Edifierの最新モデル「W220T」を試す

EDIFIER INTERNATIONALが展開するオーディオブランド「Edifier(エディファイア)」において左右独立型の完全ワイヤレスイヤホン「Edifier W220T」が2022年8月22日(月)に発売された。

取り扱いは大手Webストア「Amazon.co.jp」や「楽天市場」など。Amazon.co.jpや楽天市場での通常価格(金額はすべて税込)は7,990円となっているが、発売に合わせて限定セールを実施している。

Amazon.co.jpでは2022年8月22日(月)から25日(木)23:59までの期間に20%OFFのクーポンが利用できる。クーポンコードは「TWSW220T」、購入手続き時に適用することで割引が行われ、20%OFFを適用後の価格は6,392円となる。

また楽天市場でも「早割り・W220T 20%OFFクーポン」を配布(https://bit.ly/3delyIx)しており、同じくクーポン適用後は6,392円で販売しているほか、楽天限定特典として別のイヤホン製品やイヤホンの収納バッグのプレゼントキャンペーンも実施している。

なお、これらの割引および楽天限定特典は期間や数量限定となっているため、期間中でも終了する場合があるという。詳しくはAmazon.co.jpや楽天市場の各商品ページで確認して欲しい。

今回はそんなEdifier W220Tをメーカーから提供いただいたので、外観や特徴などを写真や動画を交えながらレビューする。

■開封、同梱品をチェック

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個装箱を手で持ったところ

Edifierは、1996年5月に中国・北京で設立したオーディオメーカーだ。現在では北米や南アメリカ、ヨーロッパ、中東およびアジア太平洋地域で事業を展開しており、世界70カ国以上の代理店を通じて世界中に様々なオーディオ製品を提供している。

当ブログメディア「S-MAX」でも数多く紹介しているEarFun(イヤーファン)のワイヤレスイヤホン「EarFun Air Pro(イヤーファン・エアー・プロ)」では、チューニングを手がけていたのがEdifierだ。

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EarFun Air Proの充電ケースの内側に「Tuned by EDIFIER」の記載

実は、この時Edifierも「Edifier TWS NB2 Pro」というEarFun Air Proとほぼ同等の製品を開発・販売しており、いずれの製品とも2社による協業製品だったようだ。

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個装箱表面(画像=左)と裏面(画像=右)


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個装箱側面


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横にスライドして内箱を取り出す


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内箱の蓋を開けたところ


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すべての内容物

コンパクトな個装箱の裏面には、4つの特徴や電池持ち、内容物について記載されている。内箱を取り出して内容物を確認する。
イヤホン本体の他に、
・充電ケース
・USBケーブル(USB Type-C)
・安全上の重要事項の用紙
・Manual(取扱説明書)
これらが同梱する。

カナル型イヤホンではなく、インナーイヤータイプのイヤホンのため、イヤーチップは同梱していない。また、ACアダプタも同梱していないため別途用意する必要がある。

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小さく折りたたまれた「安全上の重要事項」の用紙は25の言語で記載されている


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取扱説明書の日本語ページ


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取扱説明書の日本語ページ(コントロール)

取扱説明書は全83ページのかなり小さな冊子で、多言語で記載されている。日本語を含め1言語あたり3ページの説明だけとなっている。日本語ページは19ページから21ページとなっており、「オン/オフ」「ペアリング」「リセット」「充電ケース」「コントロール」の5項目について説明されているのだが、とにかく冊子自体が小さく、文字もかなり小さいため読めたものではない。さすがにこれは酷すぎる。

ちなみに後述するアプリにも「ユーザーマニュアル」があるが、そちらも文字サイズは小さい。画面のピンチイン/アウトで拡大表示ができるため、小冊子の取扱説明書ほどではないが、わざわざ拡大しなくてもきちんと見えるようにしてほしい。

