EarFunのスタンダードなモデル「EarFun Air」を試す

EarFunテクノロジーが展開するオーディオブランド「EarFun」シリーズにおいて、左右独立型の完全ワイヤレスイヤホン「EarFun Air(イヤーファン エアー)」(型番:TW200)が2020年から販売されている。

大手Webストア「Amazon.co.jp」での取り扱い開始日は2020年11月23日で、価格は現時点で4,999円(税込)。以前レビューしたEarFun Air Pro(イヤーファン エアー プロ)」(型番:TW302)の下位モデルにあたるスタンダードタイプのワイヤレスイヤホン。

ワイヤレスイヤホンではトレンドであり、上位モデルのEarFun Air Proにも搭載されているアクティブノイズキャンセリング(ANC)や外音取り込みといったノイズキャンセリング機能は搭載していないが、6mm径の複合型ドライバー搭載や自動装着検出機能、タップコントロール、IPX7の防水性能、長時間利用、急速充電、ワイヤレス充電に対応している。

様々な機能を搭載しながらも低価格を実現し、コストパフォーマンスに優れたEarFun Airをメーカーから提供いただき試してみたので、写真や動画を交えながらレビューする。

■開封、同梱品をチェック

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個装箱表面(画像=左)と裏面(画像=右)

EarFunテクノロジーは2018年10月に設立された企業で、ワイヤレスオーディオに特化したオーディオメーカーだ。そんなEarFunテクノロジーのワイヤレスイヤホンのEarFun Freeや、今回紹介するEarFun Airは昨年1月にアメリカ・ラスベガスで開催された「CES 2020(Consumer Electronics Show 2020)」においてイノベーションアワードを受賞している。

また昨年2月にはドイツの「インダストリー・フォーラム・ デザイン・ハノーファー(iF)」が主催する国際的なデザイン賞「iFデザインアワード」において「EarFun Air」が「iFデザインアワード2020」を受賞しており、個装箱表面に「CES 2020 イノベーションアワード」および「iFデザインアワード2020」のロゴマークが入っている。

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個装箱を開いたところ

個装箱裏面には主な特徴や内容物が記載されているが、すべて英語表記だ。個装箱を開いた内面にはペアリングの手順が記載されており、こちらも英語表記のみとなっている。

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すべての内容物

イヤホン本体の他に、
・充電ケース
・イヤーピース(XS/S/M/L:Mは本体に取り付け済み)
・USBケーブル(USB Type-C)
・保証カード
・取扱説明書
が同梱する。取扱説明書は全60ページの冊子で、English(英語)、日本語、Deutsch(ドイツ語)、Francais(フランス語)、Español(スペイン語)、한국 어(韓国語)、繁體中文(中国語)の7カ国語で記載されている。

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取扱説明書は7カ国語に対応


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日本語ページの(1)パッケージ内容と(2)各部名称


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日本語ページの(5)装着方法についてと(6)Bluetooth接続をする

日本語ページでは11項目にわたって取り扱い方や仕様などが記載されている。文字が小さいと感じたが、違和感のある日本語表記はなく、最低限必要な内容がしっかりと記載されているといった印象だ。

■本体の操作や仕様をチェック

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イヤホン本体

ここからは本体をチェックしていく。まずは外観などのチェックとスマートフォン(スマホ)やパソコンとBluetoothでペアリングするまでを紹介する。

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イヤホン内側のLR表記は見やすい


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イヤホンの下部の充電端子


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イヤホンを充電ケースに入れる


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イヤホンと充電ケースそれぞれにランプを搭載

個装箱からイヤホン本体と充電ケースを取り出し、充電ケースにイヤホンを挿入して蓋を閉める。再度、蓋を開けるとイヤホンがペアリングモードになるので、スマホのBluetoothの設定でペア設定をする。

Androidスマホであれば「設定」→「接続済みのデバイス」→「新しいデバイスとペア設定する」と進み、使用可能なデバイスに表示される「EarFun Air」をタップしてペア設定をする。

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Androidスマホでペアリングした状態

なお、初期状態ではイヤホン本体が自動でペアリングモードを起動するが、1回でも機器とペアリングすると次にペアリングモードを起動する際は手動になる。2回目以降のペアリングモードは、イヤホンを充電ケースに入れた状態で、充電ケース内部にある設定ボタンを2秒間押し続けるとイヤホンのランプが青色にすばやく点滅してペアリングモードになる。また、すでにペアリングしている機器との接続をすべて解除することで初期状態と同等になりペアリングモードが起動する。

イヤホンをリセットする場合は、イヤホンを充電ケースにセットして、両方のイヤホンのランプが3回紫点滅するまで設定ボタンを8秒間押し続ける。接続済みデバイスの「EarFun Air」を解除してからペアリングをやり直す。

ちなみに、以前レビューした「EarFun Air Pro」は、イヤホン本体の充電端子部分に保護フィルムが貼られていたが、今回の「EarFun Air」は端子に保護フィルムは貼られていなかったので、個装箱から出して充電ケースに入れればすぐに充電できる。

ただ、しばらく使ってみて感じたのは、充電ケースからイヤホンが取り出しにくいことだ。イヤホンの形状によるものなのかもしれないが、イヤホンを充電ケースに戻す際はすんなり入れられるのだが、取り出す時がうまく取り出せない。とはいえ、開封してからのペアリング操作、音楽を聴くまではかなり簡単な印象だったので初心者の人にもお勧めしたい。

