高性能なペンタブレット「Huion Inspiroy Dial 2」をレビュー!

パソコン(PC)やスマートフォン(スマホ)などに接続してペンで絵を描いたり、アイデア出しやプロット作成してり、メモを手書きしたりできるペンタブレット(以下、ペンタブ)や液晶タブレット(以下、液タブ)。

これまでにもいくつかの製品を紹介してきましたが、今回はHuion Animation Technology(以下、Huion)よりペンタブ「Huion Inspiroy Dial 2」をご提供いただいたので開封して外観や同梱品、描き心地などをレビューしていきたいと思います。

なお、Huion Inspiroy Dial 2はHuionの公式Webショップでは価格は通常20,999円(金額はすべて税込)、現在はセール価格で16,999円となっています。また総合Webショップ「Amazon.co.jp」では20,999円で販売されています。

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Huionは2011年に設立されたペンタブや液タブなどの手書き入力デバイスの設計や製造、販売を行っている会社で、特に絵を描くことに特化した液タブやWeb会議でも使える板状タブレット、アナログ絵のためのトレース台などがラインナップされています。

今回、紹介するHuion Inspiroy Dial 2は同社のペンタブ「Inspiroy Dial」シリーズにおける第2世代製品となっており、 2つのダイヤルコントローラーが装備されているため、デザインは少々無骨ですが、それぞれに機能を割り当て作業効率の向上が見込めます。

またアップグレードされたバッテリー不要のペンは「PenTech 3.0」技術を搭載し、ペン使用時の押し込み感がなく、タブレットの作業域にペン先との摩擦を感じる描き心地で、よりアナログに近い書き心地を実現できるとのこと。

【Huion Inspiroy Dial 2を開封してみた】

パッケージ(箱)もなかなかしっかりしており、開封して同梱品を並べると以下のようになります。なお、クイックスタートガイドは日本語や英語を含む11ヶ国語に対応しています。

<Huion Inspiroy Dial 2の同梱品一覧>
・Huion Inspiroy Dial 2ペンタブレット本体
・電池不要ペン
・USB-Cケーブル
・ペンホルダーPH05F(ホルダー内に、標準ペン先×5、フェルトペン先×5、ニブクリップ)
・クイックスタートガイド

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Huion Inspiroy Dial 2の同梱品一覧


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付属の電池不要ペンなど

続いてHuion Inspiroy Dial 2の本体を紹介していきます。前述通り、見た目は少し無骨な印象を受け、サイズはカタログスペックで約356.6×207 ×8mm、質量は約710gとなっており、ペンタブとしては比較的大きめだと思います。

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本体裏面、各種認証マークとシリアルナンバーのシールが貼られています


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本体側面、電源ボタン、Bluetoothボタン(小さい丸いボタン)とUSB-Cポートが確認できます


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Huionのドーナツ型ペンホルダーは真ん中の穴にペンを立てる使い方と、溝にペンを寝かせる使い方ができます。筆者が地味に気に入っている構造です


【Huion Inspiroy Dial 2をセットアップしてみた】

続いてHuion Inspiroy Dial 2をPCと接続していきます。先にPCとHuion Inspiroy Dial 2を付属のケーブルで接続しておきます。ペンタブ側はUSB-C、PC側はUSB-Aで接続します。

なお、Bluetoothでのワイヤレス接続にも対応していますが、筆者の手元にPC側に挿すレシーバーがなかったため、今回は有線にて使用します。

また今までに利用していた液タブやペンタブなどの入力デバイスがある場合はそれらのドライバーをあらかじめアンインストールしておく必要があるのでご注意ください。

続いて公式Webサイトのドライバー配布ページ( https://www.Huion.com/jp/index.php?m=content&c=index&a=lists&catid=16&myform=1&down_title=Inspiroy%20Dial%202 )より利用しているOSに合ったドライバーをダウンロードしてインストールします。ドライバーはWindowsおよびmacOS、Linuxに対応しています。

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インストール画面

ドライバーのインストールは1分ほどで完了します。ドライバーをインストールすると、Windowsではユーティリティーにて作業領域設定やショートカットボタンの設定、筆圧感度設定が行えます。

