SIMフリースマホ「moto e6s」を外観や基本機能をチェック!16,800円で9月4日に発売

既報通り、モトローラ・モビリティ・ジャパンが購入しやすい価格帯におけるエントリー向けの新しいSIMフリースマートフォン(スマホ)「moto g8 power lite(型番:XT2055-5)」と「moto e6s(型番:XT2053-4)」(ともにMotorola Mobility製)を日本市場にて2020年9月4日(金)に発売します。

価格(金額はすべて税込)はオープンながら市場想定価格および公式Webショップ「Moto ストア」ではmoto g8 power liteが20,800円、moto e6sが16,800円。今回はmoto e6sをモトローラ・モビリティ・ジャパンにお借りしましたので、外観や設定、プリインストールアプリなどの基本機能を中心に紹介したいと思います。

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moto e6sの箱を開けたところ

moto e6sは同社の最も低価格なエントリーモデル「moto e」シリーズの最新機種で、日本では2018年6月に発売された「moto e5」に続く2年ぶりのmoto eシリーズとなっており、発売時から1万円台半ばとかなり安く購入できるのが特徴です。とにかく何でもいいから安く買いたいといった人向けとなるでしょうか。

パッケージ(箱)は他のmoto g8ファミリーなどと同じく黒をベースにしていますが、より低価格となっていることもあり、箱の厚みは薄く、moto g8などは蓋を上に持ち上げて開けるタイプでしたが、moto e6sでは蓋がくっついていて横から開けるようになっています。箱を開けるとmoto e6s本体が現れます。

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moto e6sの付属品一覧

価格を抑えていますが、同梱品にはきちんと充電器(5W対応)およびUSBケーブル、ヘッドセット、透明ケース、SIM取り出しピン、保証書などの紙類が付属しています。なお、透明ケースはかなり柔らかめです。本体前面に貼られた保護シートを剥がし、本体右側面にある電源キーを長押しして電源を入れます。

ディスプレイは画面上部中央にU型ノッチ(切り欠き)が配置されたアスペクト比9:19.5の縦長な約6.1インチHD+(720×1560ドット)ISP液晶(約282ppi)で、画面占有率が87.5%となっています。本体カラーは今回お借りしたエレキピンク(型番:PAKC0006JP)に加え、ビジネスシーンでも使えそうなメトログレー(型番:PAKC0004JP)との2色展開です。

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moto e6sの前面。ディスプレイの周りの縁(ベゼル)は各色ともにブラックに

ディスプレイは指紋を目立たなくする表面処理がされていないようで、画面を消すとそれなりに指紋が目立ちます。なお、moto g8では指紋はほぼ目立たないと思われますが、moto g8 power liteはmoto e6sと同じような感じです。

またパンチホール部分には約500万画素CMOS(1画素1.12μm)/広角レンズ(F2.2)のフロントカメラを搭載し、ディスプレイの右上には通知用LEDが搭載されています。生体認証としては背面に指紋センサーを搭載していますが、顔認証には対応していません。

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moto e6sのノッチや通知LEDの様子

また縦長な6.1インチなので、決して小さくはありませんが、最近の大画面スマホと比べると手に収まりやすく、重さもずっしりとするようなことはありません。サイズは約155.6×73.0×8.5mm(最薄部)、質量は約160gです。

