Xperiaの低価格スマホ!docomoから発売されたXperia Ace II SO-41Bをレビュー

既報通り、NTTドコモが「2021年夏モデル」として4Gに対応したエントリースマートフォン(スマホ)「Xperia Ace II SO-41B」(ソニー製)を5月28日に発売しました。価格(税込)は公式Webストア「ドコモオンラインショップ」など直営店では本体価格が22,000円と低価格なのが魅力です。

また発売時より他社から乗り換え(MNP)の場合には「端末購入割引」によって16,500円OFFの一括5,500円となっているほか、すでに紹介しているように7月16日からは新規契約でも同様に16,500円OFFの一括5,500円となるため、さらに購入しやすくなります。今回はそんなXperia Ace II SO-41Bを実際に試す機会があったため、外観や同梱品、カメラなどの基本機能を中心に写真や動画を交えて紹介します。

なお、発売に合わせて購入キャンペーンも実施され、購入した人にもれなく「簡単ガイドブック」(なくなり次第終了)をプレゼントするほか、Xperia Ace II SO-41Bと純正カバーを購入して2021年7月31日(土)までにプリインストールされている専用アプリで必要事項を入力して応募するとdポイント3,000ポイントをプレゼントしています。

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Xperia Ace II SO-41Bの箱。側面にはIMEIなどが記載されているので、起動しなくなったときのためにも箱を保存しておくか、側面のIMEIなどはメモまたは写真で保存しておくと良いでしょう

Xperia Ace II SO-41Bはソニーブランドの「[[Xperia]]」シリーズにおける低価格なスタンダードスマホで、特にNTTドコモやソニーからは案内はないものの、NTTドコモ限定モデルとなっています。過去にもNTTドコモでは「[[Xperia Ace]]」を発売していたため、その後継機種とも言えます。

パッケージ(箱)は日本国内向けXperiaシリーズの他の製品と同様に白を基調としており、非常にシンプルです。箱を開けると、Xperia Ace II SO-41Bの本体が現れ、その下には「クイックスタートガイド」や「ご利用にあたっての注意事項」といった簡易的な取扱説明書と製品番号のシールが入っています。

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Xperia Ace II SO-41Bの箱を開けたところ


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Xperia Ace II SO-41Bの同梱品。付属はしないものの、購入すると在庫があれば「簡単ガイドブック」がもらえます

同梱品はこれだけでACアダプターやUSBケーブルは入っていないので、USB Type-C接続のACアダプターやUSBケーブルを持っていない場合には別途購入する必要があります。Xperia Ace II SO-41Bの本体は透明な袋に入っており、まずはこれから出します。また画面には若干半透明な保護シートが貼られています。

ただし、この保護シートは左下に剥がしやすいように耳が付いているほか、すぐに剥がれてきますし、そもそもあまり透明度は高くないので本当に初期のみ貼っておける簡易的な保護シートとなっており、画面が傷つくのが心配な人はこちらも購入時に合わせてXperia Ace II SO-41B用の保護フィルムを買っておくと良いでしょう。

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まずはXperia Ace II SO-41Bの本体を透明な袋から出す。最近のXperiaシリーズは上位機種を含めて同じようになっています


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購入時には透明度の低い保護シートが画面に貼られています

ディスプレイはXperiaシリーズとしては珍しく画面上部中央に水滴型ノッチ(切り欠き)が配置されており、アスペクト比9:18.7の縦長な約5.5インチHD+(720×1496ドット)TFT液晶を搭載し、ノッチ部分には1/4.0型の約800万画素CMOS/広角レンズ(F2.0)のフロントカメラを内蔵しています。

ディスプレイの周りの縁(ベゼル)を狭くして持ちやすい大きさとなり、画面は強化ガラス「Corning Gorilla Glass 6」で覆われ、背面パネルはマットな質感のポリカーボネート樹脂、側面はガラス繊維入りのポリカーボネート樹脂(いわゆる「強化プラスチック」)となっており、防水(IPX5およびIPX8準拠)や防塵(IP6X準拠)に対応しています。

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本体右側面中央付近にある電源キーを長押しして電源をオンにします


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電源を入れて初期設定を終えた直後のXperia Ace II SO-41Bのホーム画面(ホームアプリは「Xperia Home」を選択中)


