下り最大220MbpsのWiMAX 2+対応モバイルWi-Fiルーター「Speed Wi-Fi NEXT WX01」をチェック! |
UQコミュニケーションズ(以下、UQ)が発売した世界初の4×4 MIMO(フォーバイフォーマイモ)によって現時点では国内最速の下り最大220Mbpsで利用できる高速通信サービス「WiMAX 2+」に対応したモバイルWi-Fiルーター「Speed Wi-Fi NEXT WX01」(NECプラットフォームズ製)。
発売日はパールホワイトが先週3月5日(木)、ディープブルーが昨日3月12日(木)で、販売価格は公式Webストア「UQ WiMAXオンランショップ」では2年契約に加入しておトク割提供時で単体で2,800円、クレードルセットで4,800円でしたが、発売記念セールでそれぞれ800円および2,800円となっており、既存のWiMAXサービス(WiMAX 2+サービスは含まず)を利用しているユーザー向けの「WiMAX 2+史上最大のタダ替え大作戦」の対象です。
今回、このSpeed Wi-Fi NEXT WX01を手に入れましたので、まずは簡単にパッケージと屋内だけでなく屋外における5GHz帯の無線LAN(Wi-Fi)で利用する方法、そして、簡単に既存機種と速度測定の比較をしてみましたのでまとめて紹介したいと思います。
Speed Wi-Fi NEXT WX01はモバイルでは世界初となる4本のマルチアンテナに対応した4×4 MIMOによって下り最大220Mbpsで利用でき、すでに販売されているキャリアアグリゲーション(CA)技術によって下り最大220Mbpsになる「Speed Wi-Fi NEXT W01」(以下、W01)がまだ商用ではソフトウェア的に対応していないため、初の下り最大220Mbps対応製品となります。また、NTTドコモのCA対応製品による下り最大225MbpsのLTE-Advancedサービス「Platinum 4G」が3月下旬に開始予定であるため、現状では国内最速です。
パッケージは本体のほか、充電など用のmicroUSBケーブルやACアダプター、取扱説明書、保証書、SIMカードが付属し、別売りのクレードルがあり、こちらはクレードルセットで購入した場合にはついてきます。本体カラーはパールホワイトと写真のディープブルーの2色が用意されていますが、クレードルはホワイトの1色のみで、クレードルには取扱説明書と保証書が同梱されています。
クレードルには充電用のmicroUSB端子のほか、100BASE-TXおよび1000BASE-Tに対応した有線LAN端子も搭載されており、前面には充電などを示すLEDランプがあります。装着はSpeed Wi-Fi NEXT WX01の本体にあるmicroUSB端子にクレードルのmicroUSB端子を挿す形になるので少し脱着を繰り返すと心配な印象も受けます。
Speed Wi-Fi NEXT WX01では本体に状態を表示するディスプレイが搭載されており、その下に右から電源キーおよびSELECTキー、SETキーが並んでいます。また、電源オンの状態でも通信できる状態と、通信できない休止状態があり、電源オフ時から通信できるまでの状態には約1分かかり(WiMAXやWiMAX 2+のWANの電波を掴むまで)、休止状態から通信できる状態には約15秒(同じくWANの電波を掴むまで)かかりました。
電源を入れるには電源キーを長押しし、一度、通信できる状態になった後は通信できる状態と休止状態がそれぞれ電源キーの長押し(約2〜3秒)で切り替えられ、さらに押し続けると(約5〜6秒以上)電源がオフになります。
電源が入った状態でSELECTキーを押すと各種状態が確認できたり、ファームウェア更新や一部設定などが行え、例えば、SELECTキーを押して「機能設定」をSETキーで選択し、「通信量表示設定」をONにしておくと目安ではありますが、利用したデータ通信量がディスプレイに表示されるのでオススメです。
サイズは約109×66×9mm、質量は約97gで、クレードルのサイズは約117×27×37mm、質量は約55g。最近のスマートフォン(スマホ)としてはすっかりかなり小型な部類になっている「iPhone 5s」と比べてもさらに小さいです。
同じメーカーの前モデル「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ NAD11」が約109×65×8.2mm、質量が約81gなので少し厚くなった程度。その他の詳細な製品仕様や外観写真などはすでに紹介している以下の記事を参照してください。
・UQコミュニケーションズ、世界初の4×4 MIMO対応モバイルWi-Fiルーター「Speed Wi-Fi NEXT WX01」を発表!CA非対応ながらWiMAX 2+で下り最大220Mbpsを実現 - S-MAX
・世界初の4×4 MIMOでヤ倍速な下り最大220MbpsのモバイルWi-Fiルーター「Speed Wi-Fi NEXT WX01」を写真で紹介【レポート】 - S-MAX
