ASUSが発表会「Zenvolution」で新フラッグシップスマホ「ZenFone 3」シリーズなどを発表! |
ASUSTeK Computer(以下、ASUS)は30日(現地時間)、台湾・台北にて2016年5月31日(火)から6月4日(土)まで開催される展示会「COMPUTEX TAIPEI 2016」に合わせてプレスカンファレンス「Zenvolution」を実施しました。
同社のスマートフォン(スマホ)「ZenFone」シリーズにおける最新フラッグシップ「ZenFone 3」シリーズの3機種に加え、ノートパソコン(PC)「ZenBook」シリーズにおける最新機種「ZenBook(型番:UX390UA)」、変更型ノートPC「Transformer 3(型番:T305CA)」と「Transformer 3 Pro」、そして、新たに人工知能(AI)を搭載した家庭用ロボット「ZenBo」を発表しました。本記事では発表会の内容を紹介したいと思います。
【ZenFone 3シリーズ】
ZenFone 3シリーズは5.5インチサイズの標準モデル「ZenFone 3(型番:ZE552KL)」および5.7インチサイズの上位モデル「ZenFone 3 Deluxe(型番:ZS570KL)」、6.8インチサイズの大型モデル「ZenFone 3 Ultra(型番:ZU680KL)」の3機種。
各機種ともにグローバル市場で今夏から発売予定。アメリカでの価格は、ZenFone 3が249ドル(約28,000円)から、ZenFone 3 Deluxeが499ドル(約56,000円)から、ZenFone 3 Ultraが479ドル(約53,000円)から。各機種の詳細な製品情報についてはすでに公開している以下の記事を参照してください。
・ASUS、最新メインストリームスマホ「ZenFone 3」を発表!デザインを刷新し、5.5インチフルHD液晶やSnapdragon 625、4GB RAMなどーー日本でも発売へ - S-MAX
・ASUS、最新フラッグシップスマホ「ZenFone 3 Deluxe」を発表!5.7インチフルHD有機ELやSnapdragon 820、6GB RAM、256GBストレージなどのハイスペックに - S-MAX
・ASUS、フルアルミボディーの大画面6.8インチスマホ「ZenFone 3 Ultra」を発表!Snapdragon 652や3GB RAM、128GBストレージ、2300万画素リアカメラなど - S-MAX
なお、日本での発売については各機種ともに明らかにされていませんが、少なくともZenFone 3には日本向けの「JP version」が用意されているため、発売に向けて準備が進められていると見られ、その他のZenFone 3 DeluxeやZenFone 3 Ultraについても日本向けの周波数帯に対応していることから発売される可能性があると予想されます。
プレゼンテーションを行った同社会長のJonney Shih氏は「ZenFoneシリーズをスタートして2年。人々をより豊かにできるZenFoneシリーズが30以上の市場で販売され、すでに3000万ユーザーを超えた。」と説明。そして、3年目を迎える「2016年、リニューアルしてより多くの人に使って欲しい。」と新らしいZenFone 3シリーズを投入することを紹介しました。
ZenFone 3シリーズの説明を行ったのは同社のデザインセンターでディレクターを務めるJen Chuang氏。フランスの作家のAntoine de Saint Exupery(アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ)の名言「完璧とは追加するものがないときではなく、取り除くものがないときだ。」を引用し、ZenFone 3 DeluxeとZenFone 3 Ultraに採用されたピュアメタル技術による"見えないアンテナ"の完全なフルメタルユニボディーになったこれらの機種こそが完璧で、他のアンテナラインが見えるような製品は不完全であることを示唆していました。
また、ZenFone 3 Deluxeは宇宙航空分野に用いられる高品質なアルミニウムをダイヤモンド切削技術によって0.14mmの厚さまで磨き、非常に滑らかで触り心地も良く、持ちやすい形状になっているとし、これらを製造するために240工程かけていることを紹介。さらにZenFone 3やZenFone 3 Ultraも厚みは異なりますが、0.18mmまで磨いて同じように生産するということです。
対して、ZenFone 3は磨かれたアルミフレームをベースに背面はガラス素材を用いて水をイメージした色と質感を再現。表面のディスプレイを覆うガラスには各機種ともにCorning製「Gorilla Glass 4」を採用し、ZenFone 3では端が少し湾曲した2.5Dガラスになっています。
これまでのZenFoneシリーズは一貫して前面はスクエアに、背面は中央に向かって膨らんだドーム状のデザインでしたが、ZenFone 3シリーズでは他社と同じように最近の流行を取り入れた金属とガラスの一枚板デザインにリニューアルされています。
カメラ機能は新たに「PixelMaster 3.0」になり、オートフォーカス(AF)がこれまでのコントラストAF(イメージセンサー)と位相差AF(赤外線センサー)によるレーザーAFをさらに進化させ、新たにRGBセンサーによる像面位相差AF(Advanced PDAF)やトライテックAFになって0.03秒まで高速化。さらに動画のコンティニュアスAFにも対応。
またレンズは6枚構成でF2.0と明るく、ZenFone 3 DeluxeとZenFone 3 Ultraにはソニー製1/2.6型約2300万画素積層型CMOS「Exmor RS for mobile(型番:IMX318)」を搭載したリアカメラとなったとのこと。ZenFone 3はソニー製1600万画素積層型CMOS「Exmor RS for mobile」。
