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カメラ関連展示会「CP+2017」をざっくり振り返る! |
カメラ映像機器工業会(CIPA)は2月23日(木)から26日(日)に渡ってパシフィコ横浜にてカメラと写真映像のプレミアムショー「CAMERA & PHOTO IMAGING SHOW 2017(CP+2017)」を開催した。今年の登録来場者数は6万6665人と昨年より減少したものの、いち早く新製品に触れるということもあり30分以上待ちとなるブースもあった。
またCP+初展示となるワールドプレミア製品に来場者が投票する「ワールドプレミアアワード」は、レンズ交換式カメラ部門がキヤノン「EOS M6」、レンズ一体型カメラ部門に富士フイルム「FUJIFILM X100F」、交換レンズ部門にシグマ「SIGMA 135mm F1.8 DG HSM |Art」、フォトアクセサリー部門に東芝「EXCERIA PRO SDHC/SDXC UHS-Ⅱメモリカード」が選ばれた。
次回、来年の「CP+2018」は2018年3月1日(木)から4日(日)にかけて開催予定で、会場は同じくパシフィコ横浜だ。今回は個別のブースレポートとは別にさまざまなカメラやアクセサリー展示が行われた会場内をざっくりと写真と動画で紹介していく。

ニコンブースではアクションカメラ「KeyMission」を前面に打ち出していた。360°可能な「KeyMission 360」で撮影した動画をカール・ツァイスブランドのVRゴーグル「VR ONE PLUS」で視聴体験も可能に。
また100周年を迎える同社はその歩みの年表展示や100周年記念の「D5」、「D500」、大口径F2.8ズームレンズセットを参考出品していた。

キヤノンブースには新製品「EOS M6」および「EOS Kiss X9i」、「EOS 9000D」を含む製品のタッチ&トライコーナーと撮影体験ブースを設置。ハコ型デザインのミラーレスとなるEOS M6は、コンパクトながらAPS-Cサイズのイメージセンサーを搭載している。

富士フイルムブースは中判ミラーレス「GFX 50S」を展示。ボディーの価格が約80万円ということもあってか、タッチ&トライコーナーは展示台数が多かったにもかかわらず、長蛇の列となる大盛況だった。また撮影スタイルに合わせて取り外し可能なEVF(電子ビューファインダー)が便利な上、ミラーレスであるためにブレの要因となるミラーショックがなく、シャッター音も静かだ。

ペンタックスブースは小型のハイエンドモデル「KP」を展示。コンパクトなボディーに防塵・防滴性能とボディー内手ブレ補正機能を詰め込んだアウトドアにも最適なモデル。ISO感度は最大819200まで設定可能としている。約2432万画素のAPS-Cセンサーを搭載した実用性の高いデジタル一眼レフカメラだ。

パナソニックブースは、昨年発表したミラーレス「DC-GH5」を展示。ミラーレス一眼で4K撮影を可能とした「DMC-GH4」の後継機で、4K・60p撮影や4:2:2で10bitの4K・30p記録を可能としたハイエンドモデルだ。防塵・防滴・耐低温性能やボディー内手ブレ補正、AF機能の進化など実用性がさらに向上している。筆者も注目している機種ということで動画でも紹介しておく。
【DC-GH5を動画で紹介】
動画リンク:https://youtu.be/sFd3-1QbFQo

オリンパスブースには、昨年末に発売したフラグシップモデル「OM-D EM1 Mark II」の高速オートフォーカスと連写をストリートバスケ撮影で体験できる展示が行われていた。レンズは大口径ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO」がセットされており、本格的なスポーツ撮影体験ができた。EVFや背面モニター表示は、連写時のブラックアウトやフリーズが短く、一眼レフカメラの光学ファインダーで撮影しているような感覚だった。

ソニーブース内には大きなバスケットコートが設置され、激しく動く選手を「α」シリーズで撮影できる展示を行っていた。高速オートフォーカスが得意な「α6300」や「α6500」、フルサイズイメージセンサーを搭載するハイエンドモデル「α7R II」や「α7S II」、「α99 II」などでは、背面液晶でも手軽に動体を追うことができる撮影スタイルはデジタル一眼レフカメラとは一線を画す存在だ。

