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新ゲーミングスマホ「ASUS ROG Phone 9」をファーストインプレッション! |
既報通り、ASUS JAPAN(以下、エイスース)は26日、同社が展開するゲーミングブランド「ROG(Republic of Gamers)」の新商品として5G対応ゲーミングスマートフォン(スマホ)「ROG Phone 9(型番:AI2501)」および「ROG Phone 9 Pro(型番:AI2501)」、「ROG Phone 9 Pro Edition(型番:AI2501)」(ともにASUSTeK Computer製)を日本向け製品を2025年3月28日(金)に発売すると発表しました。また発売に先立って3月26日(水)10時より予約販売を順次開始しています。
各機種ともにオープン市場向けメーカー版(いわゆる「SIMフリーモデル」)で、日本向け製品はおサイフケータイ(FeliCa)に対応しており、内蔵メモリー(RAM)および内蔵ストレージ、本体色はROG Phone 9が12GB RAM+256GBストレージモデルのファントムブラック(型番:ROG9-BK12R256)とストームホワイト(型番:ROG9-WH12R256)、ROG Phone 9 Proが16GB RAM+512GBストレージモデルのファントムブラック(型番:ROG9PRO-BK16R512)、ROG Phone 9 Pro Editionが24GB RAM+1TBストレージモデルのファントムブラック(型番:ROG9PRO-BK24R1T)となっています。
販路はROG Phone 9およびROG Phone 9 Pro Editionが公式Webショップ「ASUS Store
価格(金額はすべて税込)はオープンながらも希望小売価格ではROG Phone 9が159,800円、ROG Phone 9 Proが189,800円、ROG Phone 9 Pro Editionが239,800円とのこと。なお、ROG Phone 9 Pro Editionは数量限定での販売となり、ROG Phone 9 Proに冷却機能を強化したサブウーファー搭載の外付けクーラーであるAeroActive Cooler X Pro」とバンパーケース「Aero Case」、トラベルポーチが付属します。
その他、ROG Phone 9シリーズの発売を記念し、ASUS StoreではROG Phone 9シリーズ本体と対象アクセサリーを同時購入すると、対象アクセサリーが15%割引となるキャンペーンを実施するほか、ROG Phone 9シリーズを購入した人に先着順でナイロン製かばん「ROG Archer Carry Bag BC1004」をプレゼントするとのこと。本記事ではそんなROG Phone 9をエイスースよりお借りしたので、ひと足先に開封して外観や同梱品、基本機能などを写真や動画を交えて紹介したいと思います。
ROG Phone 9シリーズはASUSが展開するゲーミング向けROGブランドを冠したゲーミングスマホ「ROG Phone」の新機種で、昨年発売された前機種「ROG Phone 8」と「ROG Phone 8 Pro」(ROG Phone 8 Pro Edition)に続いてベースモデルとProモデルが用意されており、新たにチップセット(SoC)にQualcomm製のハイエンド向け「Snapdragon 8 Elite Mobile Platform」を搭載してより高性能になっています。
また冷却性能も向上して高負荷なゲームも長時間に渡ってより安定してプレイできるほか、ディスプレイのリフレッシュレートが最大185Hz(ゲーミング機能「Game Genie」利用時)に向上し、バッテリーも5800mAh(2900mAh×2)に大容量化され、さらにリアカメラにはソニーのモバイル向けイメージセンサーブランド「LYTIA」の大型センサーを採用するなど、全体的に性能が強化されており、さらに日本など向けにシリーズ初のeSIMを採用しています。

ROG Phone 9の箱を開けたところ。まずはじめに保護ケースやクイックガイドなどが収納されたスリーブケースが現れます。その下にROG Phone 9本体、そしてさらに下にACアダプターとUSB Type-C to Cケーブルが納まっています
また日本向け製品はROG Phone 8シリーズに続いておサイフケータイ(FeliCa)にも対応しています。なお、ROG Phone 9とROG Phone 9 Proの違いはRAMやストレージのほか、両機種ともにROG Phone 8 Proに続いて背面にミニLEDによるドット表示機能「Anime Vision」が搭載されていますが、このLEDの数がROG Phone 9では85個(白:17×5)、ROG Phone 9 Proでは648個(白:19×27+赤:5×27)となっており、新たにAnime Visionにて簡単なゲームがプレイできるようになっています。
ROG Phone 9の箱は黒を基調としており、最近の同梱品が非常に少なくて薄くて小さい箱が多い中ではまだかなり厚みのある大きめとなっています。箱を開けると、まずは保護ケースやクイックガイドなどが入ったケースがあり、その下にROG Phone 9本体、さらに下にACアダプターとUSB Type-C to Cケーブルが収納されています。またROG Phone 9本体は紙製の保護材に包まれています。同梱品はROG Phone 9本体のほか、ACアダプターやUSB Type-C to Cケーブル、保護ケース、SIMピン、クイックガイドなどの紙類となっています。

