コツをつかんでライカブランドカメラでいい写真を撮ろう

SIMフリーで2016年6月17日に発売されたファーウェイのフラッグシップスマートフォン(スマホ)「HUAWEI P9」は、ライカブランドを関したデュアルレンズカメラが最大の特長です。見た目にもインパクトのあるデュアルレンズは、それだけでいい写真が取れそうな雰囲気を醸し出します。

しかしどんなに優れたカメラにも癖があります。撮影者がカメラの癖を把握すれば、ポテンシャルを最大限に引き出すことができます。そこで本記事ではHUAWEI P9のカメラ機能を使うときに知っておきたいコツをいくつか紹介していきます。

【モノクロセンサーは伊達じゃない】

HUAWEI P9のデュアルカメラは、向かって右側がRGB(カラー)、左側がモノクロのセンサーを備えています。

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2つのカメラはモノクロとカラー

撮影時に「モノクロ」モードを選択すると、モノクロ専用のセンサーで写真が撮影されます。一方、一般的なスマートフォンのようにまずカラーで写真撮影しておいて、撮影後に「モノクロ」フィルターでモノクロにすることもできます。

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モノクロセンサーを使うには撮影時に選択(写真=左)、撮影後にモノクロにもできる(写真=右)

モノクロ写真を撮りたいときには撮影時と撮影後、どちらで設定すればよいのでしょうか。作例を示します。この例ではカラー写真をモノクロにしたものでは背景の黒い部分がつぶれて、左上のTSUTAYAロゴ部分の色の違い(黒と濃い青)がわかりにくくなっていますが、最初からモノクロで撮影した写真では表現できています。

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カラー写真(写真=左)、カラーをモノクロ化(写真=中)、モノクロ写真(写真=右)

このようにHUAWEI P9の特徴を生かすならば、撮影時にモノクロを選択してモノクロセンサーを利用したいところです。特に作例のように、光源的に厳しい状況の時に差が出てきます。

【ワイドアパチャーはフォーカス位置を撮影時に決めるのがコツ】

HUAWEI P9のライカカメラを象徴する機能が、レンズのボケを表現する「ワイドアパチャー」機能です。絞りを開くことで発生するボケをデジタル処理で再現して一眼カメラのような写真にできるほか、撮影後にフォーカス位置を変えることもできます。

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フォーカスとボケをコントロールできるワイドアパチャー

フォーカス位置を後から変える機能はインパクト抜群で、ついつい頼りたくなってしまいますが、きれいな写真を撮影したいなら注意が必要です。ワイドアパチャー機能は「フォーカスを合わせたい場所以外をデジタル処理でぼかす」ことで実現しているため、元の写真よりフォーカスが合うことはありません。そのため撮影時にフォーカスが合っていない位置をワイドアパチャーのフォーカス位置に指定すると、全体的にピントがぼけた写真になってしまいます。

例を挙げます。撮影時に「手前の黄色い花」にフォーカスを合わせた写真で、あとからワイドアパチャー機能で「後ろのオレンジの花」にフォーカスを合わせなおすと、画面上は問題なく処理されたように見えます。

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撮影後にフォーカス位置を移動できるが……

それぞれの写真を拡大してみましょう。まず手前の黄色い花にフォーカスを合わせた写真では、撮影時にフォーカスを合わせているため拡大してもフォーカスが合っています。

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黄色い花の中心部にフォーカスが合っている

しかし後ろのオレンジの花にフォーカスを合わせた写真では、撮影時にフォーカスが合っていないため、拡大すると微妙にフォーカスがずれているのがわかります。

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オレンジの花はピンボケになっている

ワイドアパチャー機能にはこのような癖があるので、撮影後のフォーカス位置変更は最小限にとどめるとよい結果を期待できます。特にスマホの画面で見ている限りは少しくらいフォーカスが外れていてもそれなりに見えてしまうので注意が必要です。

【セルフィー機能は自分に合った補正具合を知る】

HUAWEI P9のインカメラはライカブランドではありませんが、セルフィーに特化した「ビューティー」機能を備えています。ビューティー機能のレベルは0~10の間で変更可能で、デフォルトで5が設定されています。つまり特に意識しないとビューティー機能が利用されることに注意が必要です。

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ビューティー機能はデフォルト有効になっている

ビューティー機能のレベルを上げると、肌のシミが消されてより生き生きとした色に補正されますが、補正を強くしすぎると逆に不自然になります。あらかじめ自分の顔に合ったレベルを把握しておくとよいでしょう。

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ビューティーレベル0(写真=左)、とレベル10(写真=右)

【まとめと作例】

本記事ではHUAWEI P9のライカブランドカメラが備える特徴的な機能について、使いこなしのコツをいくつか紹介しました。非常に多機能なカメラですが、機能に振り回されるとよい結果を得られません。癖を把握したうえで、撮影者がどんな写真を撮りたいかを意識して撮影に臨めば、HUAWEI P9のカメラはきっと応えてくれるでしょう。

最後に何枚か作例を掲載します。

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公園の何気ない景色もモノクロ撮影で雰囲気が変わる
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ワイドアパチャーがうまくハマればきれいにボケる
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撮影後のフィルター処理で写真に表情を付加

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