ライカ SUMMARITレンズ搭載のHUAWEI P9レポート

既報通り、華為技術日本(以下、ファーウェイ・ジャパン)は9日、都内にて「ファーウェイ・ジャパン新製品発表会」を開催し、ライカダブルレンズを搭載したHuawei Technologies(以下、ファーウェイ)製のフラッグシップスマートフォン(スマホ)「HUAWEI P9(型番:EVA-L09)」(以下、P9)およびその廉価版「HUAWEI P9 lite(型番:VNS-L22)」(以下、P9 lite)を2016年6月17日(金)に発売することを発表した。

すでに公式Webストア「ファーウェイ Vモール(楽天市場店)」や「Amazon.co.jp」などにて事前予約受付を開始しているほか、各仮想移動体通信事業者(MVNO)でも取り扱われ、価格(税別)はオープンプライスながら市場想定価格ではP9が59,800円、P9 liteが29,800円となっている。

今回は発表会終了後に行われたタッチ&トライで試作機を試すことができたので、まずは上位モデルのP9について写真と動画で紹介していく。

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P9は約5.2インチフルHD(1080×1920ドット)IPS液晶ディスプレイを搭載し、横幅約70.9mm、厚さ約6.95mmとスリムボディーを特長としている。

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前面のガラスは端が湾曲した2.5D加工された特殊強化ガラス「Gorilla Glass」(Corning製)を採用。水の表面著力を想像させる美しいデザインだ。

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写真では分かりづらいがディスプレイの発色も良く、"格安スマホ"と呼ばれる3万円程度くらいまでの低価格なSIMフリースマホとは一線を画す作りの良さがあった。

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こちらはカラーバリエーションの1つ「ミスティックシルバー」の背面。サンドブラスト仕上げのメタルボディーで質感が高い。本体色は「チタニウムグレー」との2色展開。

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上部には約1200万画素のRGBセンサーとモノクロセンサーのカメラが2つ、それぞれにライカとの協業による「SUMMARIT H 1:2.2/27 ASPH」レンズを搭載する。2つのセンサーを搭載する理由として、モノクロセンサーのディテールと陰影情報とRGBセンサーの色情報を融合させて、階調豊かな絵作りをしているのだという。

また「レーザーフォーカス」とデュアルレンズによる視差を利用した「デプスフォーカス」によるハイブリットフォーカスもP9のカメラのポイントだ。

背面の中央に見えるのは指紋センサー。ロック解除のほか、スワイプによる通知領域のコントロールや長押しによるシャッターボタンとしても利用できる。

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こちらはチタニウムグレーの背面。カメラユニットの周りが黒となっており、そのコントラストの違いから力強い印象を受けた。

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また、黒いパーツの中にデュアルレンズがあるためそれほど主張せず、スッキリとしたデザインに感じた。光の加減でゴールド風にみえるが、本来の色はグレーだ。薄いボディーながらレンズが飛び出していないのも嬉しい。

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続いて、側面のインターフェイス類を見ていこう。右側面(写真=上)には、表面にカット処理を施した電源キーやボリュームキー、左側面(写真=下)には、SIMカード・microSDカードスロットがある。microSDカードは最大128GBに対応する。

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上面(写真=上)にはマイク、下面(写真=下)には、3.5mmイヤホンマイク端子やマイク、USB Type-C端子、スピーカーがある。

P9とともに同時に6月17日に発売されるP9 liteやHUAWEI WATCH Elegant & Jewelについて以下にて動画で紹介しているので光が当たった時の印象などを確認してみて欲しい。

【P9、P9 lite、HUAWEI WATCHを動画で紹介】

動画リンク:https://youtu.be/6eo0ijXGCMQ

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機能面ではやはりデュアルレンズカメラが大きな特長となる。まず紹介するデュアルレンズを生かした「ワイドアパーチャ」機能は、撮影前に被写界深度(ピントの合う範囲)を浅く・深くコントロールすることが可能だ。

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手前にピントを合わせる

撮影後にピント位置を変えて奥をぼかしたり、その逆に手前をぼかしたりと一眼レフカメラの明るいレンズを使ったような効果が手軽に楽しめる。

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奥にピントを合わせることもできる


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また、絞りは被写界深度の浅いF0.95から被写界深度の深いF16まで設定することができるので、後から全体的にピントがあった写真にすることもできる。

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カメラのUI(ユーザーインターフェイス)も大きく一新。これまで左右スワイプで切り替えていたカメラ機能が廃止された。通常のオートモードから細かいコントロールを可能とする「PRO」モードの切り替えは、赤い枠で記したアイコンをシャッターボタンの部分から引き出す。オートモードに戻すには、PROアイコンをシャッターボタン側にスワイプする。

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PROモードは、ISO感度やシャッタースピード、露出などが自在にコントロールできる。文字のフォントは、実際のライカボディーやレンズに記されているフォントを使用して同じ世界観・雰囲気を出している。

前面のカメラは約800万画素で、セルフィー撮影機能として顔認識によるビューティーモードを搭載する。また、登録済みの顔を認識しその人物だけ(自分だけなど)美顔効果を得ることができる「パーフェクトセルフィー」機能などファーウェイ独自機能を持つ。

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これまであった撮影モードは、下から上にスワイプ(縦持ちの場合は左から右へスワイプ)操作で撮影モード一覧が表示される。従来のシンプルなUIからの変更で、動画モードへの切り替えに手間が増えたかなという印象だ。

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ホーム画面などはファーウェイ独自のUI「EMUI 4.1」を搭載。指の関節で操作する「ナックルセンス」などにも対応する。

CPUはHisilicon製「Kirin 955」(オクタコア)、Android 6.0(開発コード:Marshmallow)、3GB内蔵メモリー(RAM)、32GB内蔵ストレージ(ROM)、3000mAhのバッテリーを搭載し、パフォーマンスと省電力によって1日の利用を可能としている。

ライカとの協業によってよって高級感を増したファーウェイのフラッグシップスマホのP9。カメラ好きにはもちろんだが、質感の高いSIMフリースマホを欲している客層にピッタリはまる、そんな1台だと感じた。



記事執筆:mi2_303


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