富士通のスマホは新製品4モデルと法人向け1モデル!オンキヨーとの協業も |
富士通コネクテッドテクノロジーズは25日、都内にて「最新スマートフォン・携帯電話の発表会」を開催し、すでに発表されている12月上旬発売予定のNTTドコモ(以下、ドコモ)向けスマートフォン(スマホ)「arrows NX F-01J」などの製品説明などを行った。
同社では今冬から来春にかけてarrows NX F-01Jのほか、ドコモ向けとして12月中旬発売予定の「らくらくホン F-02J」、2017年3月発売予定の「らくらくスマートフォン4 F-04J」、2017年2月発売予定の「キッズケータイ F-03J」、そしてSIMフリースマホ「arrows M03」をベースにした法人向けスマホ「arrowsM357」を新ラインナップとして紹介した。
また、富士通とオンキヨーの協業についても語られ、オンキヨーから同社のONKYOブランドのスマホを2017年に発売予定であることを明らかにした。今回はarrows NX F-01Jの製品説明およびオンキヨーとの協業について紹介していく。
オーディオメーカーでもあるオンキヨーは、AndroidをベースとしたDAP(デジタルオーディオプレイヤー)「DP-X1A」(10月下旬発売予定)において高音質設計を行っている。またこの技術を用いたスマホを2017年に販売を予定しているが予告された。
ポータブルミュージックプレーヤーをスマホ化するに当たって携帯電話網への対応などの通信技術面で富士通と協業を行い、一方で、富士通のスマホへ音響技術の提供を行うことになる。
富士通とオンキヨーの協業の背景には、「携帯端末における音響分野の強化」(富士通)と「ポータブルオーディオ事業の拡充」(オンキヨー)があると各社から説明があった。
他社製品では「○○によるチューニング」と謳う製品があるが、そのチューニングに対する具体的な説明がないことが多いが、今回は音響部分に関してどのような関わり方をしているのか説明が行われた。
オンキヨーとの協業第1弾となったarrows NX F-01Jへのオーディオ出力の監修は、オーディオ出力基板のパターニング、オーディオ部品の選定、オーディオフィルタ回路提案を行ったことを明らかとしている。
オーディオ出力基板のパターニングの改善への取り組みとして、最終出力となるイヤホン端子までのアナログ信号伝送経路において外部のノイズの影響を受ける箇所を指摘し、その対策を提案しているとのことだった。
この細かやかな改善によって、ほんの一瞬だけ音量がピークになるような歪みの発生を抑えているのだという。こうした取り組みによってarrows NX F-01Jは、音量を抑えた状態でもノイズや歪みが少くない"聴き疲れしない音質"を実現しているのだという。
オンキヨーがDAPに加えてスマホを開発する背景には、オンキヨーがめざすエコシステムがあるということだ。
自社で運営するハイレゾ音源配信サイト「e-onkyo music」などで購入した音源をDAPやスマホなどで視聴するユーザー向けに、ONKYOブランド、傘下のPioneer(パイオニア)ブランド、PHILIPS(フィリップス)ブランドのイヤホンやヘッドホン、そしてBluetoothスピーカーなどの周辺機器の販売につなげていく。
富士通からはarrows NX F-01Jには、タフネススマホという側面もあることが紹介された。一方で、そのタフネスさをアピールするデザインではなく、普段使いに最適なデザインを意識しているがひと目でわかる。
タフネスでありながらスタイリッシュなデザインとするための内部構造は、曲げに対する強化が適材適所で行われている。
ガラス面の保護には、フレーム部分に高硬度7000シリーズアルミ合金を使用するとともに0.7mm厚の「Gorilla Glass 3」(Corning製)を採用し傷や衝撃に対する強度向上を狙う。
これによって、従来の「ラワン材(木材)」に対する落下試験ではなく、富士通の独自試験ながらよりハードルが高く、また一般的なシチュエーションとして起こりうる「コンクリート」への落下試験をクリアしている。
タフネスな側面だけではなく、ハードウェア的にも進化した箇所があることも説明された。その1つがディスプレイにおいてDCI規格(デジタルシネマ)の色域に対して96%の色再現性を持つ点だ。
さらに虹彩認証の認証率向上や認証時間の短縮も改善点だ。特に瞳孔が変化する屋外での認証率が向上している。これらを実現するための虹彩カメラのフィルタ処理や虹彩認証アルゴリズムの進化があり、今後、他社も虹彩認証付きのデバイスを出してくる可能性があるが、富士通はこの分野での1日の長があることをアピールしていた。
最後にすでにarrows NX F-01Jについては写真・動画レポートも掲載しているが外観や操作している模様を動画で紹介しておく。arrows NX F-02Jはすでにドコモショップ店頭や公式Webストア「ドコモオンラインショップ」などにて事前予約が実施されており、価格は実質負担額が新規契約および機種変更、契約変更で4万円台前半、他社から乗り換え(MNP)で2万円台半ばを予定しているという。
【arrows NX F-01Jの外観を動画で紹介(「NTTドコモ 2016-2017冬春 新サービス・新商品発表会」にて)】
動画リンク:https://youtu.be/x-BoqiRQYL8
記事執筆:mi2_303
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