シャープが開発するスマホ向けの人工知能(AI)「エモパー」を紹介!

au向け「2016春モデル」としてサイズ感や性能からiPhoneやXperiaに続く人気機種となっている4.7インチコンパクトハイスペックスマートフォン(スマホ)「AQUOS SERIE mini SHV33」(シャープ製)。

前回は特徴的機能として「グリップマジック」を紹介しましたが、今回は2つ目として「エモパー」にについて詳しく見ていくことにします。なお、これまでに紹介した外観デザインソフトウェアも是非参照してみてください。

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エモパーアプリのメイン画面

エモパーは「エモーショナル・パートナー(Emotional Partner)」の略で、シャープが家電製品向けに開発する人工知能「ココロエンジン」をベースに、スマホ向けに開発を進める技術です。エモパーによってスマホが感情を持っているかのようにユーザーに対して"自発的に"話しかけてくることが大きな特長で、またただ話しかけるだけではなく、場面に応じた情報を教えてくれる"パートナー感"の強いユニークな機能と言えます。

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エモパーのキャラクターは複数から選べる


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エモパー公式サイトでは追加キャラクターのダウンロードも

現在、エモパーの最新バージョンは3.1.2。ベースとなる人工知能は共有で、実際に話しかけてくるキャラクターは性格や話し方(語調)の異なる複数のものから自分ごのみに選択ができます。また、追加のキャラクターをエモパー公式サイトからダウンロード・インストールして使用することも可能。

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エモパー(キャラクター)には自分で名前もつけられる

各キャラクターにはもともと名前が設定されていますが、名前も任意で設定することができます。スマホが各ユーザーにとって"よりリアルなパートナー"と感じられるような仕組みですね!

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会話の音量や声をかけると応答するといった設定も

エモパーが自発的に話しかけてくるのは自宅など、あらかじめユーザーが登録した位置情報にいるときのみ。その他、話しかけられた後に「ほかには?」などと聞き返すことでさらに情報を教えてくれるといったような設定もあります。また、周囲の明るさの変化を察知して反応、なんて少し細かい(一方でよりリアルさの感じられる)設定項目も。

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音声アシスタント機能のように知りたいことを何でも聞けるわけではない

話しかけて、というとAndroidにおける「Google Now」やiOSにおける「Siri」、Windowsにおける「Cortana」など、音声アシスタント機能をイメージする人もいるかもしれません。しかしこれらとは特性が異なり、例えばこちらから知りたい情報を尋ねても(例:明日の天気を教えて、など)それに対して答えてくれるものではありません。エモパー(端末)側で現在の状況を自動で把握し、必要と思われる情報を"自発的"に発信してくれるという部分がポイントです。

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会話中には端末下部に搭載されたLEDを発光させる

また、AQUOS SERIE mini SHV33には本体下部に「ヒカリエモーション」と呼ばれる複数の点灯カラーとパターンに対応したLEDが内蔵されていますが、エモパーが会話している際、あるいはこちらからの話を認識している際はこのLEDが点灯するなど、より"会話をしている感"も感じることができる設計です。

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ユーザーの名前を教えるときちんと呼んでもらえる

先ほどエモパー(キャラクター)に名前を設定することが可能と紹介しましたが、ユーザーの名前など、使う側の情報も教えることができます。例えば名前を教える(設定する)と、エモパーが会話する際にきちんと名前を呼んでくれます。

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気になるキーワードを登録すれば関連する情報を教えてくれるように


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ユーザー情報として登録できる項目は多い


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なおかつ各情報についても必要な物だけを細かく選択できる

さらに気になるキーワードなどを登録しておくことで、キーワードに関連する新しい情報があれば、会話の際にその情報を教えてくれます。

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登録した場所以外ではイヤホン接続時だけしゃべる

自発的に会話するとなると「外出先で急に話しかけられたら周りの目が気になる」という人が多いと思いますが、登録してある位置情報と合致しない場合は、基本的にイヤホン接続時(ユーザー本人しか音が聞こえない状態)のみ話しかけてくるといった仕様になっているので安心です。

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イヤホンをつけた時に話す内容は個別に設定可

イヤホン装着時に教えてくれる情報は「いつも降りる駅に関するお知らせ」「職場・学校でのひとこと」「お出かけ先の到着駅の周辺情報」といったもの。いずれも位置情報を活用(職場・学校に関しては自宅同様に事前登録が必要)しています。

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簡単に呼び出ししゃべってメモできる「エモパーメモ」

また、メモしておきたい内容を話しかけることで、スケジュール(カレンダー)に登録し、タイミングよく教えてくれる「エモパーメモ」と呼ばれる機能も搭載されています。

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エモパーメモを呼び出すときは画面を2回タップする

「エモパーメモ」を使用する際は、画面をトントンと2回タップします。

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メモする内容を聞き取り中のエモパー

すると「メモをお話しください」の音声のあと、ユーザーの音声認識をはじめます。例えばここで「卵を買いに行く」と話してみると......。

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きちんと認識された

きちんと認識され、画面に話した内容が表示されました。もし伝えた内容と異なっていれば、違う旨を伝えれば、再度登録を行なうことが可能です。また日時に関しては直近数日間で自動登録されます。これはのちほど手動で変更できます。

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伝えた内容が合っていれば、そのままカレンダーに登録される

伝えた内容に間違いがなければ、そのまま少し待つと自動でカレンダーに登録をしてくれます。あとは登録したタイミングになると、自動でリマインドを出してくれます。より正確なタイミングでリマインドを出したければ、カレンダー登録後に時刻なども追加登録しておくことがオススメです。

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エモパーが学習したデータは機種変更時も引き継げる

こうして長く使っていくと、どんどん愛着が湧いてくるものです。そのため機種変更時はどうなるのか?といったことも気になりますが、機種変更後の端末もシャープ製のもの(エモパー対応機)であれば、microSDカードを用いてデータをバックアップ・復元することが可能です。

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新しい機種に変わってもゼロからのスタートにはならないのは嬉しいところ


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復元中の様子

現在エモパーのアプリ自体はアプリ配信マーケット「Google Playストア」などを介して一般公開はされていないため、引き継ぎはあくまで新たな機種もシャープ製のものを購入する前提とはなります。ですが、現行の回線契約期間に併せて2年単位などで機種変更をする人にとっては、長期間付き合って愛着の湧いたパートナーをほぼそのまま継続してい利用できる、というのは嬉しい部分ではないでしょうか。

今回紹介したエモパーは、実際に使ってみても、会話の内容、端末の挙動(ヒカリエモーションの点灯など)などからも生命感が感じらました。スマホへの愛着をより増幅してくれるような、非常に魅力的な機能といったところ。AQUOS SERIE mini SHV33 を購入から2ヶ月半ほど利用していますが、他の機種と比べても少し違った"身近さ"があり、まさにそれはエモパーがあるからこそのように思います。

次回は「ハイスピードIGZO」やその他の画面表示に関連する機能をチェックしていきます。



記事執筆:そうすけ


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