さらにソフトウェアで4枚を合成し4倍の解像度(例えば、ZenFone 3 Deluxeなどでは約9200万画素相当)で撮影でき、細かいディテールまで記録可能だとしています。3機種ともに4軸の光学手ブレ補正(OIS)やデュアルLEDフラッシュにも対応。
さらに3機種ともにAndroid 6.0(開発コード名:Marshmallow)で標準対応した指紋認証を備え、ZenFone 3とZenFone 3 Deluxeは背面に、ZenFone 3 Ultraはディスプレイ下中央のホームキーに指紋センサーが搭載されています。
その他、チップセットは新たにQualcomm製に統一され、ZenFone 3 Deluxeが最上位の「Snapdragon 820」、ZenFone 3がミドルクラスの最新版「Snapdragon 625」、ZenFone 3 Ultraがミドルクラスの「Snapdragon 652」となっており、それぞれいくつかモデルが用意されていますが、内蔵メモリー(RAM)も最も大きいのがZenFone 3で4GB、ZenFone 2 Deluxeで6GB、ZenFone 3 Ultraで3GB、内蔵ストレージも最も大きいのがZenFone 3とZenFone 3 Ultraで128GB、ZenFone 2 Deluxeで256GBと確実に性能も向上しており、新技術「ASUS OptiFlex」によってアプリの起動がより早くなっているという。
その他、USB端子が新規格のUSB Type-Cになっており、USB 3.0の高速データ転送に加え、ZenFone 3 DeluxeとZenFone 3 Ultraは急速充電「Quick Charge 3.0」に対応。バッテリー容量は、ZenFone 3とZenFone 3 Deluxeが3000mAh、ZenFone 3 Ultraが4600mAhでともに取り外しは不可。
ソフトウェア面では独自ユーザーインターフェースが「ZenUI 3.0」にバージョンアップ。
【ZenBook 3】
本記事では順番を入れ替えていますが、発表会で最初に披露されたのはモバイルノートPCの新しいフラグシップモデルであるZenBook 3でした。徹底的にAppleの「MacBook」と比較され、薄さ約
11.9mm、重さ約910gと薄型軽量ながらキーボードは0.8mmストロークと押下時の移動距離がMacBookの2倍で押しやすいことをアピール。
主な仕様は、Intel製Core iシリーズをCPUに採用した3モデルが用意され、Core i7(2.13GHz)+16GB内蔵メモリー(LPDDR3 RAM)+1TB内蔵ストレージ(PCI Express SSD)が1,999ドル(約222,000円)、Core i7(2.13GHz)+16GB RAM+512GB SSDが1,499ドル(約167,000円)、Core i5(1.87GHz)+4GB RAM+256GB SSDが999ドル(約111,000円)。
この他、世界最薄の約3mmのヒートシンクファンを搭載したほか、40Whバッテリーを搭載して最大約9時間駆動を実現し、49分で60%の急速充電に対応。指紋認証にも対応。
【Transformer 3およびTransformer 3 Pro】
ZenBook 3に続いて2in1型のノートPCであるTransformer 3とTransformer 3 Proが発表されました。価格はTransformer 3が799ドル(約89,000円)から、Transformer 3 Proが999ドル(約111,000円)からの予定。
約12.6インチサイズのWindowsタブレットで、Surface Proシリーズのようにカバーキーボードを取り付けるとノートPCとしても使え、カバーキーボードは1.4mmという十分なストロークを確保しており、入力しやすいとのこと。
Transformer 3はCPUに現時点でIntelから発表されていない第7世代のCoreプロセッサー(開発コード名:Kaby Lake)を採用し、最大512GB SSD、最大9時間駆動バッテリー、Thunderbolt 3などの仕様となっています。
一方、Transformer 3 Proは最も高い仕様で、CPUがCore i7、RAMが16GB、SSDが1TBとなっており、Thunderbolt 3に対応したUSB Type-C(USB 3.0)端子やUSB 3.0端子、HDMI端子を搭載。さらにともにNVIDIA製GPU「GeForce GTX 1080」を装着できる「ROG XG Station 2」という外付け装置やペンなども用意。厚さはTransformer 3が約6.9mm、Transformer 3 Proが約8.45mm。
【ZenBo】
最後に発表会では「Two more things(後2つ)」としてZenFone 3 Ultraの後の本当の最後に発表されたのが同社初の自走式アシスタントロボットのZenBoです。価格は599ドル(約67,000円)からと同種のソフトバンク「Pepper」などと比べるとかなり割安なのが特長。
サイズも少し小型で高さ50cm程度で、移動はタイヤで行い、上半身は人型、下半身は車といった形状で、頭の部分がタッチ操作に対応したディスプレイとなっていて、各種情報や表情を表示できるようになっています。
また、頭にはカメラも搭載しており、顔認証によって対面している人に応じた情報を表示したり、特定の人の後ろをついて行くことも可能だということです。
【Zenvolution】
記事執筆:memn0ck
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・ASUS Presents Zenvolution at Computex 2016 - ASUS Press Room
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