シャープが子会社のレンズメーカーであるカンタツを売却!

シャープは14日、同社の連結子会社であるレンズメーカー「カンタツ」を永輝商事に対して売却することを決定したと発表しています。合わせてカンタツおよびカンタツの子会社でシャープの特定子会社である平湖康達智精密技術の株式が永輝商事に行とされ、両社の株式の譲渡実施日は2023年11月30日()を予定しています。

これにより、シャープが保有しているカンタツの株式601,748株(100%)のうちの593,748株(99%)が永輝商事に売却され、残りの8,000 株(1%)を保有することによって今後もシャープではカンタツとのマイクロレンズユニットの共闘開発や調達などを継続するとのこと。なお、譲渡価格については守秘義務によって非開示となっており、シャープでは譲渡の実施に伴う連結業績への影響は軽微だと見込んでいるとしています。

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カンタツはスマートフォン(スマホ)など向けマイクロレンズユニットの製造・販売などを行っており、2018年にシャープによって買収され、これまでシャープが開発・製造する「AQUOS」ブランドなどのスマホなどのカメラに採用され、直近では最新フラッグシップスマホ「AQUOS R8」や「AQUOS R8 pro」に搭載されているLeica Camera(以下、ライカ)が監修するレンズも開発・製造しています。

しかしながら、カンタツでは2020年に不正会計が発覚したほか、スマホの販売台数が世界的に縮小する中で搭載されるレンズユニットについても争環境が激化し、業績が低迷していることに加え、シャープとしても業績不振で赤字となっているため、グループ事業の選択・集中を図る必要があり、カンタツを売却することにしたとのこと。

また売却先についてはカンタツの業績改善を図るためには電子部品などの国際貿易を主業とし中国に強い販路を有する永輝商事が最善であると判断したとしています。なお、シャープとしてもマイクロレンズユニットなどの共同開発や調達先としてカンタツとの協業関係は継続する予定であり、カンタツの一部株式の保有を継続するということです。

<直前事業年度の経営成績および財政状態>
決算期2020年12月期2021年12月期2022年12月期
純資産133,851,000元△96,691,000元△253,079,000元
総資産650,052,000元411,062,000元113,441,000元
売上高511,816,000元93,922,000元44,078,000元
営業利益△40,134,000元△150,320,000元△109,706,000元
経営利益△41,739,000元△243,073,000元△363,294,000元
経親会社株主に帰属する当期純利益△45,623,000元△231,387,000元△334,249,000元






記事執筆:memn0ck


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