日本国内の移動体通信事業者(MNO)の4者対応を謳う超多芸なモバイル&ホームルーターをレビュー!まずは外観や基本機能から |
既報通り、富士ソフトが5G NR方式におけるNSAだけでなくSAやローカル5Gにも対応したモバイルルーター「+F FS050W(型番:FS050WMB1)」を2023年2月15日(水)より順次販売開始しています。販路はAmazon.co.jpやひかりTVショッピング、ヨドバシカメラ、ビックカメラなどのECサイトおよび量販店となっています。
価格(金額はすべて税込)はオープンながら希望小売価格は38,280円となっており、ヨドバシカメラやビックカメラなどでは38,280円の10%(3,828ポイント)還元で実質負担額34,452円となっているほか、記事執筆時点におけるAmazon.co.jpでは9%割引の34,800円で販売されています。
富士ソフトといえば、日本国内向けにモバイルルーターやAndroidなど向けの日本語入力(IME)アプリの「FSKAREN」を開発、・販売していますが、モバイルルーターの新製品となるF+ FS050Wは新たに5Gに対応しただけでなく、モバイルルーターとしては珍しくeSIMにも対応し、nanoSIMカード(4FF)スロットとのデュアルSIMをサポートしています。
またオープン市場向けメーカー版(いわゆる「SIMフリー」製品)ながらも日本国内の移動体通信事業者(MNO)の4者(NTTドコモ、KDDI・沖縄セルラー電話、ソフトバンク、楽天モバイル)への対応を謳っている“キャリアフリー”モデルとなっており、テザリング時のLAN側もより高速なWi-Fi 6に対応しています。
さらにユニークな機能として前機種「F+ FS040W」と同様に電池パックを外した状態で電源に接続して外部からの電源供給のみで稼働が可能で、これによって室内に設置しての固定機としての運用や自動車からの電力供給で動作する「カー・モード」機能を搭載しているほか、ローカル5Gへの対応など、モバイルルーターであるものの、あらゆるシーンでの利用が可能な非常に多芸な端末となっています。
このようにユニークな運用ができる特長の多いルーターということで、筆者も金欠気味ながらも実際に購入してみましたので、前後編に分けてレビューをお送りしたいと思います。まずは前編として+F FS050Wの外観や同梱品、基本性能などを紹介したいと思います。
【同梱品と外観、基本スペックの解説】
まずはさっそく開封の儀を執り行い同梱品を確認します。内容物としては+F FS050W本体と電池パック、USB Type-Cケーブル、マニュアル類が入っていました。
余談ですが、筆者は「ガイアースネットショップ」から取り寄せをしたのですが、お店のサービスなのか前機種の+F FS040W用のUSB充電器とUSB Type-Cケーブルが同封して送られてきました。
+F FS050Wのパッケージには充電器が付属しておらず、別途用意するか既に持っている手持ちのものを利用することになるため、個人的にはありがたかったです。ちなみに+F FS040W用のケーブルや充電器は単品で購入すると、合計で2,500円以上するので以外に大きいのです。
本体前面側には非タッチパネルのディスプレイ(画面サイズ非公表)と電源キーがあります。電源キーには通知用LEDランプが一緒になっており、電源投入時などに点灯し、ネットワーク通信時やバッテリー残量が少ない時など、本機のコンディションに合わせて異なる色で点灯します。
背面カバーは外すことができ、容易にバッテリーの交換が可能なほか、SIMカードの交換やストラップの取り付け(後述)、および本体の初期化を行うためのリセットスイッチへのアクセスもここから行います。
なお、本機はデュアルSIM対応機ですが、nanoSIMカードとeSIMの組み合わせのみの対応なので、SIMカード自体は1枚しかセットができません。
本体天面側にはストラップホール、底面側にはUSB-TypeC端子(USB 3.2)があります。本機の充電(給電)やパソコン(PC)に直接接続しての利用(USBテザリング)が可能です。
本体左側面には操作ロックキー(長押しで右側面のキーの誤操作を防ぐ操作ロック機能が利用できる)、右側面にはSELECTキーとENTERキーがあります。
本機のディスプレイはタッチパネルではなく、「画面内の各項目をSELECTキーで一つずつカーソルを動かして、ENTERキーで決定する」、という操作形態となっています。
1つ前の項目へ戻る際にも「戻る」の項目を選択して、ENTERで決定して戻るといった操作になるため、初めは戸惑うかもしれませんが、一部のモード選択などはショートカットも用意されているため、すぐに慣れることができると思います。