製品製造番号(IMEI)などが記載されたシールを剥がしたところ。ROG Phone 9は背面の中央にROGのロゴが記載され、下部に「REPUBLIC OF GAMERS」と横書きで書かれており、縦にした状態にデザインされています。一方、ROG Phone 9 Proは横向きデザインで、横にした状態で左下にROGのロゴや「REPUBLIC OF GAMERS」が控えめに記載されています
本体右側面にある電源キーを長押しして起動し、初期設定を行います。なお、初期設定時にeSIMに対応していることが示され、eSIMの設定ができるようになっています。また初期設定で追加されるアプリは「Google ドライブ」と「Google TV」の2つのみでかなり少なく、Google アカウントやASUS アカウントへのログイン、パスキーや生体認証の設定、データコピーなどの多くはスキップできるので、面倒な場合はスキップして後で設定すれば良いかと思います。
画面は上部中央にパンチホールを配置したアスペクト比9:20の縦長な約6.78インチFHD+(1080×2400ドット)LTPO AMOLEDディスプレイ(約388ppi)で、パネルにはフレキシブル有機EL「Samsung E6 AMOLED」が採用されており、通常利用時は1〜120Hzの可変リフレッシュレートに対応し、設定から最大165Hzに変更できるほか、ゲームプレイで便利な約26個のアシストツールを使用できる「Game Genie」機能の利用時には最大185Hzにすることが可能となっています。
また720Hzタッチサンプリングレートや常時表示機能「Always-On display(AOL)」、HDR10をサポートし、明るさはピーク時で2500nits、標準時で1600nitsとなっており、10bitカラー(1億800万色表示)で色域はDCI-P3で107.37%、sRGBで145.65%、NTSCで103.16%、色差はDelta-E<1となっているとのこと。画面は強化ガラス「Gorilla Glass Victus」(Corning製)で覆われ、防水(IP5XおよびIP8X)や防塵(IPX6)に対応しています。
さらにパンチホール部分には約3200万画素CMOS(1/3.2型、RGBW、1画素0.7μm、4in1)+広角レンズ(F2.5、焦点距離25mm)のフロントカメラが内蔵され、顔認証に対応しているほか、生体認証としては画面内指紋センサーを搭載しています。サイズは約163.8x77x8.9mm、質量は約227gで、ハイエンドスマホかつゲーミング向けの冷却システムや特殊ボタン、LEDなどといったハードウェア的な要素が多く追加されていることもあり、さすがに最重量級となっています。
とはいえ、筆者も含めて最重量級なプレミアムスマホやゲーミングスマホをこれまでにも使ったことがある場合には慣れていると思われるので、そこまで「重い!」とか「でかい!」というほどではありません。また背面パネルは光沢仕上げとマット仕上げを巧みに組み合わせた未来的な質感で、指紋は目立ちませんし、特にマット仕上げの部分は結晶化したナノテクスチャーで作られており、シルクのような少しザラザラした手触り感じで良い感触に思います。
外観はROG Phone 8シリーズを踏襲しており、画面占有率94%の狭額縁デザインによってスマホとは思えないほどの圧倒的な映像美でゲームや動画鑑賞を楽しむことができます。なお、過去の機種と比べると、ROG Phone 8が約163.8×76.8×8.9mmおよび約225g、ROG Phone 7が約173×77×10.3mmおよび約239gなので、ROG Phone 8とほぼ同じ、ROG Phone 7よりは小さく軽いといってとなっています。
また側面には電源キーや音量上下キー以外にAirTriggerを搭載し、ゲームでのショートカットとしての機能以外にも新たにAirTriggerをカメラ機能利用時にシャッターボタンとして使用する新機能も追加されています。一方、リアカメラは以下のトリプル構成で、ROG Phone 8シリーズに続いて6軸ジンバルシステム「ハイブリッドジンバルスタビライザー4.0」を搭載し、光学手ブレ補正の角度が前機種の3°から5°に強化され、より安定したブレの少ない撮影が可能となっています。
<ROG Phone 9>
・約5000万画素CMOS(Sony製「Lytia 700」、1/1.56型、1画素1.0μm、4in1、PDAF)+広角レンズ(F1.9、焦点距離23.8mm、6P、Gimbal OIS)
・約1300万画素CMOS(1/3.0型、1画素1.12μm)+超広角レンズ(F2.2、画角120°、焦点距離12.7mm、光学0.5倍)
・約500万画素CMOS+マクロレンズ(F2.4)
<ROG Phone 9 Pro>
・約5000万画素CMOS(Sony製「Lytia 700」、1/1.56型、1画素1.0μm、4in1、PDAF)+広角レンズ(F1.9、焦点距離23.8mm、6P、Gimbal OIS)
・約1300万画素CMOS(1/3.0型、1画素1.12μm)+超広角レンズ(F2.2、画角120°、焦点距離12.7mm、光学0.5倍)
・約3200万画素CMOS(1/3.2型、1画素0.7μm、4in1、PDAF)+望遠レンズ(F2.4、焦点距離23.8mm、光学3倍、デジタル30倍、OIS)