HUIONInspiroyDial2-08-Utilityユーテリティー画面

このユーティリティーはいつでも呼び出せるので使用しながら徐々に自分好みの設定にしていくことができます。また「筆圧感度設定」はソフトからハードまで5段階の設定がプリセットされているので、設定のカーブがよくわからなくても簡単に設定できます。

さらにユーティリティーは設定を保存しておくことができるので、2台以上のPCで設定を共有したい場合や万が一に備えておけるのは嬉しいです。

続いて筆者が使用しているPCのディスプレイはEIZO製「EV2730Q」は解像度が1920×1920ピクセルの正方形となっているため、マッピングの調整をします。操作エリアが仕様では10.5×6.56インチなので、これに合わせて1920×1200ピクセルで壁紙作成し、マッピングしました。

マッピングはユーティリティーで行います。起動したら[ペンタブレット]-[作業領域]からウィンドウサイズ合わせ用の特製壁紙をガイドラインにしてエリアの設定をします。

この設定は10.5:6.56(おおむね16:10の比率)のモニターを利用している場合には必要ありませんし、少しくらい比率が違うくらいならあまり気にならないかも知れませんが、大幅に違うと操作感がとても悪いので自分の使用しているモニター解像度を確認して設定すると良いと思います。

またユーテリティー画面では作業領域の回転が行えるので、ショートカットキーを右側にして使いたいニーズにも対応しています。これでこのHuion Inspiroy Dial 2で操作できる領域が画像のピンク色の部分のみとなりました。

【実際にCLIP STUDIO PAINTで試し描きしてみた】

このようにケーブルを接続し、ドライバーをインストールしたらHuion Inspiroy Dial 2でペン入力できるようになっていると思います。準備ができましたので、実際にペンで描いていきす。

アプリケーションは普段から利用している「CLIP STUDIO PAINT」です。以下に試し書きをしたキャプチャーをした動画を掲載しておきます。


実際にHuion Inspiroy Dial 2を使用してみての感想は、タブレット面とペン先(標準ペン)の摩擦がさらっとしてますが、ペン先が滑っていってしまわない描き心地となっており、なかなか描きたいところに線が引けると感じました。

過去使用したペンタブでは専用のフィルムなどを貼ったり、ペンタブにコピー用紙を1枚貼り付けて摩擦を増すなどのカスタムをしていましたが、Huion Inspiroy Dial 2ではそういった工夫は必要無さそうです。ただこれは個人の描き癖がかなり影響するので、必要になる人もいるかと思います。

また普段常用しているのは液タブなのですが、少し慣らせば、Huion Inspiroy Dial 2ならペンタブでも最初のラフから最後の仕上げまで描けそうだと思いました。その他、設定や配線も簡単なため初心者にも優しく、2つのダイヤル(中央を押してファンクションスイッチボタンも対応)と6つのショートカットキーで作業効率を求める方にもオススメできそうです。

<Huion Inspiroy Dial 2の主な仕様>
製品名Inspiroy Dial 2
型番Q630M
サイズ約356.6×207×8mm
質量約710g
本体色ブラック
インターフェースUSB-C
ワイヤレス接続Bluetooth 5.0(通信距離5〜10m)
ショートカットキー6個(プログラム可能なエクスプレスキー)
ダイヤル2個(ファンクションスイッチボタン対応)
バッテリー容量1300mAh
消費電力0.3W
充電時間5V/1A:約2.5時間
5V/0.5A:約4.5時間
待機時間約18時間
ペン技術バッテリー不要電磁共振
作業領域PCモード:266.7×166.7mm(16:10)
Androidモード:166.7×83.35mm(18:9)
圧力レベル8192レベル
ペン解像度5080 LPI
読取速度300PPS〜
読取可能高さ10mm〜
傾き検知±60°
OSサポートWindows 7以降(有線)、Windows 10以降 64bit(有線&Bluetooth)、macoS 10.12 (有線)、macoS 10.13以降(有線&Bluetooth)、Chrome OS 88以降(有線&Bluetooth)、Android 6.0以降(Bluetooth)、HarmonyOS 2.0以降(Bluetooth)、Linux/Ubuntu 20.04 LTS(有線)
梱包内容ペンタブレット、電池不要ペン、USB-Cケーブル、ペンホルダーPH05F。標準ペン先×5、フェルトペン先×5、ニブクリップ、クイックスタートガイド




記事執筆:Hisumi


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