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Xperia Ace II SO-41Bの背面。ブルーは若干緑がかった薄いライトブルーグリーンといった具合です

外観はシンプルで前面も背面もほぼフラットでスクエアデザインとなっており、デザインは洗練されているとは言いにくいですが、価格を考えると質感は悪くはないと思われます。本体カラーは写真のブルーのほか、ホワイトとブラックの3色展開で、側面は背面とユニボディーとなっていて同色ですが、前面のベゼル部分は各色ともにブラックとなっています。

また背面にはおサイフケータイ(FeliCa)のマーク(アンテナ)やリアカメラが搭載され、中央に「SONY」ロゴ、下部に「docomo」や「Xperia」といったロゴと「SO-41B」という型番が記載されています。なお、昨今のスマホのリアカメラは高画素化や大型センサー化が進んでいることもあり、かなり出っ張っていたりしますが、Xperia Ace II SO-41Bのリアカメラ部分はでっぱりはなく、むしろ少し凹んでいます。

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ディスプレイの上には左側に通知用LED、ノッチの上に通話用スピーカー(受話口)、右側に近接センサーと照度センサーが搭載されています

サイズは約140×69×8.9mm、質量は約159g。最近は高性能機を中心に大型モデルが多い中、価格が手頃なだけでなく5.5インチインチサイズと持ちやすいサイズ感もXperia Ace II SO-41Bの特徴となっています。画面の下側のベゼルは多少太めなので誤操作もしにくいのではないかと感じました。

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Xperia Ace II SO-41Bを持ってみたところ


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大きさ比較としてXperia Ace II SO-41B(左)と「Xperia 10 III SO-52B」(中央)や「Xperia 8 SOV42」(右)と並べてみました。Xperia 10 IIIやXperia 8がアスペクト比9:21のシネマワイドスクリーンであることもあり、縦はXperia Ace IIがかなり短いです


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こちらはXperia Ace II SO-41B(左)とXperia 8 SOV42を背面にして横幅を比べたところ。幅はほぼ同じといった印象で、持ちやすさとしてはあまり違いはありませんが、当然ながらXperia 10 IIIやXperia 8などは縦に長いので画面の上の方は指が届きにくいため、片手ですべて操作しようという場合にはXperia Ace IIの方が有利です

主な仕様はMediaTek製チップセット(SoC)「Helio P35」および4GB内蔵メモリー(RAM)、64GB内蔵ストレージ、microSDXCカードスロット(最大1TB)、USB Type-C(USB 2.0)、3.5mmイヤホンマイク端子、4500mAhバッテリー、急速充電(USB PD)、IEEE802.11a/b/g/n/ac準拠(2.4および5.xGHz)の無線LAN(Wi-Fi)、Bluetooth 5.0、NFC、位置情報取得(A-GPSなど)。

また生体認証として指紋認証にも対応しており、本体右側面に配置された電源キーにセンサーが内蔵されています。ワイヤレス充電やハイレゾ音源、ワンセグ、フルセグには非対応ですが、FMラジオには対応しています。指紋センサーは下位モデルだから精度が悪いということはないのかもしれませんが、性能が低いこともあり、少し反応は鈍いように感じました。

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Xperia Ace II SO-41Bの左右側面。右側には音量上下キーや指紋センサーを兼ねた電源キー、Google アシスタントキー、左側にはカードスロットが配置されています


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カードスロットはSIMピンを使わずに爪などを引っ掛けて開けるタイプ。個人的にはSIMピンは持ち歩いていることもあり、この溝に引っ掛けて開けるタイプは自分の爪では開けられないことがほとんどなのであまり嬉しくないです


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Xperia Ace II SO-41Bの上下側面。上側には3.5mmイヤホンマイク端子、下側にはUSB Type-C端子や外部スピーカー、マイクが配置

SIMカードはnanoSIMカード(4FF)スロットが1つのシングルSIMとなっており、携帯電話ネットワークの対応周波数帯は4G LTE方式のBand 1および3、5、12、19、3G W-CDMA方式のBand IおよびV、VI、XIX、2G GSM方式の850および900、1800、1900MHzで、キャリアアグリゲーション(CA)によって最大通信速度は下り262.5Mbpsおよび上り75Mbpsをサポートしています。