標準カメラアプリの簡易設定画面とその他のモード。モードは「写真」および「動画」、「ポートレート動画」、「ポートレート」、「AI流し撮り」、「PROモード」、「夜景」、「マクロ」、「パノラマ」、「ライトトレイル」、「PROビデオ」、「スローモーション」、「タイムラプス」があります
冷却システム「GameCool 9 Cooling System」を搭載し、本体内部を5つのゾーンに分けて部品が配置されており、それぞれがSoCから迅速に熱を逃がす部分と逃がした熱を本体外側に伝導させる部分、外に出た熱を本体から逃がす部分の3つで構成され、SoCを中央部分に配置して窒化ホウ素などを使って360°から冷却し、さらに面積が57%増加したグラファイトシートに伝導させて熱を外に逃がすようになっているということです。これにより、前機種よりも冷却性能が20%向上して最大12%温度を低く保てるとしています。
さらに本体の外側の熱は外付けファンのAeroActive Cooler X Proを利用することによってさらに効率よく排熱でき、前機種の外付けファンよりもファンブレードの直径が12.5%長くなり、空気の流れが大幅に増加したとのことで、拡張された熱伝導材と組み合わせることによって取り付けていない場合と比べて冷却効率が最大29%向上し、激しいゲームをプレイしても本体の熱が高くならないように保てるようになっています。またサブウーファーも搭載しており、低音性能が124%向上しているため、スマホとは思えない圧倒的な重低音でのゲーム・動画・音楽などを楽しむことができます。
加えてまたAeroActive Cooler X Proのデュアルボタンにゲームの操作を割り当てることによってまるでゲームパッドで操作しているかのような快適な操作性と触覚フィードバックを可能にします。他にも専用ケース「ROG Chill Case」も用意され、このケースには複合蒸気チャンバー(CVC)技術を活用して真空環境における低沸点の特性を利用して蒸気サイクルを最適化し、最大17%の大幅な温度低下が可能になり、AAA(いわゆる莫大な開発費を投じて作られた)のゲームをプレイしても最高のパフォーマンスを維持しながら本体の温度を低く維持できます。
その他の仕様は急速充電「QC5.0」および「PD3.0」(最大65W)、ワイヤレス充電「Qi 1.3」(最大15W)、USB Type-C端子×2(DisplayPort 1.4、OTG)、Wi-Fi 7に対応したIEEE802.11a/b/g/n/ac/ax/be準拠(2.4および5、6GHz)の無線LAN、Bluetooth 5.4、NFC、位置情報取得(A-GNSSなど)、加速度センサーおよび近接センサー、環境光センサー、ジャイロスコープ、電子コンパスなど。なお、A-GNSSはGPS(L1、L5)およびGlonass(L1)、Galileo(E1、E5a)、BeiDou(B1i、B1c、B2a)、QZSS(L1、L5)、NavICといった衛星システムをサポートしています。

ROG Phone 9の上下側面。上側にはサブマイクとアンテナライン、下側には3.5mmイヤホンマイク端子とUSB Type-C端子、外部スピーカー、nanoSIMカードスロット、メインマイク(送話口)、アンテナラインが配置されています

