au初のXperia Tablet登場!

既報の通り、KDDIと沖縄セルラー電話は8日、2014年5月以降に発売予定の新モデル・新サービスを披露する「au 発表会 2014 Summer」を都内で開催し、10.1インチサイズのAndroidタブレット「Xperia Z2 Tablet SOT21」(ソニーモバイルコミュニケーションズ製)を7月中旬に発売予定であることを発表しました。

Xperia Z2 Tabletは今年2月にグローバルモデルが発表されており、今回発表されたXperia Z2 Tablet SOT21はau向けに供給されるモデルです。

au向けとしては初のXperiaブランドのタブレットとなり、auの今夏モデルの特長であるLTE(FDD-LTE)規格における「キャリアアグリゲーション(CA)」やUQコミュケーションズが構築する「WiMAX2+」(TD-LTE互換)といった高速ネットワークに“ダブル対応”しつつ、日本独自のフルセグ(地上デジタル放送、地デジ)機能も録画に対応する強化が図られています。

今回は、発表会に併設されたタッチ&トライコーナーで同機の開発途中の実機に触れることができました。先代の「Xperia Z Tablet」を使っていますので、それとの違いも含めて写真および動画で紹介したいと思います。


正面の縁はホワイト・ブラックともに“黒い”


背面の色味はXperia Z Tabletと同様

カラー展開はグローバル版同様、ホワイトとブラックの2色です。いずれの色味も、先代のXperia Z Tabletと同様です。

先代のXperia Z Tablet(左:筆者私物)と並べてみると変化に乏しく見えるが……。

液晶サイズは10.1インチで、その周囲の縁取りが黒いのも先代同様です。良く言えば順当かつ正統な進化、ちょっと意地悪く言えば保守的で変化に乏しい印象です。

しかし、先代を使っていた筆者からすると、見た目以上に色々変わっているのがXperia Z2 Tablet SOT21なのです。


イヤホンマイク端子と充電クレードル端子が使いやすく!


充電クレードルもコンパクトに!

先代では左側面にあったイヤホンマイク端子と充電クレードル端子は底面に移動しました。

イヤホンマイク端子は、従来ふたで保護されていたものがキャップレス化されました。今までイヤホンなどを付けるとふたを邪魔に感じることもありましたが、その煩わしさから解放されます。

この端子、ノイズキキャンセリングイヤホンにも対応していて、Xperia専用ノイズキャンセリングヘッドセットまたはソニーの音楽プレーヤー「Walkman」用のノイズキャンセリングイヤホンを使えば周囲の騒音をカットして音楽を楽しむことができます。

充電クレードル端子は単なる金属接点から、昨冬のXperiaから展開が始まった磁石付きのものになりました。おかげで、クレードル自体も大幅に小さくなりました。既に周辺機器として出ているXperia用の磁石付き充電ケーブルも使えそうで、スマートフォンもXperiaで統一している方には大変ありがたいところかもしれません。


先代では音が下と側面に抜けるように設計されていたスピーカー。Xperia Z2 Tabletでは、その位置が本体の正面に移りました。そのおかげで、音がしっかり前に飛ぶようになり、バーチャルサラウンドシステム「S-Forceフロントサラウンド」と併せて、音の臨場感が高まりました。


ビジュアル周りもしっかり強化!

オーディオまわりだけではなく、ビジュアル面でも強化されているのがポイントです。

まず、先ほど触れた10.1インチ液晶。サイズはもちろんのこと、解像度もWUXGA(1920×1200ドット)と先代と変わりありません。しかし、液晶ユニット自体が「Live Color LED」という新しいLEDバックライトを採用した「トリルミナスディスプレイ for mobile」に変わっています。先代の液晶と比較すると、特に赤や緑の色域が拡大し、彩度が上がっています。

DLNAクライアント機能では、待望の「DTCP+」に対応しました。DTCP+はDTCP-IPの最新規格で、3G・LTE回線や外出先の無線LAN(Wi-Fi)回線を経由してレコーダーに録画した番組を楽しめます。


フルセグは待望の録画対応!


同軸アンテナ変換ケーブルも同梱!


内蔵アンテナは取り出しやすく!

先代のうち、ドコモが扱った「Xperia Z Tablet SO-03E」では、機能バージョンアップによって地上波デジタル放送の通常放送(いわゆる「フルセグ」)の視聴に対応しました。データ放送にも対応していたものの、録画はモバイル向け放送(いわゆる「ワンセグ」)のみ対応、というちょっと残念なことになっていました。が、Xperia Z2 Tablet SOT21では、待望のフルセグ録画に対応しました。ワンセグよりも綺麗で見やすい画質で録画ができます。なお、録画には別売りのmicroSDカードが必要です。

ただし、フルセグはワンセグと比較すると電波をより安定して受信できる環境が必要です。録画するとなるとなおさらです。そこで、Xperia Z2 Tablet SOT21ではmicroUSB端子に接続できる同軸アンテナ変換ケーブルが同梱されています。ふつうのテレビと同じ同軸ケーブルを介して、しっかりとしたアンテナと接続することで、安定して放送波を受信できます。

もちろん、本体に付いたアンテナでもフルセグの視聴は可能です。このアンテナ、Xperia Z Tablet SO-03Eでは非常に取り出しづらく苦労していましたが、Xperia Z2 Tablet SOT21のものは、ワンプッシュすると少し飛び出すギミックが追加されてものすごく取り出しやすくなりました。



ポート類は本体上部に集中

Xperia Z2 Tabletでは、ポート類が本体上部に集中しています。赤外線ポートは先代と同じく学習機能付きリモコンとして使えます。テレビやレコーダーはもちろんのこと、多くの赤外線リモコンの代わりに使えます。


左側面にはXperiaのアイデンティティであるボタン類


右側面は何もなくてスッキリ

左側面には電源ボタンとボリュームボタンがあります。Xperia独自のデザインは相変わらずです。先代と比べると、特に電源ボタンは押しやすくなりました。


Xperiaホームのほかに…


シンプルホームも!

搭載されているホームアプリは、ソニーオリジナルのもののみで、通常のホーム(Xperiaホーム)と、タイル形式の「シンプルホーム」の2種類があります。初めてタブレットを使う人は、シンプルホームの方が分かりやすいかもしれません。




プリインストールアプリ

プリインストールアプリは、メーカー製、キャリア(au)のもの、そしてGoogleのものが充実しています。


内蔵ストレージの状況


システムメモリーの状況

データを保存する内蔵ストレージは32GB搭載されていますが、そのうち25.89GBがユーザー利用可能な領域として割り当てられています。また、システムメモリーは3GB搭載されていますが、そのうち1.4GB利用中でした。

システムメモリーが3GBなのは、今のところ、Android端末としては最高値タイです。メモリーを多く使うアプリが増えてきた中で、ほかより1GB多いのはアドバンテージです。

映像と音楽を楽しむためのAndroidタブレットとして、一番有力な選択肢のひとつであることには間違いありません。KDDI Designing Studioなどで先行展示されていますので、展示箇所に足を運べる方は、是非体感してみてください!

最後に、2106bpm(つとむびーぴーえむ)氏のファーストインプレッション動画をお楽しみください。



記事執筆・写真撮影:せう(Sho INOUE)
動画撮影:2106bpm(つとむびーぴーえむ)


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