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Apple、12.9インチタブレット「iPad Pro」を発表! |
既報通り、Apple(アップル)は9日(現地時間)、米カリフォルニア州クパチーノにあるビル・グラム・シビック・オーディトリアム(Bill Graham Civic Auditorium)にてプレス向け発表会「Apple Events - Special Event September 2015」を行い、約12.9インチ2732×2048ドットRetinaディスプレイ(約264ppi)を搭載したタブレット「iPad Pro」を発表しています。
これまでiPadシリーズは9.7インチディスプレイのiPadおよびiPad Air、7.9インチディスプレイのiPad miniがそれぞれシリーズとして投入されてきましたが、新たにより大きな12.9インチディスプレイのiPad Proが登場しました。
スペックも大幅に強化されたほか、専用キーボードやタッチペンが用意され、ノートパソコンのMacBookとの間を埋めていく製品となります。発売は11月を予定。
無線LAN(Wi-Fi)のみに対応したWi-Fiモデルと携帯電話ネットワークにも対応したWi-Fi+Cellularモデルが用意されており、アメリカ(米国)での価格はWi-Fiモデルの内蔵ストレージが32GBで799ドル(約97,000円)、128GBで949ドル(約115,000円)、Wi-Fi+Cellularモデルの128GBで1,079ドル(約130,000円)。日本でも同じモデル構成で販売予定。
iPad ProはiPadシリーズで最大の12.9インチ液晶を搭載したタブレットです。サイズは約305.7×220.6×6.9mm、質量はWi-Fiモデルが約713g、Wi-Fi+Cellularモデルが約723g。カラーバリエーションはSilver(シルバー)およびSpace Gray(スペースグレイ)、Gold(ゴールド)の3色展開。
外観は従来のiPadシリーズを大きくしただけで、Touch ID対応ホームキーやLightning端子、3.5mmイヤホンマイク端子、電源/スリープキー、デュアルマイク、音量上下キーなどが配置されています。
機種 | 画面サイズ | 大きさ | 質量(Wi-Fiモデル) |
iPad Pro | 12.9インチ | 305.7×220.6×6.9mm | 713g |
iPad Air 2 | 9.7インチ | 240×169.5×6.1mm | 437g |
iPad mini 4 | 7.9インチ | 203.2×134.8×6.1mm | 298.8g |
解像度が3Kクラスの2732×2048ドットで、約560万画素となっており、iPad Air 2よりも78%大きい(1.78倍)とのこと。また、iPad Air 2の長辺がiPad Proの短辺となっており、iOS 9の画面分割機能「Split View」で2つのアプリを並べるとちょうどiPad Air 2を1枚と裏に8割程度見える状態のもう1枚を並べるのと同じように使えます。
ディスプレイは強化ガラスに覆われており、耐指紋性撥油コーティングや反射防止コーティング、フルラミネーションに対応。本体の4つのコーナーにはステレオスピーカーが内蔵されており、臨場感のある音楽や映像、ゲームなどを楽しめます。
ディスプレイには各種センサーなどが内蔵されており、専用タッチペン「Apple Pencil」で繊細なペン入力が可能となっています。Apple Pencilはディスプレイを指でタッチして操作する静電容量式のほかに感圧式センサーも内蔵され、さらに傾きセンサーによって濃淡効果も作り出せ、これらのデータをBluetooth経由で情報を取得してより細かなタッチ位置やタッチ圧を把握できるようになっているとのこと。
Bluetoothを使っているものの、反応は良く、タイムラグは実質ゼロだとのことで、Apple Pencilを持ってiPad Proで描こうとすると、iPad ProがApple Pencilを感知してサブシステムがそのシグナルを1秒間に240回という驚異的な速さでスキャンし、指を使っている時に通常収集するデータポイントの2倍の量を捉えることで繊細な入力が可能になるということです。遅延速度は数mm秒レベル。
Apple Pencilはマグネット式キャップを外すとLightning端子があり、iPad Proに差し込むと充電できます。15秒充電するだけで30分使えるほか、フル充電すれば12時間利用可能。
チップセットには64bit対応としては第3世代となる「Apple A9X」プロセッサーとモーションコプロセッサー「M9」を内蔵。A9XはiPad Air 2に搭載されているA8Xと比べるとCPUで1.8倍、GPUで2倍(初代iPad比でCPUで20倍、GPUで360倍)の性能だとのこと。
バッテリーは取外不可の38.5Whリチャージャブルリチウムポリマーバッテリーで、連続利用時間はWi-Fiモデルで最大10時間、Wi-Fi+Cellularモデルで最大9時間。最新の「iOS 9」をプリインストール。
スペックとしては約800万画素裏面照射型CMOSリアカメラ「iSight Camera」(F2.4の5枚構成レンズ)および約120万画素裏面照射型CMOSフロントカメラ「FaceTime HDカメラ」(F2.2)、2.4および5GHzデュアルバンド(HT80)でMIMO対応によって下り最大867MbpsのIEEE802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LAN(Wi-Fi)、Bluetooth 4.2、電子コンパス、3軸ジャイロセンサー、加速度センサー、環境光センサー、気圧センサー、iBeaconマイクロロケーションなどを搭載。
Wi-Fi+Cellularモデルは2Gおよび3G、4Gに対応した携帯電話ネットワークに対応しており、nanoSIMカード(4FF)スロットを搭載し、アメリカなどでは「Apple SIM」にも対応。また、位置情報取得にAssisted GPS+GLONASSおよび携帯電話の基地局情報を利用可能。対応周波数帯は以下の通り。
UMTS/HSPA/HSPA+/DC-HSDPA(850、900、1,700/2,100、1,900、2,100MHz)、GSM/EDGE(850、900、1,800、1,900MHz)
CDMA EV-DO Rev. AおよびRev. B(800、1,900MHz)
LTE(バンド1、2、3、4、5、7、8、13、17、18、19、20、25、26、28、29、38、39、40、41)
iPad Proのために開発された新しいSmart Keyboardはショートカットキーなどの一般的なフルサイズキーボードの便利さ備えつつ、表面を形どっているのは特別に織られた一枚のファブリック素材で、レーザーアブレーションによって1個1個のキーが精密に形成されていることで、快適な反応の良さ、正確さ、自然な操作感となっています。
Smart Keyboardのカバーパネルは3種類の素材で作られており、Smart Coverと同じく、最上層は耐久性の高いポリウレタン製で、最下層は柔らかなマイクロファイバー製の裏地となっています。これにより、Smart Keyboardをたたんでいる時には裏地で画面を保護します。また、真ん中の層はファブリックの下に新しい導電性素材が入っていて、電力とデータが双方向に流れるようになっており、そのため、Smart Keyboardにはバッテリーやコード、電源スイッチがなく、導電性ファブリックは従来の電線とは違って、ほぼ紙一枚のような薄さながら長い期間にわたって繰り返し折り曲げても使い続けられる耐久性を持っています。
キー数はシームレスな64個で、防水ではないですが、水と汚れに強い仕上げが施されており、汚してしまった時や何かをこぼしてしまった時でも優れた耐久性を発揮するとのこと。
記事執筆:memn0ck
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