カシオブースは、コンパクトデジカメオンリーでブースを構成する。コンパクトデジカメ市場はスマホに取って代った感があるが、カシオはセルフィー撮影やアクションカメラとしても利用できる「EX-FR100L」などを中心に女性をターゲットとした展示を行っていた。ブース内のカラーや展示物など、来場者が写真を撮りたくなるよう配慮した上手い作りをしていた。
【CP+2017展示会場内を動画で紹介】
動画リンク:https://youtu.be/wO1x9XidEj0

シグマブースは、黒を基調としたミュージアムのような製品展示を行っていた。最新のレンズやカメラを観て楽しんで、タッチ&トライができる展示となっている。

タムロンブースには、最新のAPS-Cイメージセンサー向けの超広角レンズ「10-24mm F/3.5-4.5 Di II VC HLD (Model B023)」などを展示。ポートレートレンズや望遠レンズなどでモデル撮影を行い、使い勝手や画質チェックが可能だ。

NTTドコモは個別にも紹介しているが、フォトサービス「dフォト」を展示。これまで「フォトコレクション」や「フォトコレクションプラス」として行っていたサービスが2017年3月29日からdフォトに切り替わる。月額280円で送料無料のフォトブックを1冊もしくは、L版プリント30枚をスマートフォン、タブレットから申し込み可能だ。
NTTドコモのクラウドだけではなく、本体内の写真や画像も登録することができる。お気に入りのカメラアプリや画像編集ソフトで作成したデータをフォトブックやL版プリントで楽しめるサービスだ。なお、「d」の頭文字が付いているが、NTTドコモのキャリアフリーのdサービスとは異なる。

ケンコー・トキナーブースのスマホ関連アクセサリー展示コーナーには、双眼鏡や望遠鏡を取り付けるアダプターやワイド・テレ・マクロコンバージョンレンズなどがあった。本格的な動画撮影をするためのグリップシステム「BEAST GRIP」には、さまざまなコンバージョンレンズや一眼レフカメラのレンズが取り付けられるアダプターなどの展示も行われていた。

コシナ・カールツァイスブースには、スマホ向けの「T*」コーティングの高級コンバージョンレンズとアダプター、VRゴーグル「VR One Plus」を展示。コンバージョンレンズは剛性感のある金属外装と、金属製の専用のアダプターでしっかりとスマートフォンに固定できる。アダプターは4.7インチや5.5インチのiPhoneに取り付け可能だ。

DJIブースには、スマホ向けの電動スタビライザー「OSMO Mobile」のブラックと新色シルバーも展示。スタッフがボタン操作などの意外と知られていない機能を紹介していた。その他、専用カメラを利用した「OSMO」シリーズ、ドローン「PHANTOM 4 PRO」や「MAVIC」のフライトデモが行われた。

マイクロソフトブースではWindows 10搭載の2-in-1 PC「Surface Pro」をメインにフォトレタッチのデモンストレーションを行った。キーボードから取り外してペンタブレットとして利用できるので、使い方が自由であることをアピール。プリンタとキャリブレーションを取ることで、画面に表示されたイメージがそのままプリント可能なクリエイティブ環境も構築できる。

東芝はさまざまな半導体デバイスを展示。コストパフォーマンスが良いSDカード「EXCERIA」シリーズをはじめとするメモリカードや、USBメモリ、HDDなども勢揃い。ワールドプレミアアワードを受賞したEXCERIA PRO SDHC/SDXC UHS-Ⅱメモリカードは、読み出し毎秒270MB、書き込み毎秒250MBの高速タイプ。プロ仕様として-25~85℃での動作やX線0.1Gyに被ばく後動作可能としている。
CP+は製品に触れられる展示会場のほか、お買い得なカメラやレンズが見つかる「中古カメラフェア」や「フォトアクセサリーアウトレット」会場も賑わっていた。最後にこれまでにすでに公開している個別の記事を紹介しておく。来年のCP+2018も楽しみだ。
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記事執筆:mi2_303
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