Googleの新スマホ「Pixel 5」や「Pixel 4a (5G)」のカメラ機能を紹介! |
既報通り、Googleから新しい5G対応スマートフォン(スマホ)「Pixel 5」および「Pixel 4a (5G)」が10月15日に発売されました。日本での販路は公式Webショップ「Google ストア」の他にSoftBankからPixel 5とPixel 4a (5G)、auからPixel 5が販売されています。
価格(金額はすべて税込)はGoogle ストアではPixel 5が74,800円、Pixel 4a (5G)は60,500円、SoftBankではPixel 5が87,840円、Pixel 4a (5G)が65,520円、auのPixel 5が79,935円で、SoftBankではトクするサポート+、auではかえトクプログラムの対象となっているほか、auでは「5Gスマホおトク割」や「5G秋トクキャンペーン」、SoftBankでは「web割」の対象です。
Pixel 5およびPixel 4a (5G)はともにQualcomm製チップセット(SoC)「Snapdragon 765G」を搭載したミッドハイレンジモデルで、リアカメラも同じ広角カメラと超広角カメラのデュアル構成となっており、カメラ機能ではPixel 3シリーズから続くコンピュテーショナル フォトグラフィーと機械学習を利用した超解像ズームや夜景モードをさらに発展させています。
そんなPixel 5とPixel 4a (5G)のカメラ機能は一部がすでに既存のPixelシリーズでも使えるようになっていますが、Pixel 4シリーズでは広角カメラと望遠カメラのデュアルカメラ、それ以外は広角カメラのシングルカメラなので、今回はPixel 5で実際に写真を撮影してきたので新機能とともに紹介していきたいと思います。
Pixel 5とPixel 4a (5G)ではフロントカメラとリアカメラは共通となっており、フロントカメラは約800万画素CMOS(1画素1.22μm)/広角レンズ(F2.0、画角83°)のシングルカメラ、リアカメラは約1220万画素デュアルピクセルCMOS(1画素1.4μm)/広角レンズ(F1.7、画角77°)と約1600万画素CMOS(1画素1.0μm)/超広角レンズ(F2.2、画角107°)のデュアルカメラです。
またリアカメラの広角カメラは像面位相差オートフォーカス(PDAF)や光学式手ブレ補正(OIS)、電子式手ブレ補正(EIS)に対応し、Pixel 3シリーズから続くコンピュテーショナル フォトグラフィーと機械学習を利用した超解像ズームや夜景モードなどに対応しています。なお、Pixel 4シリーズで導入されていた顔認証には対応せず、代わりに背面に指紋センサー「Pixel Imprint」が搭載されています。
またカメラモードまたはポートレートモードでは初期状態で夜景(暗い場所)を自動認識しますが、撮影した写真・動画を確認できるギャラリーボタンの左上にある「月」ボタンにてオン・オフが可能。その他には「パノラマ」や「360°写真」、「レンズ」(Googleレンズ)が並んでいます
これにより、Pixelシリーズでは初の超広角レンズ搭載によってウルトラワイド撮影が可能となっているほか、新機能として風景を滑らかに撮影できるパン撮影手法を使って映画のような動画を撮影でき「シネマティック撮影」や極端に暗い場所でもぼかした背景を表現できる「夜景ポートレート モード」、被写体に焦点を合わせながら背景を巧みにぼかした撮影可能な「ポートレート ライト」に対応します。
ウルトラワイド撮影はカメラアプリのファインダー内に表示されている「.6x」ボタンを押せば超広角カメラに切り替わります。また「1x」ボタンで元の広角カメラに戻り、2倍ズームの「2x」ボタンも表示されていますが、これはPixel 4シリーズで対応していた光学ズームではなくて超解像ズームとなっており、超解像ズームは最大7倍まで対応しています。
夜景モード撮影時の画面。夜景モードはPixel 4シリーズから変わっていないようで、特に広角レンズの1倍のみで利用する天体撮影は性能的にも同じとなっている模様。ただし、Pixel 5やPixel 4a (5G)ではウルトラワイド撮影に対応したので広い画角での夜景が撮れるようになっています
