EMOBILEやWILLCOMのブランドを「Y!mobile」に統一! |
既報通り、ワイモバイルは17日、新ブランド「Y!mobile」を開始する「新サービス・新商品発表会」を開催し、8月1日より提供される新機種と低価格かつシンプルな新料金プラン、さらに、ヤフーとの提携による「Yahoo! JAPAN」と連携した新サービスについて発表した。
発表会ではワイモバイル代表取締役社長兼CEOのエリック・ガン氏(写真=中央)がプレゼンテーションを行い、今年6月にイー・アクセスとウィルコムが合併し、その後、7月に社名をワイモバイルに変更し、新たなブランドで事業展開していくに当たり、今後の同社の方向性も見える内容となった。
そこで、今回は発表会のプレゼンテーションおよび質疑応答の内容を中心に写真を交えて紹介する。
ワイモバイルはソフトバンクグループのイー・アクセスとウィルコムが合併した通信事業者。当初は同じソフトバンクグループのヤフーが買収する予定だったが、グループ内の方針転換により買収は中止となった。結果、携帯電話事業は引き続きワイモバイルが運営し、ヤフーとは業務提携による新サービスを提供する関係に収まっている。
ガン氏は「日本のスマートフォン(スマホ)普及率がまだ半数に留まっている点」を指摘し、“エンジョイ”と“シンプル”の2つをキーワードに「スマートフォンを持ってない人も楽しく使ってもらえる」サービスを提供すると説明。今後は、これまでのPHS事業とモバイルデータ通信事業を提供しつつも、3つめのコア事業としてレイトマジョリティー層(遅めに移行する多数派)に向けたスマートフォン事業に注力することを明らかにした。
現時点では顧客に旧ウィルコムのPHS事業が約550万、旧イー・モバイルのPocket WiFi利用者が450万いるが、今後はY!mobileのスマートフォン利用者に照準を合わせ、第3のコア事業として成長させる。
ガン氏は今回の発表会をコース料理にたとえて紹介していき、まずは前菜としてPHSに対応したケータイの新機種4モデル「STOLA 301KC」および「BISINESTA 301JR」、「CRESTIA 402KC」「LIBERIO 401KC」と、フルセグチューナー搭載のモバイルWi-Fiルーター「Pocket WiFi 303HW」をすばやく紹介。続いて、メインディッシュとしてスマートフォン向けサービスの紹介に移った。
PHSの新機種4機種と、フルセグチューナー付モバイルルーター「Pocket WiFi 303HW」も発表。機種の型番はこれまでのイー・アクセスやウィルコムとは異なり、ソフトバンクモバイルと同じ数字3桁+メーカー名を表すアルファベット2文字に変更されている。
スマートフォン向けの新料金プランは1GBの通信量と条件付きながら国内通話が定額の「スマホプランS」が月額2,980円(税抜)からと、支払額が安い点が特徴。ガン氏は「メディアや総務省などから(ソフトバンク)と同じグループといわれるが、料金については3社(NTTドコモ、au、ソフトバンク)が同じグループで、我々だけが違う。」と、他の通信事業者との違いをアピールした。
他社のプランは月額約6,500円からが一般的なのに対し、ワイモバイルは複雑なプランやオプションを選ぶ必要がなく、なおかつ安い点を強調した。
通信量が3GBの「スマホプランM」(月額3,980円)と7GBの「スマホプランL」(月額5,980円)もある。オプションとして、国内通話が完全定額に「スーパーだれとでも定額」も月額1,000円も用意。価格はすべて税抜。
スマートフォンの新機種については8月にファーウェイ製「STREAM S 302HW」9月に京セラ製「DIGNO T 302KC」を投入する。
ヤフーと連携した基本サービスについても発表。「基本パック」(利用料無料)を用意し、Yahoo!IDと、メールサービスのY!mobileメール(@yahoo.ne.jp)、Yahoo!ボックス(30GB)を無料で利用できる。
メインディッシュに続く、デザートにたとえてヤフーとの連携サービスを発表。
マルチデバイスのY!mobileメールを提供。従来のYahoo!メールと違い、昨年によりヤフーがスマホ向けとして新しく提供している「Yahoo!コミュニケーションメール」と同じ@yahoo.ne.jpドメインのメールアドレスを使う。
また、ヤフーのサービスを利用するほどマイルが貯まり、1ヶ月で貯めたマイルに応じて翌月の通信量が増える「パケットマイレージ」も開始する。
スマートフォンからYahoo!にアクセスすると、スマホプランSなら1日1マイル、スマホプランMは3マイル、スマホプランLなら7マイルが加算される。1ヶ月で貯めたマイルに応じて、80〜199マイルなら「ブロンズ」で0.5GB、200〜399マイルは「シルバー」で1GB、400〜599マイルは「ゴールド」で5GB、600マイル以上は「プラチナ」で無制限となる。
質疑応答ではSIMロックフリーについて新機種では、STREAM S 302HWがSIMフリーであるほか、「今後の機種もできればSIMフリーで提供したい。」と発言。ただし、今回発表された機種でもDIGNO T 302KCはSIMロックがかかっており、機種ごとに都度状況によるようだ。
また、現在総務省が4Gサービス向けに割り当てを検討している3.5GHz帯については、ソフトバンクグループのソフトバンクモバイルが申請した場合は割り当てを受けることが難しいという見通しを前提に、「3.5GHzの申請はするが、今一番取りたいのは追加の1.7GHz帯。」と、今後のユーザー増加に対してこれから整備予定の700MHz帯だけでなく、追加の1.7GHz帯が必要になるという見解を示した。
記事執筆:sureare(島 徹)
■関連リンク
・エスマックス(S-MAX)
・エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
・S-MAX - Facebookページ