nanoSIMカードスロットをSIMピンで引き出したところ。なお、nanoSIMカードが2枚装着できますが、eSIMを利用する場合にはnanoSIMカードスロット2が利用できなくなるので、nanoSIMカードを入れる方は注意してください
SIMはnanoSIMカード(4FF)スロットが2つとeSIMでデュアルSIMデュアルVoLTE(DSDV)をサポートし、携帯電話ネットワークの対応周波数帯は以下の通り。バッテリー駆動時間はWi-Fi通信時で約15.7時間、モバイル通信時の4Gで約16.1時間、5Gで約13.8時間、連続通話時間は4G(VoLTE)で約4524分、3Gで約2292分、連続待受時間は5Gで約438時間、4Gで約458時間、3Gで約382時間、充電時間は約46分。RAMはLPDDR5X(9600Mbps)、内蔵ストレージはUFS4.0となっているとのこと。
5G NR (SA/NSA): n1, n2, n3, n5, n7, n8, n12, n18, n20, n25, n26, n28, n38, n40, n41, n48, n66, n77, n78, n79
4G LTE: Band 1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 17, 18, 19, 20, 25, 26, 28, 32, 34, 38, 39, 40, 41, 42, 43, 48, 66
3G W-CDMA: 800, 850, 900, 1700, 1900, 2100MHz
2G GSM: 850, 900, 1800, 1900MHz
また音響面ではデュアルステレオスピーカー(マルチマグネット式)や3.5mmイヤホンマイク端子、マイク×3、ハイレゾ音源(32bit/384KHz)、Dirac Virtuo、AudioWizard、Qualcomm aptX AdaptiveおよびaptX Losslessに対応。一方、付属の保護ケースは少し頼りない感じもするのですが、デュアルフロントスピーカーのような音響を実現する「オーディオリダクション」をサポートするために加工が施されているということなので、サードパーティー製のケースだとこうした機能をサポートしていない可能性はあるので注意したいところです。なお、オーディオリダクションは「設定」→「音とバイブレーション」にてオン・オフが行えます。
OSはAndroid 15 with ROG UIをプリインストールしており、AIを活用した機能として「AI電話翻訳」や「AI文字起こし」、「AI壁紙」、「AI画像検索」機能を搭載し、Googleの「かこって検索」なども利用可能で、2年間のOSバージョンアップと5年間のセキュリティアップデートを保証するということです。またゲームのパフォーマンスを最大限に高めるための統合管理アプリ「Armoury Crate」やGame Genie機能を搭載しており、例えば、アイテムの自動収集やスキルを自動的に上げることができる「X Sense 3.0」やゲーム内に表示されたテキストを認識して攻略情報を検索したり、日本語翻訳したりできる「AIGrabber」などが使用可能で、AI機能を用いた最適なゲーム環境を提供します。ただし、X Sense 3.0、X Capture 2.0の機能は特定のアプリでのみ使用可能とのことです。


拡張機能には「モバイルマネージャー」や「Game Genie」、「ツインアプリ」、「エッジツール」、「OptiFlex」、「クリップボードツールバー」、「ジェスチャー操作」、「カメラのクイック起動」、「スリープ時のショートカット」、「片手モード」、「背面タップ」、「AirTrigger」、「ヘッドアップ通知をフローティングウィンドウで開く」、「スクリーンレコーダー」、「スクリーンショット」、「ポケットモード」、「手袋モード」などがあります


デバイス情報と認証情報。ROG Phone 9は型番「ASUSAI2501B」で、ROG Phone 9およびROG Phone 9の日本向け認証番号は電波法に基づく工事設計認証(R)が「020-240371」、電気通信事業法に基づく技術基準適合認定(T)が「ADF240109020」

ベンチマークアプリ「AnTuTu Benchmark」の結果(3回測定した総合スコアの中央値)。スコアは総合で287万0868点、CPUが63万0299点、GPUが120万8098点、MEM(メモリー)が51万0957点、UXが52万1514に。また測定前に本体温度が27.8℃でしたが、測定後には42.9℃と、15.1℃上昇してそこそこ熱くなっていました
最後にROG Phone 9のパッケージを開封して外観や同梱品、基本機能などを動画で紹介しておきます。このようにROG Phone 9やROG Phone 9 ProはUSB Type-C端子が2つあったり、ゲームなどに使えるAirTriggerボタンが搭載され、冷却システムも外付けファンを含めて充実しているなど、最近ではここまでがっつりとゲーミングに振ったスマホは減っているだけにそうした機能が欲しいという場合には唯一無二の存在になりつつあるので継続して日本で発売されるのはありがたいところでしょう。
またROG Phoneシリーズとしてはおサイフケータイに対応する2世代目であり、そうは言っても普通にも使えるようになっているのも嬉しい点です。逆にパンチホールが配置されてしまったり、ROG Phoneシリーズも若干は普通に使えるスマホに寄ってきているのは気になるところではありますが、スペック的には当然ながら過去最高ですし、ROG Phone 8やROG Phone 8 Proからは悪く言えば、無難な変更とも言えますが、良く言えば正統進化なのでより高い性能の機種が欲しいならオススメだと思いました。
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記事執筆:memn0ck
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