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パソコン(Windows)のBluetooth設定画面

スマホだけでなくBluetoothに対応したパソコンにももちろん接続できる。Windowsパソコンでは「Bluetoothとその他のデバイス」→「Bluetooth またはその他のデバイスを追加する」→「Bluetooth マウス、キーボード、ペン、オーディオ、またはその他の種類の Bluetooth デバイス」を選択し「EarFun Air」が表示されたらクリックしてペアリングする。

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、お家時間が増えたり、テレワークでの作業が増えたりするなど、外出先でスマホやタブレットで音楽や動画、ゲームを楽しむ時間よりも、自宅パソコンで作業中に音楽を聴くことが増えたという人もいるだろう。

パソコンでの利用においてもコードを接続するイヤホンよりも、ワイヤレスイヤホンの方が手元がすっきりして使いやすいだろう。さらに、屋内屋外を問わずマスクをして音楽を聴く場合は、コード接続イヤホンではマスク紐と絡まってしまうため、ワイヤレスイヤホンの方が圧倒的に便利だ。

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充電ケースを手に持ったところ


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充電ケース上面にはEarFunのロゴ


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充電ケース下部にはUSB Type-C端子を搭載

充電ケース正面のランプは蓋を閉じた際に点灯してバッテリー残量を知らせてくれる。30%以上は緑が点灯、30%未満はオレンジが点灯、10%未満は赤が点灯、1%未満は赤が点滅する。

充電ケース底面にはUSB Type-C端子を搭載し、製品のモデル名やバッテリーの仕様、技適マーク、PSEマークなども記載されている。

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USBケーブルを接続して充電しているところ


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ワイヤレス充電にも対応

イヤホン単体で最大約7時間の再生が可能で、充電ケースと併用すると最大約35時間の再生が可能。イヤホンのバッテリー容量は55mAh×2(左右1つずつ)、充電ケースのバッテリー容量は500mAhでイヤホンを約4回フル充電することが可能。

また、10分の充電で約2時間再生が可能な「急速充電」の他、「ワイヤレス充電」にも対応している。

■操作性や音質をチェック

210322_EarFun_Air_22_960丸い部分にタッチセンサーを搭載

前述のようにEarFun Airにはタッチセンサーが搭載されており、イヤホン本体の中心付近をタッチすることで特定の操作ができる。

●音楽再生の操作
・LもしくはRを2回タップ:音楽の再生と一時停止
・R側を3回タップ:曲送り
・R側を触れたままにする:音量を上げる
・L側を触れたままにする:音量を下げる

●ハンズフリー通話の操作
・LもしくはRを2回タップ:電話を受ける、切る
・LもしくはRを2秒間触れたままにする:着信拒否
・LもしくはRを3回タップ:現在の通話を保留にして新たにかかってきた電話に応答する
・LもしくはRを3回タップ:2つの通話を切り替える
・LもしくはRを2秒間触れたままにする:新たにかかってきた電話を拒否する

●音声アシスト機能の操作
・L側を3回タップ:音声アシストの起動、解除

アクティブノイズキャンセリング(ANC)非対応のため、ANC関連の操作がない分、シンプルに感じる。曲戻りがないのはやや気になるが、音量調整がワンタップ(長押し)で簡単にできるのはとても便利だ。

タップしたときの反応もいいので誤操作もあまりない。タップ1回で音声アシスタントを呼び出すワイヤレスイヤホンもあるが、ワンタップの操作があるとイヤホンを装着したり外したりする際に触れてしまうので、わずらわしく感じるが、EarFun Airではワンタップ操作がないのでそうした誤操作もほとんどないのがよい。

この他、イヤホンを片方ないし両方とも耳から外すと音楽や動画が一時停止し、再び装着すると再生する「自動装着検出機能」も搭載する。スマホの音楽再生ではもちろんだが、パソコンでYouTubeの動画を観ている際にも有効で、片耳を外すだけで動画が一時停止し、イヤホンを再び装着すると動画が再生する。また、左右いずれかのイヤホンを単独(片耳)で使用することもできる。

スマホやタブレット、PCからイヤホンの設定やコントロールができるアプリはないようなので、アプリを介して細かな設定をしたり、イヤホンの状態を確認したりはできない。スマホなどの機器とペアリングして使うだけのシンプルな仕様となっている。

音質については低音もしっかり出ており、音量を最大に上げても聴きやすい印象を受けた。アクティブノイズキャンセリング(ANC)は搭載されていないが、イヤホンを装着した際に密閉感があり、音楽に没入できる。外音取り込みがないのと、イヤホン本体がそれなりのサイズ感があるので、装着し続けるには不向きな印象だが、装着感自体は悪くないので慣れれば長時間装着しても疲れないだろう。

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イヤホン部分のふくらみがやや大きくそれなりのサイズ感がある


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装着感は悪くない
撮影協力:夢白さやかさん

また、ANCは搭載されていないが、イヤホン本体には4つのマイクが搭載されており、音声通話時に周囲の雑音や騒音を取り除きクリアな通話が可能だ。

カラーバリエーションは、ホワイトとブラックの2色展開。音質や操作性、IPX7の防水性能、急速充電、ワイヤレス充電、最大35時間の長時間再生など、およそ5千円で購入できるワイヤレスイヤホンとしてはかなり優秀だろう。

最後にEarFun Airの開封からペアリングまでを試した動画も紹介する。











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