物理QWERTYキーボードスマホの灯は消えず!Unihertzの新作スマホ「Titan Slim」をじっくり紹介

既報通り、Unihertzが開発しているパソコンなどのキーボードで採用されているQWERTY配列の物理キーボードを搭載したスマートフォン(スマホ)「Unihertz Titan」シリーズの新モデル「Unihertz Titan Slim」の一般販売を開始しています。

一般販売は同社の公式Webサイト( https://www.unihertz.com/ja-jp/collections/all-products/products/titan-slim )のほか、日本では大手Webストア「Amazon.co.jp」にて行われており、価格はAmazon.co.jpでは45,999円(税込)、公式Webサイトでは329.99ドル(為替レート1ドル140円換算で約46,200円)となっています。

これまでのUnihertz TitanシリーズはQWERTYキーボード以外にもタフネスボディーと正方形ディスプレイが特徴でありましたが、今回のUnihertz itan Slimは特に防水・防塵・耐衝撃に関する記述がなく、画面も正方形から一般的なスマホに近い長方形に変更されており、過去にTCLが「BlackBerry」からブランドライセンスを取得して発売した「BlackBerry KEY2」(BlackBerry KEY2 LE含む)を想起するような外観となっています。

そんなUnihertz Titan Slimですが、Unihertzの他の製品と同様に一般販売前にクラウドファンディングで開発資金を募っており、筆者も出資していたため、先日、そのクラウドファンディングでのリワード品としてのUnihertz Titan Slimが届いていましたので、今回から前後編に分けて実機でのレビューをお送りいたします。

まずレビュー前編となる本記事ではパッケージ(箱)を開封し、同梱品や外観を写真を交えて紹介し、さらにスペックやプリインストールアプリなどの基本機能についても解説していきたいと思います。

【外観と基本的な性能】

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Unihertz Titan Slimの正面(左側)と背面(右側)

Unihertz Titan SlimはUnihertzのAndroidスマホで、基本的なスペックはミドルレンジ程度ながら最大の特徴としてBlackBerryシリーズを彷彿とするQWERTY配列の物理キーボードをディスプレイの下に搭載したストレート型モデルとなります。

今でも少数派ではあるものの、根強いファンのいる物理QWERTYキーボードスマホ好きにとっては待望の製品で、開発がアナウンスされたものの、頓挫してしまったBlackBerryの新機種の悲報から途絶えてしまうのではないかと心配されていたストレート型の物理QWERYキーボード搭載スマホの救いになれるかもしれない1台なのです。

まずは現在の一般的なスマホとは大きく異なる姿を持つ本機の外観を画像でチェックしていきます。

正面にはタッチパネルに対応した約4.2インチ液晶ディスプレイに加え、その下に本機を象徴する物理QWERTYキーボード(システムキー含めて35キー)、さらにホームキーの機能を兼ねた指紋センサー、通話用スピーカー、約800万画素CMOSフロントカメラ、近接センサー、通知用LEDが配置されています。

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Titan Slimのキーボード。通常は両手で持ってプチプチと押して入力します

背面には約4,800万画素CMOSリアカメラとフラッシュライト、そして背面中央の右よりの部分にNFC Type A/Bのアンテナがあります。昨今のミドルレンジ以上スペックのスマホには複数カメラが搭載されていることが多い中、シングル構成のカメラというのはちょっと珍しいかもしれません。

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Unihertz Titan Slimの天面(画像上側)と底面(画像下側)

本体上側面には動画撮影など用のノイズキャンセリングマイク、赤外線ポート、下側面にはUSB Type-C端子と通話用マイク、外部スピーカーがあります。

イヤホンやヘッドフォンなどを接続するための3.5mmジャックはなく、有線でこれらの機器を利用する場合は同梱のUSB Type-C接続のイヤホンを利用するか、同梱の3.5mmジャック・USB Type-C変換アダプターを使用する必要があります。

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Unihertz Titan Slimの左側面(上側)と右側面(下側)