本体サイズ | 高さ 約120mm × 横幅 約74mm × 本体厚 19mm |
本体重量 | 約198g(バッテリー取り付け時) |
動作対応環境 | 動作温度範囲:0~35℃ 動作湿度範囲:5~95%(結露なきこと) |
保管対応環境 | 補完温度範囲:-20 ~ 60℃ 保管湿度範囲:5~95% (結露なきこと) |
対応周波数(モバイル回線) | 5G:n1(2.1GHz)/n3(1.7GHz)/n28(700MHz)/n77(3.7GHz)/n78(3.5GHz)/n79(4.7GHz) 4G:B1(2.1GHz)/B3(1.7GHz)/B8(900MHz)/B18(800MHz)/B19(800MHz)/B26(850MHz)/B28(700MHz)/B39(1.9GHz)/B41(2.5GHz)/B42(3.5GHz) |
通信方式・速度(無線LAN) | IEEE802.11a/54Mbps IEEE802.11b/11Mbps IEEE802.11g/54Mbps IEEE802.11n(Wi-Fi 4)/300Mbps IEEE802.11ac(Wi-Fi 5)/867Mbps IEEE802.11ax(Wi-Fi 6)/1201Mbps ※2.4GHz帯/5GHz帯対応(ベストエフォート) 最大同時接続数32台 |
セキュリティ | WPA-PSK/WPA2-PSK/WPA3-SAE |
電源・バッテリー | 4000mAhリチウムイオンポリマー電池(着脱対応) バッテリーを取り外しての外部からの電源供給のみで動作可能 推奨電源:AC100V/9V(DC)/2A(USB PD対応) |
その他 | カー・モード、据え置きモード、モバイルモード切り替え対応、デュアルSIM対応(eSIM+nanoSIMカード)、専用の設定用アプリ(Android/iOS対応)あり |
【下準備とセットアップ】
本機の電源の初回投入時にスマートフォン(スマホ)など向け設定用アプリ「F+ SmartApp」のダウンロード先のリンクのQRコードが表示されますが、後からいつでも再表示可能なほか、アプリ配信マーケット「Google Playストア」や「App Store」で「FS050W」などと検索すれば「F+ SmartApp」がすぐに出てきますので、慌ててインストールしなくても大丈夫です。
また本機とのWi-Fi接続はスマホの場合、接続用のQRコードを読み取っての接続か、従来通りのSSIDとパスワードでの接続となります。なお、下記画像の状態で「QRコードで接続」からだと、手軽に接続できます。
また「プロファイルの自動設定」でサポートする仮想移動体通信事業者(MVNO)の対応する携帯電話サービスを拡大したほか、通信料表示に関する不具合を修正した新しいファームウェア(Ver.1.0.9)が配信されているので、+F FS050W本機と接続した状態でPCやタブレット、スマホのWebブラウザーからルーターの設定メニューにアクセスして「アップデート」の項目から「オンラインアップデート」を選択することで、アップデートを適用することができます。
あらかじめPCなどで更新ファイルをダウンロードし、PCからオフラインアップデートを行うこともできますが、慣れない人にはオンラインアップデートの方がスムーズです。
アップデートについては本機では自動更新の設定がデフォルトでオンになっているので、自身がない人はアップデートが自動で適用されるのを待つのもいいでしょう。
というわけで、まずは同梱品や基本スペックの解説、接続の手順などを紹介しました。次回は、本機独自の機能や、実際に使ってみて感じた点などを解説していきたいと思います。
アプリ名:+F SmartApp
価格:無料
カテゴリ: ツール
開発者:FUJISOFT
バージョン:1.0.1
ANDROID 要件:9以上
Google Play Store:http://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.fsi.plusfmobile
アプリ名:+F SmartApp
価格:無料
カテゴリ:ユーティリティ
開発者:FUJISOFT Inc.
バージョン:1.0.1
条件:iOS 15.0 以降
iTunes Store:http://itunes.apple.com/jp/app/id6444282193?mt=8
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記事執筆:河童丸
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