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ドコモが開発中の次世代通信規格とは?

千葉・幕張メッセにおいて10月1日(火)から5日(土)までアジア最大のIT・エレクトロニクスの総合展示会「CEATEC JAPAN 2013」が開催されています。

その中で、NTTドコモが現在研究・開発中としている新世代の通信規格となる「次世代移動通信 5G」について資料などを展示していました。そこで、今回の記事では、この2020年に実装予定だという“ちょっと未来”の通信規格「5G」について紹介します。

○そもそも「次世代移動通信 5G」ってなんですか?
次世代移動通信 5Gとは、現行のNTTドコモが提供しているLTE規格による通信サービス「Xi(クロッシィ)」(3.9G)から2つ先の世代となる通信規格で、トラフィック(回線を流れるデータ)量が将来1000倍以上になるであろうと予想し、それに耐えうる回線容量と通信速度を大幅に向上させる通信技術です。なお、NTTドコモでは、LTEの次の「LTE-Advanced(LTE-A)」で「4G」としています。
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次世代移動通信 5Gの概要。

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NTTドコモの3G以降の移動通信システムの進化。



○ざっくりとした仕組みの説明
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次世代移動通信 5Gのおおまかな仕組み。

現在携帯電話に利用している低周波帯(800MHzや1.5GHz、2GHzなど)のマクロセルと、高周波帯(3GHzや5GHz、10GHzなど)のマイクロセルを併用して配置することで、広い範囲を効率よくユーザーが利用できるようにするしくみとなっています。マイクロセルを密に配置するという点ではPHSに比較的近い発想でのエリア配置の考え方となります。


○現在の通信方式との違いをシミュレーターーで確認
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5G世界のリアルタイムシミュレーター。

新宿駅付近を仮想したシミュレーターの画像が用意されていましたのでご覧ください。

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新宿駅付近を想定したシミュレーター画面(上段が5G)。

シミュレーター画面下段の方では大きいセル(基地局)が1つで多数のユーザーをカバーしています。これに対し、上段の5Gでは大きいセルの横に小さいセル(小型基地局)を多数配置し、基地局1局あたりに抱えるユーザー数分散して抑えています。

通信速度も今後の開発でさらに増速化するので、速度と回線容量を強化を同時に行うことができるのがわかります。

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大小の基地局がそれぞれ負担を分け合っています。


説明員によると、サービスの開始は2020年を目標にしているとのこと。筆者が興味本位で「東京五輪合わせとか狙ってますか?」と訊いたところ、「もちろん、それもサービスインにあたってのキャッチーな謳い文句として考えてます。」という返事が返ってきました。

なお、今回のこのNTTドコモの「次世代移動通信 5G」は、CEATEC JAPAN 2013の優れた出展内容を表彰する「CEATEC AWARD 2013」で、総務大臣賞を受賞しています。

まずは、NTTドコモでは2015年に本格導入予定のLTE-Advanced、そして、今回の次世代移動通信 5Gへと快適な通信をめざして導入されていくことだと思います。よりストレスなく快適に使える通信規格が実用化されるのが楽しみですね!

記事執筆:河童丸


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CEATEC JAPAN 2013 ( シーテック ジャパン 公式サイト )