![]() |
NTTドコモが2017年3月から国内最速下り最大512Mbpsを導入予定! |
NTTドコモ(以下、ドコモ)は13日、都内にて「ドコモのネットワークに関する説明会」を開催し、2017年3月から受信時国内最速の下り512Mbpsサービスを提供開始すると発表した。
説明会冒頭では数日後の9月16日に発売予定だった新しいスマートフォン(スマホ)「iPhone 7」および「iPhone 7 Plus」が新たにNTTドコモが利用している1.5GHz帯(Band 21)に対応しており、全国でより快適に利用できることをアピールした。なお、iPhone 7およびiPhone 7 Plusは東名阪約360都市を下り最大337.5Mbps超で通信可能とする「PREMIUM 4G」に対応している。
同社では今年3月の発表で2017年度内に500Mbps超とするロードマップに触れていたが、今回はその500Mbps超を実現するための具体的な施策について説明が行われた。

ドコモは総務省から2014年12月に開設計画の認定を受けた新周波数3.5GHz帯(Band 42)のエリアを2016年第4四半期(12月)までに160都市以上とする。3.5GHz帯の1波における通信速度は受信時最大110Mbpsだ。


6月から3.5GHz帯×2と1.7GHz帯(Band 3)による3CC CAによる受信時最大370Mbpsのサービスを開始しているが、基地局のソフトウェア更新によって「4×4 MIMO」による受信時最大512Mbpsが可能になるのだという。
4×4 MIMOによって3.5GHz帯は1波で受信時110Mbpsから181Mbpsに引き上げられ、150Mbpsの1.7GHz帯と合わせて受信最大512Mbpsが実現する。

さらに4×4 MIMOによる高速化以外のメリットも紹介された。基地局の近くでは4アンテナで4データを同時送信するため最高速のスループットを実現する。一方で、基地局から離れた場所では4アンテナから1データを集中送信することで、速度よりもデータの安定性・品質を向上する。

併せて変調方式を高度化した256QAMの導入も行う。従来の64QAMでは1回の情報量が6ビットだったが、情報量を8ビットに増やした256QAM化によって、これまでより多くの情報量を伝達できる仕組みだ。

QAM拡張も同様に基地局のソフトウェア更新によって500Mbps化が可能となる。2GHz帯(Band 1)では受信時112.5Mbpsが150Mbpsに、1.7GHz帯では受信時150Mbpsが200Mbpsに、800Mbps帯(Band 19)では受信時112.5Mbpsが150Mbps引き上げられる。
なお、これらの周波数に対応するiPhone 7およびiPhone 7 Plusだが、残念ながら500Mbps化には対応しない。これらの高速通信に対応する来年以降のドコモの新端末で対応する予定だ。

これらの500Mbps超エリアは、東名阪約70都市でスタートするという。加えて、300Mbps超エリアの拡大、PREMIUM 4Gエリアの拡大も行っていく。
質疑応答での4×4 MIMOと256QAMを同時に利用できないのかという問いに対して、端末側で対応すれば実現可能で、理論上、通信速度は最大600Mbps超となるとのことだった。
記事執筆:mi2_303
■関連リンク
・エスマックス(S-MAX)
・エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
・S-MAX - Facebookページ
・報道発表資料 : (お知らせ)1Gbps通信の実現に向けたドコモのネットワークの進化 | お知らせ | NTTドコモ