製品moto e6smoto e5moto g8 power litemoto g8
価格16,800円19,980円20,800円23,800円
画面6.1型HD+
(U型ノッチ)
5.7型HD+
(切欠なし)
6.5型HD+
(水滴型ノッチ)
6.4型HD+
(パンチホール)
大きさ155.6×73.0×8.5mm154.4×72.2×8.9mm164.94×75.76×9.2mm161.27×75.8×8.95mm
重さ160g173g200g188.3g
SoCHelio P22Snapdragon 425Helio P35Snapdragon 665
RAM2GB2GB4GB4GB
内蔵ストレージ32GB16GB64GB64GB
外部ストレージmicroSDXCmicroSDXCmicroSDXCmicroSDXC
電池容量3000mAh4000mAh5000mAh4000mAh
充電端子microUSBmicroUSBmicroUSBUSB Type-C
背面カメラ13MP/F2.2(広角)
2MP/F2.4(デプス)
13MP/F2.0(広角)16MP/F2.0(広角)
2MP/F2.4(マクロ)
2MP/F2.4(デプス)
16MP/F1.7(広角)
8MP/F2.2(超広角)
2MP/F2.2(マクロ)
前面カメラ5MP/F2.2(広角)5MP/F2.2(広角)8MP/F2.0(広角)8MP/F2.0(広角)
※ 価格はMotoストアのもの。moto e5は発売時点

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moto e6sを持ってみたところ

外装はプラスチック製で、特別に高級感はありませんが、エレキピンクは金属感を出すためなのか若干メタリック感がある濃いめのピンクで、マットでサラサラとした質感で、個人的にはmoto g8の背面パネルよりも好きかなと思いました。

背面にはリアカメラとMotorolaの“M”ロゴ部分に指紋センサー、外部スピーカーが搭載されています。リアカメラは像面位相差オートフォーカス(PDAF)に対応した約1300万画素CMOS(1画素1.12μm)/広角レンズ(F2.2)と約200万画素CMOS(1画素1.75μm)/奥行き測位用(F2.4)のデュアル構成で、背景をボカした撮影が可能です。

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moto e6sの背面。エレキピンクはメタリック感のある暗めのショッキングピックといったところ


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リアカメラの出っ張りは若干はあるものの、ほぼ縁取りをした感じくらいで、背面を下にして置いてもガタガタしたりはしない程度

主な仕様はMediaTek製チップセット(SoC)「Helio P22」(オクタコアCPU「2.0GHz Cortex-A53コア×8、650MHz IMG GE8320 GPU)および2GB内蔵メモリー(RAM)、32GB内蔵ストレージ、microSDXCカードスロット、3000mAhバッテリー、microUSB端子(USB 2.0)、3.5mmイヤホンマイク端子。NFCは非対応。

その他、IEEE802.11b/g/b準拠(2.4GHz)の無線LAN(Wi-Fi)およびBluetooth 4.2、位置情報取得(A-GNSS・GPS・GLONASS)、加速度センサー、近接センサー、環境光センサーなど。充電は5Wまで。SIMカードはnanoSIMカード(4FF)が2つのデュアルSIMデュアルVoLTE(DSDV)に対応し、microSDカードスロットが別にあるトリプルスロットを搭載しています。

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moto e6sの左右側面。右側に電源キーと音量上下キー、左側にSIMカードおよびmicroSDカードのスロットが配置


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moto e6sの上下側面。上側に3.5mmイヤホンマイク端子、下側にmicroUSB端子とマイクが配置


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nanoSIMカードが2つとmicroSDカードが1つの3つのカードスロットを搭載。なお、moto e6sでRakuten UN-LIMITのSIMカードを装着してみると確かにそのままでは使えず、発売当初の「moto g8 plus」のように特殊な設定(電話アプリのダイアルで「*#*#4636#*#*」)にてLTE onlyにすることでデータ通信のみ利用はできました

携帯電話ネットワークの対応周波数帯は以下の通り。moto g8などは楽天モバイルの正式プラン「Rakuten UN-LIMIT」に対応しているものの、moto e6sとmoto g8 power liteは非対応となっており、日本ではNTTドコモやau、ソフトバンクとその仮想移動体通信事業者(MVNO)で利用できます。

2G:850MHz / 900MHz / 1800MHz / 1900MHz
3G:B1 / B2 / B5 / B6 /B8
4G:B1 / B2 / B3 / B5 / B7 / B8 / B18 / B19 / B20 / B26 / B28 / B40