夜景モードにするか、カメラモードもしくはポートレートモードにおいて夜景モードがオンになっている場合に暗い場所では夜景モードで撮影され、最大16秒(常時露光しているわけではなく16秒の場合には15枚の写真を撮影して各画像を機械学習で処理)かけて最適な写真に仕上げます。
その間は「動かさないでください」といったメッセージが表示されるので、できるだけ動かさないようにします。なお、16秒かかるのは天体写真のようなシーンで、天体写真は日没から45~90分以上経ってから三脚などでPixel本体を固定して撮影するように案内されており、通常の夜景なら手持ちでもOKで4秒で撮影が完了します。
また新機能としてこれまでのPixelには水平を確認できる「水準器」には対応していませんでしたが、Pixel 5やPixel 4a (5G)には水平を確認したいようなシーンの場合に自動的に水準器が表示されるようになっているほか、Instagramなどで定番となっている真上から撮る「俯瞰(ふかん)」視点での撮影のためのずれを確認できる「+」表示も追加されています。
どちらも自動認識でそういったシーンを撮影しようとすると表示される仕組みになっていますが、俯瞰撮影についてはPixel本体を水平にすれば真上から(真下を撮影)でも真下から(真上を撮影)でもオンになるようです。なお、これらの機能はカメラアプリなどをアップデートすると、既存のPixel 4シリーズなどでも利用できるようになっています。
比叡山 延暦寺会館 1Fにある寺カフェ(Tera Cafe)の「梵字ラテ」。Instagramに投稿したもの
水準器や俯瞰視点の確認以外にもグリッド表示は3×3や4×4、黄金比を選択してカメラアプリの「設定」から表示可能。カメラアプリの設定は横画面なら左にある「>」で簡易的な設定を表示した後に「歯車」ボタンを押します
設定の「詳細設定」では「レンズ汚れの警告を表示」の他に「RAW+JPEG コントロール」や「動画の保存容量の節約」(オンにすると保存形式が「H.264/AVC」から「H.264/HEVC」に変更)、「ソーシャル メディアの奥行き機能」が並んでいます
またカメラアプリだけの機能ではありませんが、Pixel 5やPixel 4a (5G)からポートレートモードで撮影した写真を後からぼかしや照明の効果を追加できる機能が「Google フォト」に追加されています。
ざっくりとPixel 5で撮影した作例を掲載しつつ、Pixel 5やPixel 4a (5G)から対応した機能をいくつか紹介してみました。メインとなる背面の広角カメラはセンサーやレンズはPixel 3シリーズから変わりがないのは少し残念なところがありますが、Pixel 3は本体の大きさも相まってスマホでスナップ写真という意味でとても使いやすかったため、Pixel 5でも本体サイズはほぼ変わらないため、超広角に対応したのは大きなメリットかと思われました。
またコンピュテーショナル フォトグラフィーと機械学習も少しずつ進化はしており、天体撮影などの変わっていない部分もあるものの、新機能の夜景ポートレート モードやポートレート ライトはそういった利用シーンがあれば便利に使えそうです。カメラの評価団体「DxOMark」でもPixel 5のリアカメラの評価は写真で129点、動画で107点で総合120点となっており、デュアルカメラながらGalaxy Note20 Ultra 5Gと同点となっており、同じデュアルカメラのiPhone 11が109点、Pixel 4が113点なのを考えれば十分進化しているように思われます。
ただし、以前にも各Pixelの比較でも指摘しましたが、Pixel 4a (5G)はいいのですが、Pixel 5はシャッター音やスクリーンショット撮影音がかなり大きいのが非常に残念で、Pixel 3のような手軽に撮影という意味では撮影シーンによっては躊躇してしまうくらいなので、できれば今後のソフトウェア更新で調整してもらえると嬉しいです。最後にPixel 5で撮影した写真をいくつか掲載しておきます。
【風景】
・知恩院 方丈庭園(室内から屋外を撮影/晴れ)
・狛犬(屋外/晴れ)
・円山公園(屋外/晴れ)
・知恩院 三門(屋外/晴れ)
・街並み(屋外/曇り)
・公園の遊具(屋外/曇り)
・朝焼け(屋外・晴れ)
・高井戸清掃工場(屋外/曇り)
【食べ物】
・茶そばセット(室内/蛍光灯)
・ローストビーフ(室内/蛍光灯)
・和食(屋内/白熱灯)
記事執筆:memn0ck
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