3万円台と安価な液タブ「Parblo Coast10」をレビュー! |
液晶ペンタブレット(以下、液タブ)といえば、液晶画面にペンで直接描き込むように操作できるパソコン(PC)とつないで使うペンタブレットです。
別途モニターに表示が必要な板ペンタブレット(以下、板タブ)と違って、液晶画面にそのまま表示されるため、直感的に操作できて絵を描く人に人気のデバイスです。
そんな液タブでやはり有名なのはワコム(WACOM)の「Cintiq Companion」でしょう。しかし、価格がかなり高いのでなかなか手が出しにくいという人も多いかと思います。
そこで今回は、Amazon.co.jpで3万円台で購入できる液タブ「Parblo Coast10」を見つけたので、数回に分けて設定方法から使い心地などを紹介していきたいと思います。
今回購入したParblo Coast10は、HD(1280×720ドット)クラスの10.1インチWXGA(1280×800ドット)IPS液晶を搭載した背品で、2016年7月現在、セットの周辺機器の違いによって30,999円(税込)からで販売されています。注文時には「お届けは2週間」ほどかかるとされていましたが、今回は5日ほどで到着しました。
他にも安価な液晶タブレットが有る中、Parblo Coast10を選んだ点として、画面サイズが10.1インチと絵を描いたりするのに十分なサイズであること、バッテリーフリーのペンを採用していることが大きかったです。
また、Parblo Coast10のいくつかのセットがある中、高い34,999円(税込)のホワイトカニカルキーボード付きを選んだポイントとしては、ショートカット操作に便利な半分だけのキーボードが付いていることが決め手となりました。製品の主な仕様は以下の通り。
画面サイズ | 290x210x18.5mm |
アクティブエリアサイズ | 216.9x135.6mm |
重量 | 0.63Kg |
パネルサイズ | 10.1インチ |
パネルタイプ | IPS液晶 |
表示比率 | 16:10 |
解像度 | 1280×800 |
ピクセルピッチ | 0.1695(W)x0.1695(H)mm |
白輝度 | 200cd/m2 |
コントラスト比 | 800:1 |
カラー | 16万7千色 |
動作温度 | 0°C~40°C |
保存温度 | -20°C~60°C |
応答時間 | 16ms |
視野角 | 水平170、垂直170°@CR?10 |
表面処理 | 強化ガラス |
タッチ | 電磁タッチ |
デジタイザ解像度 | 10206×7422 |
圧力感度 | 2048レベル |
レポートレートスピード(RPS) | 200RPS |
精度 | 0.5mm(センター)、2mm(エッジ) |
今回購入したセットの内容物を確認しすると、外箱の中に、大きい箱、小さい箱、タブレット用のフェルト製ケースが入っていました。
大きい方の箱には、
・本体
・ペン
・指出し手袋
・ドライバCD
・USBケーブル
・4ポートUSBハブ
・ケーブルを束ねるタイ 3本
・ペンケース
・本体とペンを繋ぐストラップ
・替芯 3本
・替芯交換用ピンセット
・液晶保護フィルム 2枚
が入っており、小さい方の箱には
・キーボード
・USBケーブル
・替えのキーキャップ×5個
・キー用ピンセット
が入っていました。
続いて、Parblo Coast10の液晶サイズ10.1インチがどのくらいか確認してみます。本体の大きさはおよそA4サイズに収まるくらいです。
PCへの設定の前にまずは液晶保護フィルムを貼りました。フィルムは2枚入っていますが、つるつるの感触のフィルムで2つとも同じです。個人的にはマットな方が好みですが、筆者は貼らずに使うという選択肢はないのでもったいぶらずに貼りました。
では、設定していきましょう。まずは付属のCDをPCに読み込ませます。今時あまり見ない8cmのCDです。
CDには5つのファイルが入っており、PDFファイルがマニュアル類です。このマニュアル類の言語は英語のみとなっていました。
とはいえ、USB機器はドライバをインストールしてから機器を繋ぐ、という基本さえわかっていれば何も怖くないでしょう。
まずはCD内にある液タブの設定用のソフト「2015-06-08NeutralHDSetup.exe」をクリックします。
設定用のソフトでは日本語が選択できました。
後は画面の指示に従って進めていきます。
上記のメッセージが出たらParblo Coast10をPCのUSBポートに繋ぎます。PC側のUSBポートは2ポート使用となります。USBポートからの電源供給なので補助的な利用だと思われます。
ポートの空きがたくさん有ればそのまま、空きが少ないようなら付属のUSBハブを使用して繋ぎます。
ドライバのインストールが終われば、再起動を促すメッセージが出ますので、再起動を行います。
Parblo Coast10の設定はスタートメニューよりTablet Settingから確認します。どのモニターで使うかという設定も行うので、頻繁に切り替える人はTablet Settingのショートカットをデスクトップに作成しておくと良いと思います。
続いて、モニタ設定のソフト「DisplayLink_7.6M2.exe」をインストールします。途中警告が出ますがとりあえず進めてみました。
インストールが完了すると、右下通知領域にユーティリティーのアイコンが出ます。
以上で、Parblo Coast10に必要なドライバおよびユーティリティーの設定は完了です。警告は出ましたが、特に何の問題もなく簡単に設定は完了しました。
画面の解像度を確認するとちゃんと認識されています。ここでは「3」のモニターがParblo Coast10となっています。
なお、メーカーがチュートリアルムービー( https://youtu.be/0JOOVk-0a8M )を用意してくれているのでこちらで確認もできるのですが、箱の形状が違ったり、ドライバCDのフォルダー構成が今回届いた製品と違う、ドライバのインストール画面が英語など、逆に戸惑うかもしれません。
描けた!!
実際に設定が完了しただけでなく、ちゃんと使えました。使用されているIPS液晶は1280×800ドットとHDクラスで粒状感もなく、液晶の色味は少し青っぽく感じますが、思ってたよりも綺麗です。
余談ですが、Parblo Coast10の本体側のUSBポートには、うっかりケーブルを抜いてしまわないカバーが付いており、価格の割に細かな工夫がされていて良いと思いました。この当たりは海外製ということで、正直あまり期待していなかったので逆に驚いています。
次回、筆圧対応のお絵かきソフトなどでの描き心地について紹介します。
Parblo
記事執筆:Hisumi
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・parblo.com