左側面にはSIMカードスロット2基とプログラマブルキー(自由にアプリや機能を登録して簡単に起動できるようにできる)、右側面には音量キーと電源キーがあります。

2つのSIMカードスロットは独立しており、両方ともnanoSIM(4FF)カードサイズで、どちらのスロットにもmicroSDカードなどの外部ストレージカードをセットすることはできません。つまり、Unihertz Titan Slimは外部ストレージスロットは非搭載です。

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Titan SlimのSIMカードスロット。非防水なのでトレイにパッキンがありません


<Unihertz Titan Slimの主な仕様>
Sチップセット(SoC)MediaTek製「Helio P70」(オクタコアCPU)
内蔵メモリー(RAM)6GB
内蔵ストレージ256GB
ディスプレイ4.2インチWXGA(768×1280ドット)液晶
バッテリー容量4100 mAh
OSAndroid 11
携帯電話ネットワークの対応周波数帯GSM(2G)対応バンド2/3/5/8
WCDMA(3G)対応バンド 1/2/4/5/6/8/19
TDSCDMA(3G)対応バンド 34/39
CDMA2000(3G)対応バンド BC0/BC1
FDD/TDD LTE(4G)対応バンド 1/2/3/4/5/6/7/8/12/13/17/18/19/20/25/26/28A/B28B/34/38/39/40/41/66
その他のネットワーク機能Bluetooth 4.1、無線LAN 802.11 a/b/g/n/ac準拠(2.4GHz/5GHz)
本体外形約146.85×67.6×12.75mm
本体重量約204g
GPSGPS/BDS/GLONASS
本体カラーブラック
その他の機能FMラジオ、指紋センサー、物理QWERTYキーボード、キーボード部スクロールセンサー、NFC


【ホーム画面とプリインストールアプリ】

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Titan Slimのホーム画面

続いてホーム画面やプリインストールされているアプリを紹介します。Unihertz Titan Slimのホーム画面は上記画像の1枚だけでDiscover(多くのAndroidスマホのホーム画面で左側にあるニュースなどが表示される機能)もありません。またホーム画面にセットされているアプリはすべてGmailやGoogle検索、GoogleマップなどのAndroid向けのGoogleアプリのみが配置されています。

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Unihertz Titan Slimのアプリケーションドロワー

プリインストールアプリはGoogleアプリの他にFMラジオに加え、Unihertzのスマホではお馴染みの学生モード(キッズモード)やリモートコントロールフェアリー(赤外線リモコンアプリ)、ツールボックス(コンパスやルーペ、騒音計などの計測ツールなどがひとまとめになっているアプリ)などがプリインストールされており、それら以外にサードパーティー製アプリはありません。

また文字入力(IME)アプリはこれまでのUnihertz Titanシリーズと同様に「Kika-Keyboard」がプリセットされています。このようにホーム画面やプリインストールアプリは上記の通り、GMS(Google Mobile Service)によるGoogleの各種アプリやUnihertzのスマホではお馴染みのものが用意されている程度で非常にシンプルな構成となっています。

【同梱品およびおまけの記念品】

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Titan Slimの本体と同梱品

本体以外の付属品としてはTPU製の本体保護カバー(あらかじめ本体に取り付け済み)や画面保護フィルム2枚(1枚はあらかじめ本体に貼り付け済み)、USB Type-Cケーブル、3.5mmジャック・USB Type-C端子変換コネクター、USB充電器、SIMピン、ユーザーマニュアル、保証書が同梱されています。

またクラウドファンディングへ参加したバッカー向けには追加でレザーホルスター(Unihertzの公式Webサイトにて29.99ドルで販売中)がアドオンで24.99ドルに割引されていたので追加しました。

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「Titan Pocketレザーホルスター」かなりしっかりとした作りをしています

というわけで、今回は外観や同梱品、ホーム画面たプリインストールアプリなど紹介をお送りしました。次回は実際に本機を使って気が付いたポイントをまとめて紹介する予定ですので、お楽しみに。



記事執筆:河童丸


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