NTTドコモ回線の仮想移動体通信事業者(MVNO)で使う場合にはエリア的にほぼNTTドコモと同様に使えますが、仮にSIMロック解除をしてKDDI・沖縄セルラー電話(au回線)やソフトバンク(SoftBank回線)で使うのであれば、au回線だと4GのBand 1と3のみ、SoftBank回線も4GのBand 1と3、3GのBand Iのみと心許なそうです。

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初期設定時にホームアプリを選択することが可能。プリインストールされているのはNTTドコモの「docomo LIVE UX」とソニーの「Xperiaホーム」、「かんたんホーム」。また内蔵ストレージは初期設定直後で17.52GB利用されており、残り45GB以上利用できます

OSはAndroid 11がプリインストールされており、素のAndroidに近いユーザーインターフェース(UI)となっています。また最近のXperiaはかなり独自機能がなくなっており、例えば、昔のソニーのケータイやスマホでは代名詞だった文字入力アプリ「POBox」も搭載されておらず、プリインストールされている文字入力アプリは「Gboard」となっています。

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初期設定で追加を促されるアプリ一覧。すべてチェックを外して次に進めばインストールはされません


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上記の追加アプリをインストールしたなかった場合の初期設定直後のアプリ一覧。個人的には「LinkedIn」がアンインストールできないのに驚き

その他のプリインストールされているアプリはプラットフォーマーであるGoogleの「Gmail」や「マップ(Google マップ)」、「YouTube」など、メーカーであるソニーの「ニュース(News Suite)」など、NTTドコモ系の「ドコモメール」や「dメニュー」、「dマーケット」など、サードパーティー製の「Amazonショッピング」や「Facebook」、「LinkedIn」などとなっています。

プリインストールされているアプリのうちのあんしんセキュリティ、おすすめアプリ、データ保管BOX、はなして翻訳、マクドナルド、遠隔サポート、取扱説明書、地図アプリダウンローダ、Amazon ショッピング、dフォト、dポイントクラブ、d払い、dcard、Disney DX、docomo Application Manager Init.、Facebook、iDアプリ、Kindle、My docomo、News Suite、Xperiaカバー、Xperia使いこなしガイドはアンインストールが可能でした。

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設定の第1階層目。素のAndroidに近いことがわかります。またソフトウェア更新もOSについてはAndroid標準のものになっています


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購入時のソフトウェアには不具合があり、すでにソフトウェア更新が配信されているので適用済み。現時点における最新のビルド番号は「60.1.A.177」。技適マークは電波法に基づく(R)が「006-000951」、電気通信事業法に基づく(T)が「ADF21-00007018」、モデル名は「PM-1331-BV」。なお、中国製(Made in China)となっています


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設定の「バッテリー」画面およびアプリ切り替え画面。電池持ちはなかなか良いと思われました

Xperia Ace II SO-41Bの特徴として低価格や持ちやすいサイズ感の他に挙げるとすると電池持ちの良さとなると思われ、画面サイズが小さめながらもXperiaスマホでは史上最大容量の電池パックを内蔵し(取外不可)、急速充電やバッテリー劣化しにくい機能も搭載されているので安心して長く使えそうです。最後にXperia Ace II SO-41Bを紹介している動画を掲載しておきます。

一方で最も気になったのが動作速度で、普段はハイエンドモデルを利用している筆者としてはちょっと常用は耐えられない印象を受けました。もちろん、価格を考えれば仕方がない点ではあるのかもしれませんし、まったく操作できないというわけではないですが、操作に対して追随性が悪いのでワンテンポ待つ感じがします。

さらに初期状態では操作するとバイブレーションが震えるようになっており、これが鈍く操作していて気持ち悪く感じます。なお、この震える機能は「設定」→「音」からオフにすることは可能です。逆に初期状態ではオフとなっているものの、オンにしたい機能としてはXperiaでは珍しくなった独自機能のひとつである「サイドセンス」です。

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ベンチマークアプリ「Geekbench 5」のCPUと「3DMark」のSling Shot Extreme Unlimited(OpenGL ES 3.1)の結果。それぞれ3回測定した中の中央値で、前者がシングルコアで157、マルチコアで963、後者が538


