知れば知るほど欲しくなる?個性的な仕様の「moto g PRO」をチェック!

既報通り、モトローラ・モビリティ・ジャパンがプラットフォームに「Android One」を採用したスタイラスペン対応のSIMフリースマートフォン(スマホ)「moto g PRO(型番:XT2043)」(Motorola Mobility製)を10月30日に発売した。

価格(金額はすべて税込)はモトローラ公式Webストア「moto store」では35,800円で、大手Webストア「Amazon.co.jp」では32,545円で販売されている。またBIGLOBEモバイルやIIJmio、OCN モバイル ONE、NifMo、LINEモバイルなどの仮想移動体通信事業者(MVNO)でも取り扱われており、それぞれ3万円前後の価格帯となっている。

そんなmoto g PROをモトローラ・モビリティ・ジャパンからお借りしたので、今回は外観や同梱品、基本的な仕様や機能を中心にレビューしていく。

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電源を入れるとAndroid Oneのロゴが表示される

moto g PROは最低2年間のOSアップグレードが受けられるAndroid Oneに加え、Googleが法人向けに認定している「Android Enterprise Recommended」モデルとなっており、普段使いはもちろんビジネスシーンにおいても安心して利用できるセキュアなスマホとして新たに「moto g」シリーズにラインアップされた。

Androidは通常1年に1回のペースで新しいメジャーバージョンがリリースされており、Android Oneによってこのメジャーバージョンを最低2世代アップグレードできるほか、最大3年間の月次セキュリティーパッチが約束されており、さらに購入から通常は1年間のところ2年間の修理保証サービスも提供される。

moto g PROは製品名に「PRO」と付き、さらにビジネスシーンでの利用も推奨となると、ハイエンドモデルもしくはある機能に特化した仕様を連想する人が多いのではないだろうか。少なくともAndroid Oneモデルを連想する人はあまりいないと思われる。

Android Oneと言えば、もともとは新興国向けに低価格なAndroidスマホを提供するためのブランドとしてスタートしたため、そうしたプロジェクトであるという認識が強い。もちろん、開始当初はそうした意味合いが濃かったが、今では20カ国以上で展開されており、決して新興国向けや低価格向けということではなくなっている。

一方で日本ではこれまで携帯電話サービス「Y!mobile」にて展開され、少なくともエントリーモデルやミドルレンジモデルといった低価格帯として販売されている。筆者はそうした位置付けのAndroid One採用機に「PRO」という名称が付くのはイマイチしっくりこないし、違和感を抱いてしまう。

もちろん、ビジネスシーンでのセキュアなスマホという意味ではAndroid Enterprise Recommendedに認定されている点は納得できる。社内でAndroidスマホを管理できる「Android Enterprise」を利用する際に問題なく稼働できると考えられる仕様の製品であることをGoogleが推奨するのがAndroid Enterprise Recommendedだ。

しかも、Android Enterprise Recommended認定機では定期的なセキュリティーアップデートが実行されるため、安心して利用できると言えるだろう。つまるところ「PRO」という名称に引っ張られず、低価格帯ながらミドル~ミドルハイクラスのスペックを持ったセキュアなスマホと考えるといいだろう。実際に主に法人向けとして販売されるが、量販店やMVNOなどにて誰でも購入できる。

ちなみに日本国内においては、Y!mobileがAndroid Oneスマホを「S」シリーズおよび「X」シリーズとして展開しているが、SIMフリースマホかつY!mobile向けに供給しているメーカー以外のAndroid Oneスマホとしては、このmoto g PROが初ということになる。

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moto g PROの本体および付属品一式


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クイックスタートガイドを開いたところ


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クイックスタートガイドを開いた裏面


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カバーはソフトなクリアケース

本体以外にはACアダプターやUSB Type-Cケーブル、イヤホン、カバー、SIMピン、クイックスタートガイド、LG(法令/安全/規制)を同梱する。クイックスタートガイドは、本体の各部名称や、スタイラスペン、カードスロットなどについての説明が日本語で記載されている。

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本体正面(画像=左)と背面(画像=右)


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手で持ったところ

本体サイズは高さ約158.55mmx幅75.88mmx厚さ9.2mm(最薄部)、重量は約192g、ディスプレイはアスペクト比19:9、解像度FHD+(1080x2300ドット)の約6.4インチIPS液晶を搭載する。前面は狭額縁仕様で物理キーはなく、背面は3つのカメラとレーザーオートフォーカスセンサーおよび指紋センサーを搭載しており、「Mロゴ」の部分が指紋センサーとなっている。

