのはもちろん、落ち着いたモノトーンカラーで大人のおしゃれさを演出している。
■マルチポイント機能とEarFun Audioアプリ
Androidスマートフォン(スマホ)とのペアリングの操作方法は、Bluetoothの設定画面で、利用可能なデバイスに表示される「EarFun Air Pro 3」をタップしてペア設定をするだけだ。
Windows 10のPCでは「Bluetoothとその他のデバイス」の画面でBluetoothをオンにした後→「Bluetooth またはその他のデバイスを追加する」→「Bluetooth マウス、キーボード、ペン、オーディオ、またはその他の種類の Bluetooth デバイス」を選択し「EarFun Air Pro 3 オーディオ」が表示されたらクリックする。次の画面で「接続」をクリックし、正常に接続できれば「完了」をクリックすればペア設定が完了する。
ペアリングした機器と別の機器とペアリングする際は、既にペアリングしているすべての機器のBluetoothをオフにすることで、イヤホンがペアリングモードに自動移行する。
また、「マルチポイント」機能にも対応しており、2台の機器と同時に接続して聞きたい方の機器に接続を瞬時に切り替えができる。
実際にWindows PCとスマホに同時接続して利用してみた。どちらか片方の機器で音声を聞いている際、もう片方の音声は聞くことができない。再生中の音声を切って、もう片方の機器の音声を再生するだけで、機器の切り替えが可能だ。つまり、2台同時に接続はできるが、2台同時の音声再生(視聴)はできない。
そして、専用アプリ「EarFun Audio」を利用するためには、アプリをスマホにインストールし、ユーザー登録などをした後に、製品リスト画面の下部にある「+」をタップする。スマホとイヤホンがBluetooth接続中であれば、自動的に製品を認識して製品リスト画面に「EarFun Air Pro 3」のエリアが表示される。
製品リストに追加された「EarFun Air Pro 3」のエリアでは、バッテリー残量が確認できるほか、タップすると製品のトップ画面に推移する。
「イコライザー」では、「低音ブースト」「高音ブースト」「低音を弱める」「高音を弱める」の4つがプリセットされている他、画面上部のゲージを操作して調整することもできる。「保存する」をタップすると調整(カスタマイズ)した状態をカスタムイコライザーとして保存することができる。
「製品チュートリアル」は同梱しているユーザーマニュアル(取扱説明書)をPDFで閲覧できる機能で、拡大表示もできるため、同梱の取扱説明書の文字が見えにくいなどの場合は便利だ。
また、ホーム画面右上にある歯車マーク(設定アイコン)をタップすると「設定」画面に推移する。
「設定」の「キーのカスタマイズ」をタップすると「コントロールのカスタマイズ」画面に推移し、タッチ操作の設定ができる。
「クリック(シングルタップ)」「ダブルクリック(ダブルタップ)」「トリプルタップ」「長押し」の4つの動作のカスタマイズが変更可能で、割り当てることができる操作は、
・再生/一時停止
・音量を上げる
・音量を下げる
・前の曲
・次の曲
・音声アシスタント
・ノイズキャンセルモード切替
・無効
の8種類となっており、「トリプルタップ」および「長押し」では「ゲームモード」も選択できる。
すべての動作と割り当て可能な操作もほぼすべてであることに加え、「無効(動作オフ)」の機能を選択できることが大きなポイントだろう。
他社製品でもここまでほぼすべての動作にすべての操作を割り当てることが可能なものは決して多くなく、また「無効」を選択できない製品も多いため、この多様なカスタマイズ性は大きな魅力のひとつとなり得るだろう。
今回利用してみて、
・MAX音量が爆音
・低音もしっかり出る
・専用アプリ対応で音質やタッチ操作のカスタマイズ性が高い
この辺りが大きなポイントで、さらにその他にも、
・ハイレゾ相当の音質で楽しめるaptX adaptiveに対応
・ANC、外音取込モード対応
・低遅延モード対応
・マルチポイント対応
・充電ケース併用で最大45時間使用可能
・充電ケースがワイヤレス充電に対応
・イヤホンがIPX5の防水性能に対応
これらの点が特長だ。
初期の製品から指摘している、同梱品の取扱説明書の文字が小さく読みにくいといった点は、引き続きあるものの、それ以外に指摘する点や致命的な欠点などは特に見当たらない。
Airシリーズの上位モデルとして3世代目にあたるが、かなり完成度が高い製品と言えるだろう。そしてさらに、1万円を大きく下回る8,990円、Amazonでは7千円台で購入できる点も大きな魅力だ。ぜひ一度試してほしい。
最後に、開封からペアリング、専用アプリの操作解説の動画と、EarFun Audioアプリを徹底解説した動画を紹介するので、ぜひ参考にしてほしい。
S-MAX:高音質、多機能、高い操作性の完全ワイヤレスイヤホン「EarFun Air Pro 3」を試す!外観&同梱品チェックから音楽視聴&専用アプリ解説まで【レビュー】
S-MAX:【徹底解説】EarFunの完全ワイヤレスイヤホン向け専用アプリ「EarFun Audio」の設定や操作方法など【レビュー】
アプリ名:EarFun Audio
価格:無料
カテゴリー:
開発者:
バージョン:
Android 要件:
Google Play Store:https://play.google.com/store/apps/details?hl=ja&id=com.corelink.earfun&hl=ja&gl=US
アプリ名:EarFun Audio
価格:無料
カテゴリー:ユーティリティ
開発者:Earfun Technology (HK) Limited
バージョン:12.0.20230303
iTunes Store:https://itunes.apple.com/jp/app/id1612795156?mt=8
EarFun
記事執筆:2106bpm(つとむびーぴーえむ)
■関連リンク
・エスマックス(S-MAX)
・エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
・S-MAX - Facebookページ
・EarFun 関連記事一覧 - S-MAX
・EarFun 公式サイト | | より良い音 より良い生活