■本体の操作や仕様をチェック

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充電ケース正面


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充電ケース正面に搭載されているインジケーター


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充電ケース背面


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充電ケース背面に搭載されているボタン


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充電ケースの蓋を開けたところ


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充電ケース内側の記載


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充電ケースを手に乗せたところ

充電ケースおよびイヤホンは光沢仕様で、ブラックは周囲の景色がハッキリと写り込むほどだ。ただし、充電ケースの手触りはさらさらとした質感ではなく、また手の中にすっぽり収まるサイズ感で、握りやすさやグリップ感がそれなりにあるため、滑りやすくはない印象だ。

外出中も使ってみたが、充電ケースをカバンから取り出す際に落としそうになることはほとんどなかった。さらに、充電ケースの蓋は片手でも簡単に開閉でき、イヤホンの取り出しやすさや収納のしやすさも良好だ。また、イヤホンの充電端子部分に保護フィルムは貼られていないため、すぐに充電することができる。

充電ケース正面のLEDインジケーターは、白、緑、オレンジに光り、ペアリング時やイヤホンを収納して開閉時、充電時それぞれに状態を知らせてくれる。ちなみに充電中はオレンジに点灯し、充電が完了すると消灯する。

イヤホンのバッテリー容量は35mAh×2(左右1つずつ)、充電ケースのバッテリー容量は350mAhとコンパクトさ故にワイヤレスイヤホンの中でもそれほど大容量ではないものの、イヤホン単体で約6時間、充電ケースと併用で最大24時間の連続再生が可能だ。さらに、約15分の充電で約120分(2時間)の再生が可能な急速充電にも対応している。

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イヤホンを手に乗せたところ


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イヤホンの内側


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イヤホンの外側。イヤホンにLEDランプは搭載していない


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ドライバ(スピーカー)内蔵部分。イヤーチップ不要のインナーイヤータイプ


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内側に感圧式のセンサー(ピンチエリア)を搭載


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外側にはEdifierのロゴ

イヤホンはドライバ(スピーカー)が搭載されている部分から棒状の柄が伸びたいわゆる「スティック型」や「うどん型」と呼ばれる形状で、スティック部分は細い。イヤホンの内側には、「ピンチエリア」の他「L」(左)と「R」(右)の記載がある。本体のカラーバリエーションは「ブラック」と「ホワイト」の2色展開。

一般的なワイヤレスイヤホンの「タッチ」操作ではなく、「ピンチ」操作に対応している点が大きく異なる。センサー部分(ピンチエリア)に指を当て、スティック部分を2本の指で挟むようにして操作をする。感圧式センサーのため、触れる程度ではなくややプレッシャー(圧力)をかける必要がある。

タッチ操作のワイヤレスイヤホンに慣れていると最初はかなり使い難いが、操作のコツを掴めば、こちらの方が誤操作はし難いというメリットがある。

デフォルト(初期設定状態)の操作は以下の通り。
●音楽再生の操作
・LRとも1回ピンチ:再生と一時停止
・LRとも2回ピンチ:曲送り
・LRとも3回ピンチ:曲戻り

●通話の操作
・LRとも1回ピンチ:受話・終話
・LRとも2秒長ピンチ:着信拒否

●音声アシスト機能の操作
・LRとも2秒長ピンチ:音声アシスタント(GoogleアシスタントまたはSiri)の起動

ピンチ操作は専用アプリを介してダブル(2回)とトリプル(3回)および長押しの操作変更が可能で、シングル(1回)ピンチの操作変更はできない。また、操作オフの設定もできない。この辺りはスクリーンショットと共に後述する。

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イヤホンを装着した状態

装着方法は、耳穴にスポッと挿しこむ。一般的なカナル型のワイヤレスイヤホンのように耳穴に入れてから少しひねって固定させる装着方法とは異なる。装着感は特に違和感を抱くようなこともなく、自然なフィット感だ。耳への圧迫感はなものの、簡単には落ちない程度に固定される。