カラーバリエーションはミスティックインディゴの1色展開だが、背面の深いブルーと明るいブルーのコントラストと光沢感が絶妙だ。色や質感は個人の好みでしかないが、筆者としてはこの背面カラーはスマホ史上最強のかっこよさを感じるほどひと目惚れしてしまった。正直、性能なんかどうでもいいと思ってしまうくらい本体カラーが気に入ってしまったので、本体を見る機会があればぜひ背面カラーに注目して欲しい。

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本体正面向かって左側面(画像=上)と右側面(画像=下)


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上部側面(画像=上)と下部側面(画像=下)

本体正面に向かって左側面にはSIMおよびmicroSDカードトレイを備え、右側面には音量ボタンと電源ボタンを、下部側面には3.5mmイヤホンジャック、USB Type-C端子、スピーカー、さらには角部分にスタイラスペンを搭載している。

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SIMおよびmicroSDカードトレイを取り外したところ

対応するSIMカードはnanoSIM(4FF)で、トレイには2枚のSIMカードをセットできる。DSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)に対応しているが、SIMスロット2とmicroSDカードスロットは兼用となっているため、micro SDカードをセットした場合は、SIMカードは1枚しか利用できない。

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スタイラスペンは本体に収納できる


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スタイラスペンを取り出したところ

本体はスタイラスペンが収納でき、スリープ状態でスタイラスペンを引き出すとMotoメモアプリを素早く起動して、手書きメモを取ることができる。手書きだけでなく、通常指でする操作をスタイラスペンでもできるため、手袋などをしていて指操作での反応が悪いときや、手が濡れているもしくは汚れているなどで画面に直接触れたくない場合にも便利に使える。

また設定メニューの中に「スタイラス」の項目もあり、スタイラスペンを取り出したときのメモアプリの起動ON/OFFや、スタイラスペンを取り出したときのアクションの設定などができる。

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本体正面下部


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ディスプレイ左上にはパンチホール式のフロントカメラを搭載

フロントカメラは約1600万画素CMOS(1画素1μm)/広角レンズ(F2.0)のカメラを、画面上部中央ではなく左上にパンチホールタイプで搭載しており、あまり目立たない印象だ。パンチホールとはいえ上部中央にカメラが搭載されていると、Webブラウザー表示などをフル画面で操作している場合、どうしてもカメラ部分が気になってしまうが、左上だとあまり気にならない。一方で、従来画面左上に表示されることが多い時計が、右上に表示されているのも特徴だ。

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背面カメラ

背面には3つのカメラと1つのセンサーが一列に並んでいる。写真の向きで説明すると右から、動画に特化した画角117°の約1600万画素CMOS(1画素2.0μm)/超広角レンズ(F2.0)のアクションカメラ、約4800万画素CMOS(1画素0.8μm)/広角レンズ(F1.7)のメインカメラ、約200万画素CMOS/マクロレンズ(F2.2)、レーザーオートフォーカスセンサーとなっている。

なお、メインカメラはクアッドピクセルテクノロジーを採用しており、4つの画素を1画素に統合することで暗い場所でも明るく撮影できる技術で、有効画素数としては約1200万画素(1画素1.6μm)相当として撮影される。カメラモジュールの下にも「48MP」の横に「1.6um QUAD PIXEL」と小さく記載されていることが確認できる。

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デフォルトのホーム画面は3画面


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左からアプリ一覧画面、「電話情報」画面、「電話情報」画面の続き


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左から「ストレージ」画面、「モデルとハードウェア」画面、「ハードウェア情報」画面

チップセットはQualcomm製SoC「Snapdragon 665」、内蔵メモリー(RAM)は4GB、内蔵ストレージ(ROM)は128GBを搭載、外部ストレージは最大512GBまでのmicroSDXCカードに対応する。4000mAhの内蔵バッテリーを搭載し、急速充電(18W)にも対応する。

通信ネットワークは4G(LTE)、3G(W-CDMA)、2G(GSM)に、無線周りはWi-FiがIEEE802.11a/b/g/n/ac準拠(2.4GHzおよび5GHz)に、Bluetoothがバージョン5.0に、NFCやテザリングにも対応する。

筆者としてはAndroid One採用ももちろんだが、とにかく背面カラーがかっこよすぎて所有欲を高めてくれる点、スタイラスペンを搭載、そして密かに内蔵ストレージが128GBと大容量なのがオススメしたいポイントだ。最後にmoto g PROを実際に操作した動画を紹介する。












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