Appleが次期スマホなど向けプラットフォーム「iOS 9」を発表! |
Apple(アップル)は8日(現地時間)、開発者向けイベント「WWDC 2015」をアメリカ(米国)のサンフランシスコにあるモスコーンセンターウェストにて開催し、スマートフォン「iPhone」シリーズやタブレット「iPad」シリーズなど向けのプラットフォーム「iOS」の次期バージョン「iOS 9」を発表しています。
開発者向けベータ版が同日6月8日から提供開始され、一般ユーザー向けベータ版が今年7月から、さらに正式版は今秋に提供予定。
アップデート対象機種はiOS 8と同じで、iPhone 4S以降およびiPad 2以降、iPod touch(第5世代)の合計15機種。アップデートの価格は無料。
iOS 9では比較的マイナーチェンジという印象で、音声ナビゲーションサービス「Siri」の改善や次の操作を予測してナビゲーションしてくれる「Proactive Assistant」、新しい標準機能にノートアプリ「Notes」やニュースアプリ「News」が追加され、細かな改善としては効率化によるバッテリー駆動時間の延長などのさまざまな変更があるということです。
ただし、iPad AirやiPad Air 2、iPad mini 2、iPad mini 3ではマルチタスクが強化され、特にiPad Air 2では画面分割機能が導入されます。
イベントでは同社CEOのティム・クック氏が司会およびおおまかな概要を紹介し、各担当者が説明を行なうという従来通りのスタイルで進行されました。クック氏はアプリ配信マーケット「App Store」はすでに1000億ダウンロードを達成し、開発者への支払いが300億ドルに達していることを紹介。
そして、各プラットフォームのおおまかな説明を行ったクレイグ・フェデリギ氏からはiOS 8がすでに利用されている機種の83%に達し、ライバルのAndroidが最新の5.x(開発コード名:Lollipop)の12%と比べて圧倒的に最新バージョンになっていることを紹介。
そして、iOS 9が発表され、まず紹介されたのがSiriで、この1年でさらに40%正確に進歩したとし、iOS 9では「去年、ユタで撮った写真をみせて。」といった自然な会話のような質問にも応えてくれるようになったということです。また、見た目も良くなってるとのこと。
また、新機能として操作から次を予測して推奨してくれるProactive Assistantが導入されることを紹介し、実際にデモを行いました。例えば、ホーム画面から左になぞると、Proactive Assistantの推測によるオススメが表示され、連絡を取る人や使うアプリ、見るWebページなどをまとめて表示してくれます。事前にAndroidの「Google Now」と似た機能が導入されるという噂があったのはこれでしょうか。
デモでは寝室で目覚めて穏やかに瞑想をしようと思ったところにさっそくフィル・シラー氏からメールが届き、Siriで「後で通知して。」と指示すると、届いたメールの内容を解読して、リマインダーに追加し、続いて、エクササイズをするという生活の中の自然な流れを再現していました。
なお、これらの推測に使われるデータはAppleでは収集しないことを明言し、Apple IDとの紐付けやサードパーティー製アプリへの情報共有などはぜず、匿名で処理しており、識別子はランダムで情報はユーザーがコントロールできるとしていました。
次にSiriやSpotlight検索からサードパーティー製アプリのデータを検索できる検索用APIも提供され、よりiOSとアプリが一体となって使えるようになるとしています。
新しい標準アプリとしてNotesとNewsが追加。また、既存アプリもMapsが経路検索(日本では非対応)や近くの検索などに対応するなどします。
NotesはWebページのクリッピングや画像の貼り込みなどに対応し、これまでのメモから大幅に機能が強化され、新規に搭載されるNewsはいわゆる日本では「SmartNews」などに代表されるニュースクリッピングアプリで、Financial Timesなどのさまざまな媒体が参加するということで、米国や英国、オーストラリアから提供開始されます。
さらにマルチタスクが強化され、特にiPadでは画面分割機能にも対応します。これにより、Webページを見ながらメモを取ったり、動画を見ながらメールをしたりといったことが可能となります。
マルチタスクの強化は2段階あり、完全に画面分割できる機能はiPad Air 2のみに対応し、サイドバーに違うアプリを表示するだけの機能はiPad AirおよびiPad Air 2、iPad mini 2、iPad mini 3の4機種が対応します。
デモでは画面表示を2つに区切り、それぞれに表示しているアプリを切り替えながら操作していました。また、キーボードの改良が行われ、キーボード上にコピーやペーストのボタンが用意されるほか、2本指でキーボード上を触るとポインター(矢印)が移動できるようになります。
この他、電池持ちは同じ機種でも低消費電力モードの強化でさらに3時間延長できる機能やパスコードの数字を4桁から6桁に増やし、iCloudの2段階認証といったセキュリティーの強化、各種Kit(SDK)の更新、中でもReplayKitなどのゲーム用APIなどを標準で提供するとのこと。また、OSのアップデート方法を変更し、必要な空き容量が約1.3GBと小さくなっているとしています。
アップデート対象機種はiPhone 4SおよびiPhone 5、iPhone 5c、iPhone 5s、iPhone 6、iPhone 6 Plus、iPad 2、iPad 3、iPad 4、iPad Air、iPad Air 2、iPad mini、iPad mini 2、iPad mini 3、iPod touch(第5世代)の合計15機種。
記事執筆:memn0ck
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