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Androidスマホ(シャオミのMIUI 12)のBluetooth設定画面

ここからはペアリングの操作方法について簡単に解説する。Androidスマートフォン(スマホ)では、Bluetoothの設定に進み、利用可能なデバイスに表示される「EDIFIER W220T」をタップしてペア設定をするだけだ。

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Windows 10のBluetooth設定画面

Windows 10のパソコン(PC)では「Bluetoothとその他のデバイス」の画面でBluetoothをオンにした後→「Bluetooth またはその他のデバイスを追加する」→「Bluetooth マウス、キーボード、ペン、オーディオ、またはその他の種類の Bluetooth デバイス」を選択し「EDIFIER W220T オーディオ」が表示されたらクリックする。次の画面で「接続」をクリックし、正常に接続できれば「完了」をクリックすればペア設定が完了する。

Windows 10PCの場合は、「EDIFIER W220T」と「EDIFIER W220T オーディオ」が表示されるが、必ず「EDIFIER W220T オーディオ」を選択するようにしよう。

また、「EDIFIER W220T オーディオ」が表示されない場合は、イヤホンを充電ケースに収め、充電ケース背面のボタンを3秒間押してみよう。すると、PCの画面に「EDIFIER W220T オーディオ」が表示されるのでそれを選択すれば正常にペアリングできる。

ペアリングした機器と別の機器とペアリングする際は、既にペアリングしているすべての機器のBluetoothをオフにすることで、イヤホンがペアリングモードに移行する。

イヤホンはIP54の防水・防塵性能を備えている。Bluetoothはバージョン5.3、A2DP、AVRCP、HFPのプロファイルに対応している。Snapdragon Soundをサポートし、対応コーデックはaptX Adaptive、aptX、SBC。また、aptX Voiceにも対応しており、内蔵のデュアルマイクとCVCノイズキャンセリングテクノロジとあわせて、高品質な通話性能を実現している。

aptX Adaptiveは最大24bit/96kHzの高いビットレートと低遅延を両立したコーデックで、ハイレゾ音源の再生に対応している。実は、かなり先端技術を詰め込んだ製品仕様となっている。

■Edifier Connectアプリ

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左が製品シリーズ選択画面、右が「Wireless Series」を選択した場合の製品リスト画面

ここからは、専用アプリ「Edifier Connect」について見ていこう。スマホにアプリをインストールした後、アプリを起動すると「Wireless Series」「Noise Cancellation Series」「NeoBuds Series」「STAX SPIRIT Series」の4シリーズのバナーのうち「Wireless Series」をタップする。その後に表示される製品リストから「W220T」をタップ、推移した画面で「接続」をタップする。

アプリとW220Tの連携は、スマホとW220Tを接続する必要がある。また、アプリはユーザー登録やメールアドレスの登録をすることなく利用できたが、この辺りの仕様は今後変更されるかもしれない。

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「EDIFIER W220T」の画面(画像=左)、「サウンドエフェクト」の画面(画像=中央)、「ゲームモード」の画面(画像=右)

製品と連携できると「EDIFIER W220T」の画面に推移する。こちらがホーム画面となるが、画面は右にスクロールして「サウンドエフェクト」と「ゲームモード」の画面に切り替えることができる。

「サウンドエフェクト」画面では、「クラシック」「ポップ」「classical」「ロック」の4種類から好みを音質を選択できる。「ゲームモード」の画面ではゲームモード(低遅延モード)のオン/オフの切り替えが可能だ。いずれの画面において、右上の「設定」アイコン(歯車マーク)をタップすることで「設定」画面に移動できる。

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「設定」画面

「設定」画面では「製品名」の編集の他、
・ユーザーマニュアル
・プロンプト音レベル設定
・製品の電源を切る
・時限シャットダウン
・制御設定
・Pressure sensitivity
・Bluetooth settings
・出荷時設定
これら8つの項目からそれぞれの設定変更などができる。