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設定の「システム」→「ジェスチャー」にて「サイドセンス」などの設定が行えます。また電源キーの2回押しは初期状態では「my daiz」となっていますが、カメラ起動に変更可能。なお、Googleアシスタントキーは「Googleアシスタント」の起動のみに対応し、他のアプリに変更できず、さらに2回押しや長押しにも対応していないのは残念なところ


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左がサイドセンスを起動したところ。サイドセンスはXperia Ace II SO-41Bでは機能をオンにすれば、初期状態で画面右端中央付近を2回連続タップすると起動します。一方、右はDRM情報を確認する「DRM Info」において「Widevine CDM」がL3となっていることを確認した画面

最後にカメラ機能について。リアカメラは以下のデュアル構成で、超広角(ウルトラワイド)や望遠(光学ズーム)には対応していません。モードは写真およびビデオ、ポートレートセルフィー、Google Lens、パノラマとなっており、Xperia 10 IIIなどが対応するナイトモードには非対応です。何枚か撮影した初期設定のままオートにて実際にXperia Ace II SO-41Bで撮影した写真を掲載しておきます。

・1/3.0型の約1300万画素CMOS/広角レンズ(F2.0、35mm換算で25mm)
・1/5.0型の約200万画素CMOS/深度カメラ(F2.4)

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標準カメラアプリのファインダー(撮影時)画面


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左は標準カメラアプリの設定画面。右はAndroid Camera API v2に対応しているかどうかなどを確認するアプリ「Manual Camera Compatiblity」の結果。Android Camera API v2に非対応のため、サードパーティー製カメラアプリでRAW撮影には対応しません


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作例1:屋外/晴れ・風景


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作例2:屋外/晴れ・風景


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作例3:屋外/曇り・花/あじさい


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作例4:室内/蛍光灯・花


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作例5:屋外/夜・風景

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作例6:屋外/夜・風景




【ドコモ スマートフォン「Xperia Ace II SO-41B」の主な仕様】
機種名Xperia Ace II SO-41B
サイズ[高さ×幅×厚さ/㎜]約140×69×8.9mm(最厚部8.9mm)
質量[g](電池含む)約159g
OSAndroid 11
ディスプレイ[サイズ、解像度(横×縦)、方式]約5.5インチTFT液晶
HD+(720×1496ドット)
約1677万色
HDR表示
SoCHelio P35
CPUオクタコアCPU
(2.3GHz×4+1.8GHz×4)
内蔵メモリー(RAM)4GB
内蔵ストレージ64GB
外部ストレージ(最大対応容量)microSDXC(1TB)
リアカメラ[有効画素数/F値]デュアルカメラ[約1300万画素CMOS(F2.0、広角レンズ)+約200万画素CMOS(F2.4、深度カメラ)]
フロントカメラ[有効画素数/F値]シングルカメラ[約800万画素CMOS(F2.0、広角レンズ)]
バッテリー容量4500mAh/17Wh(内蔵電池)
連続待受時間(静止時)[4G(LTE)]約810時間
連続通話時間(LTE)[VoLTE/VoLTE(HD+)/VoLTEビデオコール]約1670分/約1510分/ー
充電時間ポータブルACアダプタ 01kuruko:約205分
ポータブルACアダプタ 02:約165分
ACアダプタ 05:約205分ACアダプタ 07:約150分
接続端子USB Type-C(USB 2.0)
ワイヤレス充電(Qi)
4G(LTE)通信速度(受信時/送信時の最大速度)262.5Mbps/75Mbps
VoLTE/VoLTE(HD+)○/○
WORLD WING[対応ネットワ−ク:LTE/3G/GSM]○/○/○
テザリング同時接続数[Wi-Fi/Bluetooth/USB]10台/4台/1台
Bluetooth○(5.0)
防水・防塵○(IPX5、IPX8)/○(IP6X)
ワンセグ/フルセグー/ー
FMラジオ
おサイフケータイ[FeliCa]/NFC○/○
生体認証○(指紋)
ハイレゾ
スグ電/スグアプ○/○
SIMカードnanoUIM
本体カラーブルー、ブラック、ホワイト
メーカーソニー



記事執筆:memn0ck


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