Speed Wi-Fi NEXT WX01が対応した下り最大220Mbpsを最大限に活かすにはやはりパソコン(PC)なら安定したUSBケーブルでとなりますが、せっかくのWi-Fiルーターですし、UQでは少し前に発売されたSpeed Wi-Fi NEXT W01に続き、周波数的により空いている5GHz帯のWi-Fiに屋内だけでなく屋外でも利用できるように対応したため、5GHz帯を利用できるように設定したいと思います。
というのも、Speed Wi-Fi NEXT WX01は購入時には通常の2.4GHz帯で利用するようになっており、5GHz帯は無効になっていますので、まずはこれを設定から有効にします。5GHz帯を有効するにはパソコンやスマホなどからSpeed Wi-Fi NEXT WX01にUSBまたはWi-Fiで接続し、Webブラウザーで「クイック設定Web」( http://192.168.179.1/ )にアクセスして行います。なお、後述するスマホなど(AndroidおよびiOS)向けアプリでも設定可能です。
5GHz帯における利用の注意事項が表示されるので確認して「OK」を選択
さらに「OK」を押してから画面左上に表示される「保存」を選択
後は5GHz帯に対応したパソコンやスマホなどで接続すればOKです。なお、Speed Wi-Fi NEXT WX01では電源を切ったり、再起動したりすると自動的に2.4GHz帯に戻ってしまいます。
5GHz帯が無効になるわけではないので、最後の無線LAN帯域切替を変更すれば良いだけですが、それでもいちいちクイック設定Webから行なうのは面倒なので、無線LAN帯域切替はSpeed Wi-Fi NEXT WX01の本体でも行えるので覚えておくと良いでしょう。
5GHz(屋外)にした場合にはバッテリー表示の左側に「5GHz」のアイコン、5GHz(屋内)にした場合にはさらに「5GHz」の上に家のアイコンが表示されます。なお、利用チャネル確認中は環境にもよりますが、おおよそ1分程度かかるようです。
また、5GHz(屋内)は休止状態から復帰させた場合にSpeed Wi-Fi NEXT WX01の本体にて屋内であるかどうかが通知され、Speed Wi-Fi NEXT WX01で操作しなければしばらく経つと自動的に2.4GHz帯に戻ってしまいます。
一方、5GHz(屋外)は利用時に他に屋外で5GHz帯が使える環境にあるかどうかを確認するDFSのためにチャンネルサーチを行い、これが約1分ほどかかります。
ただし、5GHz(屋外)は休止状態から戻してもチャンネルサーチこそ行われるため、使えるまでに約1分ちょっと(休止するまでの約10〜15秒を加え)かかりますが、継続して利用できるのでかばんの中に入れたままスマホなどのアプリでリモード起動して使う場合には5GHz(屋外)が便利かなと思われます。
スマホなど向けアプリはWi-Fi WALKER WiMAX 2+ NAD11などと共通で「NEC WiMAX 2+ Tool」でAndroid用とiOS用があり、さきほどの5GHzの有効化や各種バッテリーや電波状態の状態表示、リモード起動などが行えます。
せっかく5GHzを有効にしたので簡単にWi-FI WALKER WiMAX2+ NAD11とスピードテストの比較をしてみました。場所は東京都杉並区にある筆者宅(マンション室内)で、窓際にモバイルWi-Fiルーターを起き、屋内なので5GHz帯でスマホ(NTTドコモ版「GALAXY S5 SC-04F」)で接続してアプリ「ドコモスピードテスト」を3回ずつ行いました。なお、Speed Wi-Fi NEXT WX01では5GHz(屋外)と5GHz(屋内)の両方で測定しましたが、あまりピーク速度は変わらなかったので屋内の数値を並べています。
機種 | 利用周波数帯 | 下り速度 Mbps | |||
1回目 | 2回目 | 3回目 | 平均 | ||
Speed Wi-Fi NEXT W01 | 2.4GHz | 30.03 | 30.91 | 30.88 | 30.61 |
5GHz | 56.78 | 58.69 | 60.78 | 58.75 | |
Wi-Fi WALKER WiMAX2+ NAD11 | 2.4GHz | 28.78 | 25.38 | 26.40 | 26.85 |
5GHz | 48.03 | 50.98 | 47.65 | 48.89 |
どちらかと言えば、4×4 MIMOによる効果よりも5GHz帯の影響のほうが大きいような感じもありますが、それでも同じ5GHz帯で比べても場所が住宅街ではありますが、ある程度4×4 MIMOによるマルチパスが効いているようでおよそ1.5倍になっています。
また、少し外に出て測定してみたところ下りなら80Mbpsを超えるような場所もいくつかあり、最高88.73Mbpsまで出ていました。ビルが多い都市部ならマルチパスがより効果が出そうなので次回はいくつかの場所で速度測定をした結果を紹介したいと思います。
記事執筆:memn0ck
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