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サイズ比較のために5.8インチサイズのiPhone X(左)とmoto e6s(右)を並べてみたところ。moto e6sのほうがより縦長なので縦は長いものの、横幅は近いサイズ感


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こちらはmoto e6s(左)と6.5インチサイズのmoto g8と並べてみたところ。さすがに6.5インチサイズと比べると小さめ


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moto e6s(左)とmoto g8(右)の横幅を比べたところ。縦も横幅もmoto g8よりもmoto e6sはひと回り小さいという感じ

OSはAndroid 9.0(開発コード名:Pie)をプリインストールで、motoシリーズの特徴でもあるほぼ素のAndroidを採用した「Pure Android」となっており、他のPure Androidからならほぼそのままの操作感で乗り換えやすくなっています。また低価格モデルのため、motoシリーズ独自機能への対応も少なく、Motoアクションなども機能が少なくなっています。

ただし、モトローラ・モビリティ・ジャパンのプレスリリースやMotoストアでは「カメラ起動」が「未対応」とされており、Motoアクションにおける「カメラ起動」は手首を2回ひねって行う「クイックキャプチャー」となるため、moto e6sでは利用できません。ただし、moto e6sでは「設定」→「システム」→「操作」にて「カメラ起動」の項目があり、オンにすることによって電源キー2回押しでカメラを起動できるようになっています。

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設定画面一覧


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内蔵ストレージとRAMの状況。購入時に初期設定を終えたばかりで、内蔵ストレージは約12GB利用しており、残り約20GBが利用可能。RAMは1.2GBを利用しており、空きが716MBなのでかなり厳しめ


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ソフトウェアバージョンと規制情報。日本向けの認証番号は電気通信事業法における技術基準適合認証(T)が「ADF20-0050018」、電波法における技術適合証明/工事設計認証(R)が「018-200157」。なお、中国製


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アプリ一覧。このうちのGoogle ニュースやGoogle One、Google Pay、ドキュメント、スプレッドシート、スライド、Facebookはアンインストール可能。文字入力は「Gboard」がプリインストール


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FMラジオを搭載しており、有線イヤホンを装着すると利用可能ですが、対応周波数帯が87.5〜108.0MHzとなっているのでご注意を。FMラジオは録音も可能


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デバイスのヘルプアプリではマニュアル閲覧やMotoケアによる保証期間、ディスプレイや各種部品・機能の診断などが行なえます


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カメラアプリ。スライドして背景をぼかせる「ポートレートモード」や「ムービー」などに切り替えて使います。Android Camera API v2に対応しており、サードパーティー製カメラアプリならRAW撮影も可能。なお、カメラのシャッター音はmoto g8シリーズと同様にSIMカードを装着しない状態ではオフにでき、日本の携帯電話回線のSIMカードを装着するとシャッター音のオフにできなくなる仕様ですが、マナーモードにすることでシャッター音を鳴らないようにできる模様


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屋外(晴天下)での撮影。明るさが十分ある場合には特に問題なく撮影できている模様


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室内(蛍光灯下)での撮影。青から緑あたりの色合いが特にmoto e6sで見た場合にかなりおかしくなっていました


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ベンチマークアプリ「Geekbench 5」と「3DMark」の結果。3DMarkは「Sling Shot Extreme - OpenGL ES 3.1」のもの。Vulkanはサポートしていない。さすがにスペックも低いため、通常の操作でも引っ掛かりがあるようなワンテンポ遅れる印象があります



追記(2020/09/18 06:55:04)
モトローラ・モビリティ・ジャパンにて確認が取れたので、記事初出で電源キー2回押しをMotoアクションにおける「カメラ起動」としていましたが、手首を2回ひねる「クイックキャプチャー」がMotoアクションにおける「カメラ起動」であるということなので修正しています。電源キー2回押しによるカメラ起動は記事初出の通りに対応とのことです。

記事執筆:memn0ck


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