Qualcommが発表会を開催!未発表スマホ「arrows 5G」や「ZenFone 7」、「ROG Phone 3」の存在も明らかに

Qualcomm子会社のQualcomm Technologiesは25日(現地時間)、同社の公式YouTubeチャンネル( http://youtube.com/qualcomm )にてオンライン発表会「What’s next in 5G」を開催し、新たに同社のハイエンド向けチップセット(SoC)「Snapdragon 865 5G mobile platform」(以下、S865)を採用するメーカーを明らかにしています。

昨年12月にXiaomiおよびOPPOなどが挙げられていましたが、さらにASUSTeK Computer(以下、ASUS)やBlack Shark、Fujitsu Connected Technologies(以下、FCNT)、iQOO、Lenovo、Nubia、realme、Redmi、Samsung Electronics、Sharp、Sony、vivo、ZTEが採用するとのこと。

すでにSamsung Electronics製「Galaxy S20」シリーズやSharp製「AQUOS R5G」、Sony製「Xperia 1 II」などのS865を搭載したスマートフォン(スマホ)が発表されていますが、同社では未発表の「arrows 5G」や「ZenFone 7」、「ROG Phone 3」、「OPPO Find X2」といった製品も挙げています。

また現行の5G対応モデムチップ「Snapdragon X55 modem」に続く第3世代の「Snapdragon X60 modem」や6GHz帯を利用した「Wi-Fi 6E」、xRヘッドセット「Snapdragon XR2 5G Reference Design」、5G対応パソコン(PC)のサポート、5G RANプラットフォームなどを発表しています。

中でも5G RANプラットフォームを採用するという楽天モバイルでは代表取締役会長兼CEOの三木谷浩史氏が登壇し、楽天モバイルだけでなく楽天の事業を紹介しました。また5G PCのサポートでは日本では楽天モバイルに加え、KDDIやソフトバンクも含まれており、各通信事業者は2020年に5G PCに対応するとしています。

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5G対応モデムチップでは第3世代となるX60

Qualcomm TechnologiesではASUSやBlack Shark、FCNL、iQOO、Lenovo、Nubia、OPPO、realme、Redmi、Samsung Electronics、Sharp、Sony、vivo、Xiaomi、ZTEがS865およびX55モデム、FastConnect 6800を採用し、5GやWi-Fi 6に対応すると発表しました。

昨年12月に発表後、すでに70を超える製品が発表または開発中であるとし、さらにSnapdragon 800シリーズを搭載する1750以上の製品が発表または開発されているとのこと。その上で、同社ではすでに発表されているか、近日発表されるS865を搭載したスマホは以下のように明らかにしました。

・Black Shark 3*
・FCNT arrows 5G*
・iQOO 3*
・Legion Gaming Phone*
・Nubia Red Magic 5G*
・OPPO Find X2*
・realme X50 Pro*
・Redmi K30 Pro*
・ROG Phone 3*
・Samsung Galaxy S20, Galaxy S20+, and Galaxy S20 Ultra
・Sharp AQUOS R5G*
・Sony Xperia 1 II*
・vivo APEX 2020 Concept Phone*
・Xiaomi Mi 10* and Mi 10 Pro*
・ZenFone 7*
・ZTE Axon 10s Pro*

*はFastConnect 6800搭載機

一方で同社では新たにX55に続く第3世代のX60を発表しました。

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続いて拡張現実「xR」においてSnapdragon XR2プラットフォームに基づいた新しいリファレンスデザインヘッドセットを発表しました。優れたパフォーマンスや没入感、双方向性を備えた世界初の5G対応リファレンスデザインとなります。

これまでのxR用リファレンスデザインの蓄積から複雑な技術を簡素化し、次世代のプレミアム品質の拡張現実(AR)および仮想現実(VR)、複合現実(MR)といったxRデバイスを実現できるようにするとのことで、2020年に各メーカーを通じて製品が発売されるということです。

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また世界の携帯電話サービスを提供する通信事業者がSnapdragon Compute Platformsを搭載した5G PCをサポートすると発表しました。Snapdragonを搭載したいつでもすぐに利用できて常時接続されている「Always On Always Connected 5G PC」が今年発売される予定とのこと。

世界中の5Gネットワークの急速な拡大によって各事業者は2020年に販売店や企業などの一般向けおよび企業向けのモバイルPCを販売し、115カ国・地域の事業者が5Gネットワークと5Gデバイスに投資するとしています。5G PCをサポートする事業者は以下の通り。

・Verizon
・Sprint
・EE
・Swisscom
・Telefonica
・TIM
・Transatel
・China Mobile
・China Telecom
・China Unicom
・KDDI Corporation
・Rakuten Mobile
・KT
・LG Uplus
・SK Telecom
・SoftBank Corp.
・Telstra

さらにFastConnectとNetworking Proにおいて新たに6GHz帯を用いたWi-Fi 6Eをサポートします。Wi-Fi 6Eは今年1月にWi-Fi Allianceが発表したIEEE802.11ax準拠の「Wi-Fi 6」を“拡張(Extended)”した規格となります。

Wi-Fi 6では2.4および5GHzを利用しますが、Wi-Fi 6Eではさらに6GHz(5935~7125MHz)にも対応し、周波数幅が約1.2GHzとなるため、80MHz幅なら14チャンネル、160Hzなら7チャンネルが使え、160Hzでの利用が進むと見られ、より高速な通信が可能となります。

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“Mickey Mikitani”として登壇した三木谷氏

最後にQualcommでは5G RANプラットフォーム「FSM100xx」によって5Gのミリ波や携帯電話ネットワークのインフラ技術における世界的なリーダーシップを継続的に強化するとし、この5G RANを日本では楽天モバイルが採用するということで三木谷氏が登壇しました。

なお、楽天モバイルでは今年6月に5Gを提供開始する計画となっており、Qualcommの5G RANを採用することによって費用対効果の高いスケーラブルなソリューションを提供し、すでに4Gで構築している完全仮想化ネットワークに対してエリアと容量を拡大して優れた5G体験を提供するとしています。









記事執筆:memn0ck


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