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「ユーザーマニュアル」の画面

「ユーザーマニュアル」では、前述の同梱品マニュアル(取扱説明書)同様、「オン/オフ」「ペアリング」「リセット」「充電」「コントロール」の5つの項目の説明を閲覧できる。それぞれの項目をタップして表示を開いたり閉じたりでき、画面をピンチイン/アウトすることで表示の拡大および縮小が可能。

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「プロンプト音レベル設定」の画面(画像=左)、「時限シャットダウン」の画面(画面=中央)、「Pressure sensitivity」の画面(画像=右)

「プロンプト音レベル設定」は、イヤホンのピンチ操作をした際の通知音のレベルが設定できる。「時限シャットダウン」は電源オフのタイマー設定ができるというもので、10分、20分、30分、60分、90分およびタイマーオフから選択できる。

「Pressure sensitivity」は、ピンチ操作の反応レベルを画面下のスライドバーで変更できる。デフォルトでは「8」になっており、最小0から最大15まで1ずつレベルを調整できる。数字が大きくなるほど軽いピンチで反応するため、タッチ操作に近付く感覚だ。

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「制御設定」の画面

「制御設定」ではイヤホンのピンチ操作のカスタマイズができる。前述の通りダブル(2回)、トリプル(3回)および長押しの操作変更ができる。

いずれも選択できる操作は、
・前の作品
・次のトラック
・ゲームモードスイッチ
・ボリュームアップ
・ボリュームダウン
・音声アシスタントを起こします
の6種類で、左右それぞれのイヤホンに設定できる。「操作オフ」の機能を割り当てることはできない。

やや日本語の表現に違和感はあるが、だいたいは理解できるレベルだろう。アプリに対応していることで、操作の変更やサウンドエフェクトで音質変更などができるのはありがたい。多機能でありながらもシンプルなアプリであることも好感が持てる。

一方で、サウンドエフェクトは少し物足りなさを感じるため、プリセット以外のイコライザー機能の充実を期待したい。また、ピンチ操作のカスタマイズもシングル(1回)ピンチの設定や、操作オフの設定にも対応してほしいと思った。

音質に関しては、低音重視ではないものの、低音域もしっかりと出ている印象だ。大音量にも対応しておりMAX音量は大きめだが、音割れや音の歪みはほとんどなく、大音量でも聞き疲れしにくい音質だと感じた。

前述のように実は先端技術が詰め込まれており、アプリ対応でカスタマイズも可能な製品であることを考えると1万円を大きく切る7,990円はかなりお買い得な製品だといえる。カナル型イヤホンが苦手な人はもちろん、インナーイヤータイプのイヤホンを使ったことがない人も、この機会にぜひ試してみてほしい。

最後に、開封からBluetoothのペアリング、試聴した感想などの動画と、専用アプリ「Edifier Connect」を操作しながら解説した動画を紹介するので参考にしてほしい。


S-MAX:aptX Adaptiveやピンチ操作、専用アプリにも対応した完全ワイヤレスイヤホン「Edifier W220T」を開封!製品仕様や同梱品、音質、操作などをチェック【レビュー】


S-MAX:Edifier(エディファイア)製品向け専用アプリ「Edifier Connect」を「Edifier W220T」と連携させて解説【レビュー】


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[Image] QRコードアプリ名:Edifier Connect
価格:無料
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開発者:
バージョン:
Android 要件:
Google Play Store:https://play.google.com/store/apps/details?hl=ja&id=com.edifier.edifierconnect

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[Image] QRコードアプリ名:Edifier Connect
価格:無料
カテゴリー:ユーティリティ
開発者:BEIJING EDIFIER TECHNOLOGY CO.,LTD.
バージョン:7.7.6
iTunes Store:https://itunes.apple.com/jp/app/id1403293252?mt=8

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